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異世界キャバクラ王 ~酒チートと氷魔法で、夜の社交界を支配する~  作者: 阿鼻恭介
夜の店、その第一歩

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第22話 リリア、接客を学ぶ

翌日の昼、金獅子亭の一角には、いつもと違う席が作られていた。

場所は入口から少し離れた壁際。店全体を見渡せるが、通路の真ん中ではない。厨房から漂う肉の匂いは届くが、煙が直接流れてくるほど近くはない。冒険者たちがよく使う大きな丸テーブルからも距離があり、客同士の視線がぶつかりにくい。完全な個室ではないが、周囲から浮きすぎない程度に落ち着いた場所だった。

俺が提案し、マルクが渋々認めた女性客向けの試験席である。

テーブルには普段より小さめの花瓶が置かれていた。花といっても高価なものではなく、市場で安く買った白い小花だ。それでも、いつもの金獅子亭にはない柔らかさが生まれている。椅子もぐらつきの少ないものを選び、テーブルの傷が目立つ部分には布を一枚かけた。粗い布だが、あるのとないのでは印象が違う。

マルクは腕を組んでその席を眺めていた。

「うちの店じゃねえみたいだな」

「少し変えただけです」

「少しでこんなに変わるのか」

「店の空気は細部で変わります」

前世の夜の店でもそうだった。席の角度、照明の当たり方、グラスの置き方、テーブルの清潔感。客は一つ一つを言葉にはしない。だが、それらを全部まとめて「居心地」として感じる。女性客や接客をする女の子にとっては特に重要だ。安心して座れるか、逃げ道があるか、変な視線を感じないか。そういう細かな感覚が、また来たいかどうかを決める。

そして今日は、もう一つ大事な試験があった。

リリアの接客修行である。

「緊張してきた……」

リリアは女性客向け席の横で、両手を握りしめていた。今日は少しだけ身なりを整えている。普段の冒険者見習いの服ではなく、金獅子亭の従業員が用意した清潔なエプロンを身につけていた。高級感はないが、明るい髪とよく合っている。彼女自身もいつもより背筋を伸ばしているせいか、少し大人びて見えた。

「大丈夫。今日は注文を取るより、まず空気を見る練習から」

俺が言うと、リリアは不安そうにこちらを見る。

「空気を見るって、どうやって?」

「客が店に入った瞬間を見る。どこを見たか、顔が緊張しているか、席を探しているか、誰かと目を合わせたがっているか。最初の数秒で、客が何を不安に思っているか分かることがある」

「最初の数秒……」

「そう。接客は、声を掛ける前から始まってる」

リリアは真剣に頷いた。

俺は少し言葉を選んだ。教えすぎると彼女の自然さが消える。接客を始めたばかりの子にありがちなのは、教えられたことを意識しすぎて動きが硬くなることだ。前世のキャバクラでも、新人キャストは最初にマニュアルを詰め込みすぎると、相手の話を聞けなくなる。笑顔、相槌、褒め方、ドリンクのねだり方。全部を意識した結果、目の前の客を見失う。

だからリリアには、まず観察だけを教える。

「今日は三つだけ覚えて」

俺は指を三本立てた。

「一つ目、客の顔を見る。二つ目、客の手を見る。三つ目、客の足を見る」

リリアは目を瞬かせた。

「顔は分かるけど、手と足?」

「顔は感情が出る。手は緊張が出る。足は本音が出る」

「本音?」

「店に入りたい人の足は前を向く。帰りたい人の足は出口を向く。迷っている人は足が止まる。手は落ち着かない時に服や財布を触る。顔で笑っていても、手や足に不安が出ることがある」

