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昼は冒険者/真夜中は暗殺者  作者: きっと小春
剣と魔法の時代
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西の血族の指輪

まずい…サシエスから受けたダメージが、予想以上に大きい。ホモンクルスの特性というか弱点なのだが…骨折が自然治癒しない…理由は不明だ。


筋肉で支えることができるため、歩く程度なら問題ない。しかし早急に治癒は必要だ。


商業都市オハロまでは遠すぎる…骨折の箇所が多すぎるし…背骨など、自力での交換は不可能だ。


血盟ルシファーにも目を付けられている…。


冒険者の街フィレオを出ると、王都リゼンへの街道から離れ、獣道に近い小さな脇道を進む。


小川を見つけると、上流に向かって更に進むと、一軒の小屋を見つける。


茂みに隠れ小屋を見張る。小屋から出てくるのは若い女と、その子供だけだった。


やがて日は沈み、曇のため月明かりも遮られ、辺りは闇に包まれた。


監視していてわかったのだが、小屋の扉は中からつっかえ棒で固定されているため、外から開けられないのだ。若い女か子供が出てくるまで、辛抱強く待つ…。


扉が開く、出てきたのは子供だ。


骨折で素早い動きができないため、"吸音の魔法”で辺りの音を消し去ると、子供に近づく。


どうやら外に薪を取りにきたらしい。後ろから軽く首に蹴りを入れ、即死させる。


子供を放置して、小屋の内部を慎重に覗くと、若い女と目が合ってしまった。


短剣を抜き威嚇すると、若い女はガクガクと震え、何かを悟ったように項垂れた。


***** ***** ***** ***** ***** 


翌朝、グレッドに会うため冒険者の街フィレオへ戻る。骨折は完治していた。


”魔道具である西の血族の指輪の効果は、指輪をはめたまま人肉を食べると体力と魔力が回復する。”


これを利用して骨折が完治できないか試したのだ。子供よりも若い女の方が栄養価が高かった。また死体よりも生きたままの方が、より効率的にエネルギーに変換できたのだ。


魔道具の凄さを実感する。


グレッドは待ち合わせ時間よりも早く来ていた。


「金も稼いだし、商業都市オハロに帰還する」と言って早々に旅たった。


う〜む…。パーティーは解散。この街の裏仕事は、現在、血盟ルシファーがほぼ独占状態。


困った…。


「おい、どうした? 助けが必要か?」


またまたST闘士のバスタに再会した。


「何だ。そんな事かよ。この世の終わりみたいな顔するなよ…。どうだ? 一緒に来ないか? 俺達、王都リゼンで傭兵になるんだ。期間は…六ヶ月なんだけどな。金はいいぞ」

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