昼と夜の二人
「私は、蒼き血統バレードが配下、エリアだ」
地面に倒れた状態で、金色の鎧を纏った黒髪の少女サシエスを見上げて言った。
「バレード…奴か…」
サシエスは手を差し出し、私を起き上がらせる。
「ありがとう…」
私と変わらない背丈、小さな手…こんな小さな少女が…。一振りで、100名以上の蛮族を切り伏せたのか…。
「おい、蒼き血統の誰かっ!! ここにエリアと名乗る少女が倒れている」
その呼びかけに、フェレクターが応じ、エリアを回収した…。
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蛮族に正面から打ち勝つ。城塞都市アバスタン始まって以来の快挙であり、祝勝会も大いに盛り上がっていた。その中心は、最後まで戦い抜いた蒼き血統と国立傭兵団であったが、金色の鎧を纏った黒髪の少女サシエスの登場により、戦いに消極的で後ろめたい他の傭兵団が…サシエスを真の功労者として場の流れを変えていた…。
そんなお祭り騒ぎなど興味がないバレードは、意識が入れ替わった俺と会話を始めた。
「ほう? まさか…死んだはずの意識が残っていたとは…」
「この試験管の液体のおかげかもな。それと俺と違いエリアは、ホモンクルスの肉体を操作しているだけで、実態は試験管の肉体だ。疲れもするし、睡眠も必要だろう」
「なるほど…」
「エリアは気が付いていないだろうが、俺が習得した魔法は俺にしか使用できないようだ。不要な魔法書があれば…また幾つかもらえないだろうか?」
「魔法書も…ただではないのだよ? まぁ、いいだろう。フェレクターに渡しておこう」
「俺のときに渡してくれよ? それと…俺の存在はエリアには黙っていて欲しい」
「かまわない…」
「それで…。依頼に関してだが、蛮族の戦いはもう十分だろう? 次の蛮族が持つ魔法書の入手に関して要求がある。恐らく蛮族の街への潜入が必要になる、だが蛮族は通常の人とは異なり潜入してもすぐにバレるだろう…。そこで蛮族の遺体を利用してホモンクルスを作って欲しい」
「ふむ…。魔法書の入手は重要課題であり、強力は惜しまない。だが、ホモンクルスを一から作るとなると…少々時間がかかる」
「わかった。その間に貴族院に潜伏する調査員を暗殺しておこう」
「ほう? エリアが表で、お前が裏となるのか?」
「ふっ…。お互いの性格を考慮すれば、自然とそのような結果になるらしい…」
「では、期待するとしよう…」
「あぁ…任せておけ」




