秘密の
「わあ…!」
ファイについて森を抜けると
…そこは小さな湖だった。
太陽の光が差し込んだ湖はキラキラと神秘的でとても綺麗だった。
「へぇ…これは僕も知らなかったな。」
「素敵なところじゃない!」
「じゃない!」
「へへっ!俺の秘密の湖すごいだろ!」
本当に綺麗…
私もファイを見習っていろいろ探検してみようかな…
なんて考えていれば
「リリィ!ここだ!」
あっ!
慌てて向かえばそこは小さな洞窟になっていた。
小さな…といっても立派な洞窟。
動物でも住んでいそうで…
ク、クマとかいないよね?
洞窟はずっと続いていた。
ふむ…
「奥はどんな感じなのかな…?」
ん?
「ねぇ。今さ、」
「ええ…何の音かしら?」
「かしら?」
…クマじゃないよね?!
「…リリィ。落ち着いて。」
「っ!?…るよ?!」
「…嘘。」
多分音は洞窟の奥からだ。
「じゃ、じゃあ私見てく…」
「僕が見てくるよ」
「え!?」
涼しい顔のミスト。
「妖精を見れるのは少ないしそれに一番冷静に動けるのは多分僕だしね。」
ファイはどっか探検行っちゃいそうだし、ローズがいったらサンもついて行っちゃうでしょ?
そう続けたミスト。
さすがとしかもう言えない…
「ミ、ミスト、危なそうだったらすぐ引き返してね?!助けも呼ぶこと、いい!?」
「はいはい。君は落ち着きなさい。」
「ぜ、絶対だからね!」
そんな私にいってきますと微笑んで、
ミストは洞窟の奥へ入っていった。