17 ブラックホールはん、姫さん成長しとるで
母の反省です。
「ブラックホールはん、姫さん成長しとるで」
「ハレーさん。姫さんて。」
「星になったあんさんのお子さんや。」
「姫なんて、可愛らしい名前を貰ったの。嬉しいこと。でも、星の仕事は。出来てます。元気でした。」
「心配あらへん。あの辺は、男星が多かったようで、女星のお子はんを姫星と名付けましたんや。楽しそうにしてたわ。それに、もう丸くなってたわ。小さいけどな。」
「それなら、良かったわ。あの子はブラックホールの連帯から抜けてしまったから状況が分からなくって、心配してたのよ。彗星さんたちの情報は、ありがたいわ~。」
「嫁に出したようなもんやな。本人は、お母はんが心配してるって、心配してたわ。子供は、成長が早いでんな。」
「成長が見られないのは、残念だわ。」
「あの辺のゴミもなくなってな、綺麗な場所になってたわ。姫星はんのおかげや。」
「うれしいわ。涙が出てきそうよ。」
「そやけど、姫はんが妙な事いいよってな。」
「妙な事?我儘かしら。」
「あのまま、ここに居たら、お母はんに吸収されてのうなってたってな。」
「あー。あの子、小さいのにわかってたのね。」
「何がや。」
「ブラックホールとして独り立ちするのには、太陽神様の中心まで送らないといけないでしょ。あの子は、その力が弱いのよ。私のため息とつぶやきを聞いていたのね。」
「姫はん、賢そうやからな。」
「そうね。だから、今回のことで、私は考えを変えたの。ハレーさんのおかげ。」
「ワテは、何にも……。」
「星も其々特性があるでしょ。ブラックホールだって、あっておかしくないわ。」
「そうやな。」
「子供たちの特性を生かさず、型にはめてたんだなってね。」
「姫はんも、言うてたな。感謝されたわ。」
「あの子が、なんて?」
「今回の事は、これからのブラックホールの子に違う道があるって示してくれたってな。自分だけやのうて、これからの子供たちのことも思ってんやな。」
「私は、母親として、恥ずかしいわ。」
「考えつかなかったんや。わかったこれからは、違うやろ。これからが大事や。」
「ええ。子に教えられたわ。あの子は成長しているみたいだし、私も成長しないとね。」
「その意気や。姫はんはな、お母はんに会えなくて寂しい言うてたわ。」
「私も、寂しいわ。」
「でもな、おじいちゃんができたらしいで。」
「おじいちゃんが、どうやって。」
「近くにいた爺さん星が、姫はんとドッキングしてな。姫はんのブラックホールが中心にあって、爺さん星が周りの表面を担当してるわ。爺さんだから知識はあるようで、色々教わってるらしいで。勉強はおもろいそうや。」
「おじいちゃん星に感謝だわ。」
「爺さんは、不安定な自分に嫌気がさして、姫はんと合体して姫はんの意識の中で生きるそうや。」
「本当に、感謝しかないわ。」
「それにな。もう、衛星もどきまでいるで。」
「まあ、驚いた。」
「あの辺は男星が多いやろ。姫はんを囲んで衛星気取りで姫はんを守ってるし爺さんも、姫はんの教育係やって、張り切ってるわ。あそこは、綺麗になっただけやないで。姫はんは、星の意識まで変えたんや。」
「本当に、あの子はあそこに行って、良かったのね。」
「ああ。もう、お母さんには会えないのは寂しいけど、おじいちゃんも衛星たちがいるから、私は平気よ。言うてます。」
「私も寂しいけど、娘を見習って頑張るわ。」
「あそこは、もう、墓場やおまへん。姫星はんの世界や。」
「姫星の独り立ちをお祝いするわ。ハレーさんも一緒に祝ってね。」
「もちろん。おめでとうさん。」
「ありがとう。姫星、頑張ってね。」
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