プロローグ
村のあちこちで火の手が上がり、村の入口には叫び声と武器のぶつかり合う音が響き渡っていた。
「早く逃げろ!」
「ワン! ワン! クゥーン……」
村の道では、たいまつを手にした一団が、周囲の茅葺きの家々に手当たり次第に火をつけていた。先頭の男は、行く手をふさぐ犬の目の前に刀を振り下ろした。犬はびくっとして、しっぽを垂らしながら村の外へ逃げていった。
「ふん、一人も逃がすな!」
「はっ!」
少し離れた茅葺きの家では、一人の女が二人の子どもを抱え、部屋の隅に隠れていた。子どもたちは、おびえた目で固く閉ざされた戸を見つめていた。母親は両手で、二人の口をしっかりとふさいでいた。
「この家はもう調べたか?」
「俺に任せろ!」
一人の男が家の戸を蹴り開けた。火の明かりに照らされた部屋の隅に、女と子どもたちの姿が見えた。子どもたちはおびえたように、母親の腕の中で小さく身を縮めた。
男は目の前の女を見つめた。女はほこりと泥にまみれた両手で、腕の中の子どもたちを必死にかばっていた。男はごくりと唾をのんだ。たいまつを握る手が、かすかに震えていた。
「どうだ、中に誰かいるか?」
男はたいまつを脇の土の山へ投げ捨てた。それから、隅にいる女をもう一度振り返り、静かにするよう合図をした。
「人っ子一人いねえよ。逃げ足の速いやつらだ! 誰か残ってたとしても、へっ、さっきの火でただじゃ済まねえだろうよ!」
「ははは、よくやった!」
男の声が、次第に遠ざかっていった。土の山に落ちたたいまつは、周りに燃え移るものもなく、少しずつ火が弱まっていった。やがて炎は消え、燃え残った木に、かすかな赤い光だけが残った。
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最近、免許の勉強と学業のほうも頑張ってるので、更新のペースが少しゆっくりになってます。
でも、ずっとお兄ちゃんのそばにいたいから、もっともっと成長したい!
『私、魔法使いを見た!』の物語は、もう最後まで全部考えてあります。
これからも頑張って更新していくぞー!