リリアは自分の手を見下ろした。

「そんなところまで見るんだ……」

「全部をじろじろ見る必要はないよ。なんとなくでいい。相手が安心しているか、困っているかを見る」

「分かった。顔、手、足」

彼女は小さく繰り返した。

その姿を見て、俺は前世の新人研修を思い出した。黒服として新人キャストに席での振る舞いを教えたこともある。もちろん俺は店長ではなかったから、正式な指導ではない。けれど、困っている子に「この客は話を聞いてほしいタイプだから、無理に盛り上げなくていい」とか、「この人はグラスが空になると機嫌が悪くなるから早めに気付いて」と助言することはあった。

その経験が、今ここで生きている。

異世界で、最初の看板嬢候補を育てるために。

◇◇◇

昼過ぎ、最初の女性客が来た。

昨日のエミリアではない。若い女性二人組だ。身なりからして商家の手伝いをしている娘たちだろう。高価な服ではないが、清潔で、布の質も悪くない。彼女たちは店の入口で一度立ち止まり、中の様子をうかがった。

「来た」

リリアが小さく呟く。

「見て」

俺は低い声で言った。

二人の顔には興味と不安が混ざっている。木札を見て来たのだろうが、店の中に入るにはまだ抵抗がある。手は胸元で軽く重なり、足は入口の内側に向いているが、すぐに進まない。

「迷ってる」

リリアが言った。

「そう。何に迷ってると思う?」

「えっと……中に入っていいのか分からない?」

「たぶん正解。じゃあ、声を掛けるなら?」

リリアは少し考え、深呼吸してから歩き出した。足取りはまだ硬いが、表情は柔らかい。

「いらっしゃいませ。冷やし果実酒をお探しですか?」

女性二人は少し驚いた後、ほっとしたように頷いた。

「はい。昨日、知り合いが飲みやすいって言っていて」

「ありがとうございます。女性向けのお席を用意しています。こちらです」

リリアは自然に席へ案内した。押しつけるのではなく、先に不安を取り除く言い方だった。「女性向けの席」という言葉が効いたのだろう。二人は安心したように店の奥へ入っていく。

俺はカウンターの奥で小さく頷いた。

悪くない。

むしろかなり良い。

リリアは二人を壁際の席へ案内し、椅子を引こうとして少し戸惑った。普段そんなことはしないのだろう。けれど気遣おうとしたこと自体は伝わったらしく、女性客の一人が笑った。

「ありがとう」

その瞬間、リリアの表情がぱっと明るくなる。

接客の最初の報酬は、客の笑顔だ。

それを知ることは大きい。

彼女は戻ってくると、少し興奮した様子で言った。

「座ってくれた」

「うん。良かった」

「今の大丈夫だった?」

「かなり良かった。ただ、椅子を引く時は慌てなくていい。慣れてないことを無理にするとぎこちなく見える」

「分かった」

「それより、最初の声かけが良かった。相手が何を探しているか先に言ったから、安心した」

リリアは嬉しそうに頷いた。

俺は冷やし果実酒を用意しながら、彼女に次の説明をする。

「注文を取る時は、選択肢を多くしすぎない。初めての客に五種類も説明すると迷う。今日は標準か軽め、この二つだけでいい」

「標準か軽め」

「そう。甘いのが好きなら標準。すっきり飲みたいなら軽め」

リリアはその言葉を覚え、席へ戻っていった。

「甘いのがお好きなら標準で、すっきり飲みたいなら軽めがおすすめです」

少し台詞っぽいが、悪くない。女性客たちは相談し、それぞれ一つずつ頼んだ。

接客は、客に選ばせることで満足感を生む。

自分で選んだものは、ただ出されたものより美味しく感じる。前世の夜の店でも、客に酒を選ばせる時は選択肢を絞ることが大事だった。多すぎると面倒になる。少なすぎると特別感がない。二択か三択が扱いやすい。

リリアはまだその理屈までは知らないだろう。だが、経験として覚えていけばいい。

◇◇◇

二組目の客は少し難しかった。

昼も半ばを過ぎた頃、店に入ってきたのは年配の女性三人だった。見るからに近所の主婦たちで、好奇心が強そうな顔をしている。彼女たちは入口で迷うことなく入ってきたが、席へ座る前から店内を値踏みするように見回していた。

