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一人ぼっちだった前世⋯⋯。今世は最強(最恐)愛し子として楽しく生きてます!  作者: おかき
アルスタ王国編

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59話: 近衛3人衆の最強説

目が覚めた里奈が皆を起こす。

皆の顔を見て、里奈が大爆笑し始めた。


「顔!顔がみんな酷いわよっ!!」

お互い顔を見合うと、全員が笑い出した。

顔はむくみ、瞼がポンポンに腫れているからだった。


「里奈さん。貴女の顔が1番笑えない顔よ!?」

ナタリーに突っ込まれ、自分も同じだと気が付いた。

そんな抜けた里奈を皆でからかい合い、大笑いをする。


防犯上。逆に防音魔術を掛けていないため、女性陣の家からは笑い声が聞こえる。

昨日は泣き声、今日は笑い声。


元気で宜しい!!(男性陣一同)


里奈が神力で全員の身なりを整える。

わざわざ神力を掛けてくれる愛し子様に、聖女のアーグとセシーは感動していた。


「感動中に申し訳ないけど、そのうち貴方達も里奈さんの扱いが雑になるわよ!」

ナタリーの一言にエミルが頷いた。


「どういう事よ!私は雑に扱われてるの!?」

ガーン⋯⋯。と、地面に四つん這いになり落ち込む里奈。


ナタリーが里奈を指差し、「ね!?」

アーグとセシーはツボに入ったらしく、笑いを止められずにいた。


(ね!?って、どういう事なのよ!)


里奈は立ち上がり皆を置き去りにして、外に出た。


家の前には男性陣が一列に並んでいる。

ギルベルト、カルロ、近衛3人⋯⋯。

キョトンとする里奈に、パトリックが詰め寄る。

「里奈さん。アルバートさんから全て聞きましたよ!

これからは、私達からのお説教の時間です。」


里奈は男性陣に囲まれて、怒られていた。

特にパトリックから言われる正論に、里奈は「はい。」「申し訳ありません。」

この二言しか言えないでいる。


アルバートはその光景を眺めていると、子狐の白狐が白蛇のカズラを背に乗せ歩いてきた。

カズラは姿を隠してはいないようだった。


女性陣が遅れて出て来た。

ナタリー達はカズラに慣れているので、

「白狐様。カズラ様。おはようございます。」

とそれぞれが挨拶をして来る。


アーグとセシーは、カズラは初めまして!だった。


2人はカズラと子狐を凝視したまま固まってしまった。

カズラも2人が固まるので、固まった。


そこにお説教から解放された里奈が精神力をゴッソリ削られた状態でやってきた。


「おはよう。アル⋯⋯。

カズラも聖女2人も何で固まってるの?」


「リリおはよう。

聖女が固まったのを見てカズラが固まってしまいましたが⋯⋯。何故でしょうね?」


「アーグ、セシー。カズラがどうかしたの?」

問いかけると、2人がお互いの手を取り合い


「見れましたわっ!やっと。やっとです!!昨日は白狐様を。

今日はカズラ様をこの目で見る事が出来ましたわっ!!」

2人でクルクル回りながら、キャーキャー興奮している。


「聖女達は愛し子の側にいるカズラを一目見たいとずっと思っていた。

そのカズラを見て、驚きの余り固まり今は大はしゃぎっと。」


里奈は話しながらカズラに右腕を差し出す。

カズラが腕に巻き付くと、頭を左右に揺らす。

里奈が額にキスを落とすと、カズラからは頬に頬ずりをしてくる。


毎回の光景で素敵ではあるが、側付き達は見慣れていた。

しかし聖女達は初見なのだ!


またしても、聖女達は固まった⋯⋯。

(よく固まるよね〜。)

里奈はカズラを連れて、固まる聖女の前に来た。

「カズラが好きかな?」

聖女達はカズラから視線を外さず、

「はいっ!!」元気よく答えた。


「カズラ、この人達は私の専属の聖女よ。これから顔を良く合わすから、覚えてね!」

カズラが、コクコク頷く。

アーグはカズラを見ながら、感極まって涙を流した。


「アーグ。腕を出して。」

カズラがアーグの腕に巻き付き、頬ずりした。

「アーグの聖魔力から、女神様を感じるのかな!?それとも、アーグが好きになったかしら?」


《アーグ魂が綺麗。里奈と同じ優しい。》

里奈は頷いてアーグを見る。


「カズラがね。アーグの魂がとても綺麗だって。アーグの事を好きになったみたいよ。」

そう伝えると、やはり泣いた。


「アーグ様は筆頭でありながら、冷遇されてたからなぁ〜。浄化の旅の聖女に選ばれて、更にやっかみが酷くて。

そんな事をするのは、一部の聖女だがその一部が貴族としての身分が高いから厄介だったな。」

ガルズ司祭が話しながら、近寄る。

里奈はフムフム思案顔。


「そんなのは、昨日までの話だしな!愛し子様の専属聖女だぞ!!あいつらも、もう手出し出来ないからな。」

良かったな。アーグに優しく声を掛けた。


「ガルズさん。その一部の聖女は、私が教育をしても!?」

「里奈さん。喜んで!!」

ガルズ司祭は親指を立てて了承した。


(一部の聖女達よ⋯⋯ご愁傷さまです。)

 側付き一同より。


「まだ早いけど、朝食は出来てるかな?食べながらでいいから説明したいのよ。」


食事は側付き達が順番で担当している。

全員が料理上手なのだ。


「朝食は出来てます。」

今朝の担当はカルロだった。


皆でテーブルに向かい席に座る。 

里奈は土でテーブルも作っていた。


「今日は伯爵領まで浄化しながら向かいます。さっさと終わらせたいから、瘴気を感知したら私に報告。

場所を確認したら、転移で行くわ。その間残った者達は待たずに先に進むのよ。」

皆、???


