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昼は冒険者/真夜中は暗殺者  作者: きっと小春
火薬と銃の時代
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報告と計画

商業都市オハロのノクターン地下屋敷の薄暗いラウンジ。兎亜人のキバスが作成した報告書には多数の不自然な点がありはしたものの特に問題にしなかった。キバスを見れば確実に動揺していたのだが、それは犬亜人のマータンの悪戯を誤魔化している罪悪感からだろう。


犬亜人のマータンの素行チェックのため、二刀流の短剣使ライゼーナに尾行させていたのだ。その報告は以下のとおりだ。


1.兎亜人のキバスが、ギュレン派のイブレオ男爵の親衛隊と交戦して数を減らしている最中に、アイスクリーム食べ放題を満喫していた。


2.兎亜人のキバスから、石橋爆破計画を報告されていたにも関わらず、知らせなかった。


3.石橋崩落から無傷で救出したが、偽装のため擦り傷と左腕を骨折させた。またその場に二人を放置した。


4.エルダリスに気づかせるため、デリマリート家の紋章入りのペンダントを身に着けさせた。


5.追っ手が二人を見つけられなかったので手助けした。


ちょっと悪戯が過ぎるが、元々…犬亜人のマータンは、優れた頭脳とくノ一としての才能があったと聞く、これも…もしかしたら…エルダリスを懐柔させる作戦?? いや…まさか…。


そして、犬亜人のマータンと兎亜人のキバスが、ゴミ二人の心臓をえぐり出したとき、ライゼーナの機転で、エルダリスの意識を断っていたのだ。


「キバス。イブレオ男爵の親衛隊は、独自の判断でエルダリス暗殺を計画していたようですが、それは、ギュレン派を裏切るイブレオ男爵への報復処置とみて問題ないですか?」


「はい。ギュレン伯爵からの指示ではありません。ですが…それにしても、暗殺計画が雑すぎると言いますか…。何か、まだ…あるような気がします」


「ですが、ゴミでもは、あの場で処刑してしまいましたので、現時点では、これ以上の調査ができません」


「はい…」


「しかし…。イブレオ男爵側の誰であれ、フィルン侯爵の領地にて暗殺を企てたのは事実。結婚に支障が無い様に、フィルン侯爵は証拠を隠蔽しました。ですが、このエミリアがノクターンと知っている者も少なくはありません。ここはノクターンの力を示すためにも、イブレオ男爵を傀儡として操り、北西の領地を掌握します」


「ほう…。その計画は…。誰に任せましょうか?」オール・グランがニヤリと笑った。


「それも決めてあります。マータンとキバスです。マータン。イブレオ男爵に死よりも恐ろしい事があることを、地獄がすぐ側にあることを、教えてあげてくださいな」


「人間…しかも、おっさんって、超くっさ…」


「わ、わ、わ、わかりました。本日の午後に北西領地へ出発します」


***** ***** ***** ***** ***** 


ノクターン地下屋敷から森の屋敷の書斎を通り寝室へ戻ると、エルダリスが不安そうな表情で待っていた。


「エルダリス、どうしました?」


エルダリスは、無言のまま抱きついてきた。あの事件以降、エルダリスにとって、私は英雄なのだ。仕方がないので、ぎゅっと抱きしめてあげた。


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