「噂の冷たい果実酒っていうのは、これかい?」

一人が大きめの声で言う。

リリアが少し身構えた。若い女性客とは空気が違う。遠慮よりも好奇心が強く、質問も遠慮がないタイプだ。

俺は彼女の横へ小さく近付いた。

「こういう人たちは、説明を短く。長く話すと突っ込まれる」

「う、うん」

リリアは席へ向かった。

「いらっしゃいませ。冷やし果実酒ですね。甘めと軽めがあります」

「どっちが得なんだい?」

いきなり来た。

リリアの表情が一瞬固まる。

俺は心の中で「頑張れ」と呟いた。

彼女は少し考え、答えた。

「ゆっくり飲むなら甘め、食事と一緒なら軽めがおすすめです」

年配女性たちは顔を見合わせた。

「あら、じゃあ私は軽めにしようかね」

「私は甘め」

「両方頼んで比べればいいじゃない」

自然に注文が入った。

俺は少し驚いた。

今の返しは良かった。

得か損かという質問に対して、値段ではなく用途で答えた。これはかなり優秀だ。本人は偶然かもしれないが、接客の勘がある。

リリアが戻ってくると、俺は小声で言った。

「今の答え、すごく良かった」

「本当?」

「本当。『どっちが得か』って聞かれた時に、値段じゃなく飲み方で返したのが良かった。客が選びやすくなった」

リリアは少し照れたように笑った。

「なんとなく、そう言った方がいいかなって」

なんとなく。

その感覚が大事だ。

接客の才能は、理屈より先に「なんとなく相手が求めているものが分かる」ことから始まる。彼女はそれを持っている。

年配女性たちは冷やし果実酒を飲み、遠慮のない感想を言い合った。

「甘めは菓子みたいだね」

「軽めは確かに食事に合うわ」

「これなら昼に飲んでも怒られないかね」

「誰に怒られるのよ」

店内に笑いが広がった。

冒険者たちもその様子を見て、少し和んでいる。金獅子亭の空気がまた変わっていた。昼の女性客は、店の荒さを薄める。男たちも彼女たちの前では少しだけ言葉を選ぶ。もちろん、全員が上品になるわけではない。だが、少なくとも今のところは良い方向に働いている。

◇◇◇

昼営業が一段落した頃、俺はリリアを店の奥へ呼んだ。

彼女は少し疲れた顔をしていたが、目は輝いていた。初めてまともに接客をしたのだ。緊張もしただろうし、頭も使っただろう。だが、楽しかったという感情が勝っているのが分かる。

「お疲れ」

「疲れた……でも楽しかった」

「今日はかなり良かったよ」

「本当に?」

「うん。特に二組目の主婦たちへの対応。あれは良かった」

リリアは嬉しそうにしながらも、不安そうに聞く。

「でも、最初の人たちの椅子、変だったよね」

「そこに気付けるなら大丈夫。次からゆっくりやればいい。接客で大事なのは、失敗しないことじゃなくて、失敗に気付けること」

「失敗に気付くこと?」

「そう。気付ければ直せる。気付かない失敗が一番危ない」

前世の店でも、伸びる子と伸びない子の違いはそこだった。最初から完璧な子はいない。だが、客の反応を見て自分の言葉を修正できる子は伸びる。逆に、同じ失敗を繰り返しても気付かない子は苦労する。

リリアは真剣に聞いていた。

俺は続ける。

「今日の課題は二つ。まず、客の話を最後まで聞くこと。途中で答えを考えすぎると、相手の言葉を落とす。次に、注文を繰り返すこと。『甘めを二つ、軽めを一つですね』みたいに確認すると間違いが減る」