「転移で往復するから、待たなくて大丈夫じゃない!?」

皆、!!!


里奈の効率の良い事を次々に出す思考に、付いて行けない。


「討伐隊は瘴気と魔物の大きさで編成するわ。」

側付きの男性陣が頷いた。


「あ!!それと、今日はナタリーにエミルも討伐隊に入れるわ。」 


ガバっと立ち上がるのは、ナタリーにエミルだ。

「里奈さん!本当に!?

本当に、私達も行けるの!?」


「行けるじゃないわよ。行けっ!!よ。」


笑いながら命令する里奈は

「パトリックに剣の稽古をつけて貰っていたのを、知らないとでも?」

ナタリーとエミルはお互いを見る。

まさかバレてるとは思っていなかった。


「これからは、女は守らるのでは無く、女だろうと誰かを守れる。戦い、闘える。

それを貴方達が証明しなさいね。」


この人は側付き達の努力を知ってくれている。

側付きとしての役目をきちんと与えてくれる。

これ程までに身を捧げたくなる人物はいるだろうか⋯。側付き達はこの人に仕える自分を誇らしく思う。


「感傷に浸ってる所悪いけど、さっさと行くわよ。瘴気が出たらバンバン転移させるから、そのつもりで。

複数の瘴気があれば、

指揮は私、アルバート、白狐がやるわ。」



身を引き締め馬車に乗り込む。



伯爵領の街の中心に着いたのは昼より早い時間だ。

側付き達は、誇らしげな顔でいる。

だが、騎乗する近衛が1番晴れやかな顔つきだ。


ここまでに瘴気は5カ所あった。


4カ所は瘴気も少なく魔物も小型だった為、経験も兼ねてナタリーとエミルが討伐をした。

以外にもレイピアを扱う姿は様になっていた。だが、ワンピースでは動きにくそうだった。里奈が何やら服で悩みだした。


「リリさん。服は後から考えましょう。ナタリーとエミルが頑張っているのですよ?」

と、頭を両手で捕まれ強引にナタリー達の方にグイッと向けられた。

少し痛かったが私が悪いと反省する⋯⋯。


最後の1カ所だけはとても大きかった。

街道からはかなり外れていた為、ここまで大きくなっても気が付かれなかったのだ。


瘴気が森を覆い尽くし、大型の魔物が10を軽く超えていた。

どこの森でも、森の外側には小型の魔物が多く、中心に大型の魔物が棲み着く。


何事も経験だと、里奈により側付きは全員転移させられた。

しかも、近衛の3人も来たのだ。


中心に向かうまでは、ナタリーとエミルが討伐をする。

中型は側付きの3人。


里奈は近衛達のストレス発散になるだろうと、大型の魔物を近衛3人に任せる事にした。


3人衆は高く跳躍すると、1番奥にいる魔物をパトリックが狙いを定めた。

この中で1番大きく強い魔物だった。

(たぶんS級よね。)


パトリックが魔物に剣を振りかざしながら剣に氷魔法を掛けた。

氷魔法を使い槍を数本作る魔法攻撃を開始し剣は両足に斬りかかる。

傷口から凍りついて動けない魔物の首を跳ねた。


その間、2人の近衛サイとリュカは周りの魔物を次々と討伐していく。


パトリックも残りの討伐に参戦し、あっさり討伐してしまった⋯⋯。


パトリックは強過ぎるが、サイやリュカも相当に強い。

この連携を見て3人のお互いを信頼し合い闘える様は凄かった。


側付き達は、近衛の強さを目の当たりにして呆けてしまった。

大きな魔物をあっさり討伐し、残りも側付きが手を貸す前に片付けてしまったのだ。


ナタリーとエミルに聖女2人は、ポ〜っと見惚れる始末。

(後に近衛3人のファンクラブとやらが里奈により作られるのだった。)


パトリックは特に強かった。

剣も魔法も全てが強い。

しかも里奈が剣に魔力を纏わせる技も使っていたのだ。


ライアン殿下のパトリックを見る目が変わったのは言うまでもない。


〜❀〜


討伐が終わってからの殿下は、パトリックのくっつき虫となっていた。


中々殿下が離れないので、リュカの馬に乗せてもらいパトリックに魔術や剣技の話をしてもらいながら街へと向かう。


殿下がパトリックを「師匠!!」と呼んだ時には流石のパトリックも青褪めた。


殿下は拒否されても師匠呼びを続けた。

「パトリック諦めたら?」

「⋯⋯。嫌です。私の魔術と剣技の師匠は里奈さんですよ!?

ならば、私も里奈さんを師匠と呼びますが?」


里奈は速攻で、

「殿下!師匠呼びは禁止します!!」

人さし指を殿下に向け、宣言したのだ。


パトリックはクスクス笑い、可愛らしく面白い愛し子を眺めた。


師匠、弟子、孫弟子の構図にはならなかった。

残念がるのは殿下のみ。


里奈は明るく振る舞いながらも、心の中は不安でいっぱいだった⋯⋯。


(ヨーク領に近づくにつれ瘴気が増えてる⋯⋯。)


この不安が的中しない事を必死に願った。


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