エロ小説から見る、男性向け小説と女性向け小説の違い
大切なことなので二度書きます。
【オトナ向け】
このページを偶然だか意図的だかで開いてしまったそこのあなた。
あなたは、エロ小説を読んだ事はあるだろうか。
いや、読んだことないなどとは言わせない。
生物として子を残す本能とか何かそういう小難しくも単純なものがある限り、人はエロいものだ。きっと。
だから読んだと決めつけて(本当は決めつけなんて良くないけど)話を進める。
私は読んでいる。エロ小説も。
それも、男性用と女性用を両方。具体的にいうならば、ノクターンとムーンライト。
漁りまくりである。自分の遺伝子は残さないと豪語しつつ。
検索をかけるよりは日刊ランキングで完結済みを見る方が多いかもしれないが……それはまぁともかくとして、とても見る。
そして、両方読んでいて気がついたことがある。
副題の通り……表現の違いだ。
おそらく男女の。
何を今更、と人は言うだろう。
私のような凡人以下の発見なんて、所詮は手垢のついた『お古』だ。しかし私は最近ハッと気がついた。だからここに書きとめておきたくなった。
男性は、直接的表現を好む傾向がある。
そして、女性は幻想的表現を好む傾向がある。
(これが偏見だと思う人、あなたは正しい。
私の意見、というだけであなたにとっての偏見だ。時間の浪費をせず、他の面白い小説を読み漁る作業に戻って欲しい。面白いやついっぱいあるのだから!)
普通の小説でもそうだろう。
好んで読んでいるもの、生活環境、様々な要素が、書いているものに絡むのは言うまでもないことだ。
けれど、エロ小説はその違いが、如実に表れているのではないかと思った。
まずノクターン(男性もの)は、とにかく名称をハッキリと書いたり擬音が多い気がする……気がすると書いたのは全ての小説を読んでいるわけではないゆえ。具体例を出すと、男性、女性器などはハッキリ書かれ、射精シーンはカタカナオンパレード。よく見かけるのではないだろか。
アンアンギシギシパンパンドクドク。
(ぬ、これだけで完結している気がするぞ……この文章が私の初めての投稿済みエロ小説か?)
表現があっているか不穏だが……生臭い(勿論、その中に幻想を一切含まないとはいわないが……)のだ。
あぁヤッてるな、という感じで。
対してムーンライト(女性もの)は、ふわっとしている。
ふわっと……本質をそらして書く。
ハッキリとした名称はあまり使わず、物事を例えで書くことが多いような気がする。杭とか蜜とか不浄とか。
つけるなら、キャッキコピーは『ザ、ドリーム、あなたの妄想力が試される』とかね。
何でこうも差がでるのか、少し考えてみた。
間違っているかも知れないし、正しい結論はきっと他の誰かが出しているに相違ないんだろうが、書かせてほしい。
ずばりこの二つの違い……そっくりそのまま、生殖行為の必要度合い、重要性の差なのではないか。と。
遺伝子を残す行為は、何故だか生物に課せられたノルマ。
本来、見られたくない恥ずかしいという意識は、行為最中に襲われると困るから感じるだけで、頭ん中真っピンクが、本来の正しい生物のあり方なのじゃないか。
(とかいう文章を書いてるわりには物凄く恥ずかしいし、性犯罪ダメ絶対)
年中さかれる(本当にこの表現は大袈裟かぃ?)男性にとって必要不可欠な、現実問題だと思われる。
いや、それなら動物として子作りしなければいけないのは女性も変わらないだろう。
人は性別が分かれているが、エロさが必要なのは変わらない。誰だ性別を仕分けしたのはチクショク面倒臭い。
……しかし。
が、しかし。
女性はお月様が、そう生理がある。なんとびっくり無駄技術、病気でない出血だ。よく痛かったり怠かったりを訴えられるアレだ。男性には不必要な出費も嵩む。
妊娠中、女性は子供に栄養を吸われるためか知らんが、とにかく準備に時間がいるらしい。さらに言うと、その気になっても行為中、子種を通過させる為に身体の準備も念入りにいるだろう。男性よりは。
女は準備に時間がかかるのよ、だ。
結果として、女性は男性と違って年中さかれるわけではないし、同じスタート地点に立ってたとしても遅刻するはず。
(このさかってる時さかってない時の『気分』の差が、女の気持ちは分からない、という感想に直通するのではないだろか、ははは……はぁ)
これは、まぁ、子作りムード感を増幅させる必要がない時もある、ということなのではないだろうか。
そういうムラムラしてない時に、男性から直接的表現をされるとどうなるか。
ズバリやめて欲しい……と思うに違いない。
そう、人間関係に化けの皮のない状態だと、今はお呼びじゃねーよ、と心及び性欲を、ポッキリ折られた男性もいるだろう。現実的に男を折られた人は少なかろうが強く生きろ。
では本題。
主に女性が、エロ波動の気が薄い時、濡場を生々しく直接的に、モロっと想起させる、インパクトバツギュンの文章が目に入った時は?
え、何これ、ちょっとヤダキモイやめて欲しい……とか思うのではないだろか。
今はちょっとまだ子供いらないから、と、脳みそがその文章を頭に入れる事を拒否するに違いない。多分。きっと。
だが、女性むけのエロ小説でみられるような、夢を見るようにフワッフワッな文章はどうだろうか。
……自分の妄想次第でエロ波動を制御出来よう。
その日、自分の中でストーリーが完結せずとも、あとでもっともっと強力な濡場を妄想できるのではないだろか。そして十分エロ成分を蓄えるに違いない。後乗せサックサク。
逆に男性がフワッフワな文章を見たら。
控えめに言っても、ものすごく物足りないではないだろうか。生物として現実的にモリモリ子作りしたいからエロエロになりたいのに、アレヤコレを最後まで書いてないから満足できないじゃん、と。
人によってはエロシーンまでの過程も、煩わしいことだろう。
そう、極端に言えば、オカズは自分で用意してるから本番だけあればいい。とか。
エロ成分をそこまで必要としないなら過程が大事。
エロ成分が欲しいなら最後まですることが大事。
うむ。
男性用と女性用では、やはり差がある。きっと。
最終的に何が言いたいかというと、小説は男性用であるか女性用であるか、きちんとターゲットを絞って、仕分けした上で書いたほうがポイント付けれて貰えるのではないだろか。ということだ。たぶん。
もちろん私はできてないが。
あぁ。なんだこれだけ考えておいて、結局文章が当たり前のところに着地したぞ。あはははは。
しかしながら、当たり前をやることのほうが難しいこともある。
精進しよう。
気が向いたら。
あなたも私も、この文章を見たり、この文章を書いたりする……いわば暇人なのだから。