「分かった。話を聞く、注文を繰り返す」

「あと、笑顔は無理に作らなくていい。リリアは自然に笑った方がいい」

彼女は少し顔を赤くした。

「なんか褒められると変な感じ」

「接客では褒められることにも慣れた方がいいよ」

「どういうこと?」

「客に褒められた時、変に否定しすぎると相手も困る。『ありがとうございます』って受け取ればいい」

リリアは目を丸くした。

「褒められたら、受け取る」

「そう」

これはキャバクラでも大事だった。客の褒め言葉を毎回強く否定する子は、会話を止めてしまうことがある。もちろん謙虚さは必要だが、褒めた側に気持ちよくなってもらうには、笑って受け取る方がいい時も多い。

リリアは小さく頷いた。

「ありがとうございます」

「今のは?」

「練習」

「上手い」

二人で少し笑った。

◇◇◇

その日の夕方、エミリアが再び金獅子亭を訪れた。

昨日と同じように上品な服装だったが、今日は一人ではなかった。彼女の後ろには二人の女性がいる。どちらも商家の奥方らしき身なりで、店内に入る時の目には警戒と好奇心があった。

マルクはカウンターの奥で「本当に連れてきやがった」と呟いた。

俺も少し緊張した。

これは大事な場面だ。

エミリアが連れてきた客が満足すれば、女性客の流れは本物になる。逆に失望すれば、ただの一時的な話題で終わる可能性もある。

リリアもそれを感じたのか、表情が硬くなっていた。

「リリア」

俺は小声で呼んだ。

「はい」

「いつも通りでいい。エミリアさんは昨日来ているから、まずお礼を言う」

「お礼?」

「また来てくれてありがとうございます。今日はお連れ様もご一緒ですね。これだけでいい」

「分かった」

リリアは深呼吸し、エミリアたちへ向かった。

「エミリアさん、また来てくださってありがとうございます。今日はお連れ様もご一緒ですね」

エミリアが少し驚いた後、満足そうに微笑んだ。

「覚えていてくれたのね」

「はい」

たったそれだけ。

だが効果は大きかった。

客は覚えられると嬉しい。自分がただの一人ではなく、前に来た客として扱われたと感じる。前世の夜の店では基本中の基本だ。名前、好み、前回の会話。覚えているだけでリピート率は上がる。

エミリアは席に着きながら、連れの二人へ言った。

「ほら、言ったでしょう。ここは思ったよりきちんとしているの」

その一言で、同行者たちの警戒が少し解けた。

俺は心の中で頷く。

紹介客は、連れてきた人の顔を立てることが大事だ。エミリアが「良い店を紹介した」と思えるようにする。そうすれば、彼女はさらに人を連れてくる。

リリアは注文を取り、甘めと軽めを確認し、丁寧に繰り返した。少しぎこちなさは残るが、昨日より明らかに良くなっている。

冷やし果実酒が運ばれる。

三人の女性がそれぞれ飲む。

反応は上々だった。

一人は香りを褒め、一人は飲みやすさを褒め、エミリアは店の席配置を見て頷いていた。

「昨日より落ち着くわ」

エミリアが言った。

「席を少し変えました」

俺が答えると、彼女は感心したようにこちらを見る。

「すぐに変えたのね」

「試験中なので、良いと思ったことはすぐ試します」

「商売人ね」

「なりたいと思っています」

エミリアは笑った。

「なら一つ助言するわ」

「お願いします」

「女性客を増やしたいなら、甘い菓子が必要よ」

盲点だった。

いや、考えれば当然だ。冷やし果実酒に合わせる軽い菓子。前世で言えば、カフェやラウンジのような需要。酒だけでなく、甘いものがあれば滞在時間が伸びる。女性客同士の会話にも合う。

「菓子ですか」

「ええ。重い食事ではなく、少しつまめるもの。果物でも焼き菓子でもいい。酒だけだと長居しにくいけれど、菓子があれば話を続けやすいわ」

俺はすぐに羊皮紙へ書き込んだ。

甘い菓子。

果物。

軽食。

昼女性客向け。

エミリアはその様子を見て、さらに笑った。

「本当にすぐ書くのね」

「忘れたくないので」

「良いことよ。男の商人は、女の言うことを軽く見る人が多いもの」

その言葉には、少しだけ過去の苦みが混じっていた。

俺は真面目に頷いた。

「軽く見ません。俺には分からないことが多いので、教えてもらえると助かります」

エミリアは一瞬だけ驚いたように目を開いた。

そして、静かに笑った。

「あなた、本当に面白いわね」

その言葉を、この世界で何度聞いただろう。

だが今回は、少し違う響きがあった。

商人としてではなく、女性客の視点を聞く相手として、俺は少しだけ信用を得たのかもしれない。

◇◇◇

営業後、俺はその日の記録を整理していた。

女性客の来店数。

冷やし果実酒の注文数。

甘めと軽めの比率。

滞在時間。

追加注文。

リリアの接客メモ。

そしてエミリアからの助言。

菓子。

これは次の課題になる。

酒だけでなく、酒に合う軽食を用意する。女性客向けの昼営業を作るなら必須だ。さらに将来キャバクラを作る場合にも、軽い菓子やつまみは必要になる。酒を飲ませるだけではなく、場を保つための小物が必要だ。

マルクは俺のメモを見て呆れていた。

「今度は菓子か」

「必要です」

「うちは肉と酒の店だぞ」

「昼の女性席だけです。小さく試しましょう」

「また試すのか」

「試して駄目ならやめます」

「お前の試しは大体当たるから怖いんだよ」

マルクはため息を吐きながらも、嫌そうではなかった。

リリアは隣で、今日の接客を思い返しているようだった。少し疲れた顔だが、満足そうでもある。

「リリア」

俺が呼ぶと、彼女は顔を上げた。

「今日の最後、エミリアさんにお礼を言えたのが良かった」

「本当?」

「うん。リピート客には、覚えていることを伝えるのが大事」

「また来てくれてありがとうございます、って?」

「そう。それだけで相手は嬉しい」

リリアは小さく頷いた。

「覚えること、いっぱいあるね」

「接客は奥が深いよ」

「でも、面白い」

その言葉に、俺はまた少し嬉しくなった。

面白いと思えるなら、大丈夫だ。

疲れても、緊張しても、それでも面白いと思える仕事は伸びる。前世の俺にとって、黒服の仕事がそうだったように。

◇◇◇

その夜、ギルドへ戻る前に、俺は一人で金獅子亭の女性席を見た。

昼間は女性客の声で柔らかく賑わっていたその席も、夜には静かになっている。小さな花瓶の花は少ししおれ、テーブルの布には果実酒の薄い染みができていた。まだ粗い。まだ未完成だ。けれど、そこには確かに新しい可能性があった。

異世界初のキャバクラ。

その夢に必要なものは、酒と女の子だけではない。

安心できる席。

会話が生まれる酒。

相手を覚える接客。

女性側の視点。

そして、働く子が自分の成長を感じられる仕組み。

今日、リリアは少し成長した。

金獅子亭も少し変わった。

俺自身も、少し学んだ。

この積み重ねが、いつか店になる。

その時、店の入口にどんな看板を掲げるのかはまだ分からない。

けれど、そこにはきっと冷たい酒があり、柔らかな灯りがあり、客の話を笑顔で聞くリリアの姿がある。

俺はそう想像し、静かに息を吐いた。

そして翌日。

エミリアの助言をきっかけに、金獅子亭はさらに新しい商品を試すことになる。

冷やし果実酒に合う、甘い菓子。

それは酒場に似つかわしくない小さな一皿だったが、後に昼営業の看板商品となる最初の一歩だった。

お読みいただきありがとうございます。

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