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第十七話「別れ、そして旅立ち」

 フロンティア歴1年4月9日、あのアークティア中の人々に「悪夢の日」と呼ばれる日から、既に3カ月が経とうとしていた。

 今思い返してみても、あの日は悪夢としか言いようがなかった。夜が明けたと同時に、各地の村々を見た事も無い強力なモンスター達が襲撃してきたのだ。幸運なことにソルディアでは死人は出なかったが、他の場所では多くの死人が出たらしい。

 そう、ソルディアには犠牲者は出なかった。犠牲が無かったのは俺のクラス「カード使い」がバランス崩壊気味なクラスだったこと、ユニークモンスターのリーンがいたこと、多くのモンスターを従え索敵してくれたテイマーのマシューがいたことに依るものだろうか。確かにそれもあるのかもしれない。しかし俺達はそれ以上に、事前にジードによって情報を得ていたことが大きかった。それ故に犠牲を出さすに済んだのだ。だから他の連中も、事前に知って警戒さえしていれば悲劇は防げたのかもしれない。

 しかしその情報を俺達がフォーラムに書きこんで、世界の人々に伝えたとしても信じてはもらえなかっただろう。毎日嵐のように書き込みが流れていくフォーラムの中で真実を書きこんだ所で、どうしようもないのだ。妄言と理解されるのがせいぜいだったろう。


 とにかく、そうしてどうにか悪夢のような日々を生き延びた人々は、より人と人との結束を重要視し、各地に「国」や、大規模な都市を作り始めたようだ。

 それは村と言う小規模な共同体ではなく、より大きく、より強大で安心できる場所を求めた結果だろう。

 対して未だソルディアに大きな変化は無かった。他の壊滅した村から逃げてきた難民を何人か迎えたくらいだ。3か月経ってもソルディアは以前の村のままのようである。

 だが、あえて変わった点を述べるなら、生産職の連中のおかげで村自体がより快適で豊かに生活できるようになったことと、俺達を含めて戦闘のできる奴らが軒並み40レベルを越えたことくらいだろうか。敵が強力になった分、それを狩る俺達もまた急成長したのだ。

 

 予定より大分長くなったソルディアの滞在だが、村の危険の排除のために滞在してきたこのソルディアを今日俺とリーンは出ていく。旅に出るために。

 次に戻って来れるのはいつになるか分からない。地図士がソルディアにはいないため、ブレイドのマップアプリ自体が使えず、ソルディア自体の正確な位置がわからないからだ。だが俺は、帰ってくるつもりでいる。この村は過ごしやすいし、村の連中とも気が合うからな。


「本当に行ってしまうんですね・・・。」

 

 村の門の前でセラが寂しそうに呟く。見送りにはセラとジード、マシューが来てくれた。セラは日持ちするお弁当を大量に持たせてくれた。ちょっとバッグが重い。

 この三カ月の間に俺と彼女は懇ろな仲になっていた。だから俺も正直なところ別れがつらい。


「しばらくしたらまた帰ってくるよ。ただ、いつまでもここにいて狩りをしてフォーラムを眺めているだけじゃ、世の中の様子も本当にはわからないままだからな。それを知るためにも行動は必要なんだ」

「それはわかっていますけど・・・。」

「俺達もかなり強くなったし、村はもう大丈夫だからよ、らんまるとリーンさえ死ななきゃいつでも会えるさ」

「まあこの二人もなかなかしぶとそうじゃからの。だが外では何が待っているかわからんぞ。ンデ・ギオガのことも、この世界自体の事も未だよくわからんままなんだ。気を付けていくと良い」

「ああ、そうするよ。じゃあ他のみんなにもよろしくな。」

「またね、みんな!きっと帰ってくるのー」


 マシューとジード、セラと別れて、俺達は当ても無く平原を歩き始める。

 そういや、最初もこんな風に当ても無く歩きまわっていたな。あの時は餓死を恐れて、結構必死だった。今回も、大量に持たせてくれた食糧が無くなったら大変だな。まあ半月分ほどの食糧はバッグに入っているけれど。

 これだけの量を持ち歩けるようになったのは理由がある。3カ月の間に、俺はスキルカードのツリーにある片手剣関連のスキルを習得したのだ。カードを使う時には剣を持ちかえる関係で盾は持たないが、ガラットとリーンのスキルをカードにしたので遠近両方をこなすことができるようになった。まあスキルカード頼みの邪道な戦い方だが、筋力は付いた。


 移動のためのヘイストはレベル70にまで上がっている。かなりのスピードで平原を駆け巡れるので、人の集落の発見も前回よりは容易になる・・・はずだ。リーンもカードに戻るのを嫌がるので一緒に疾走している。所々に現れるモンスターを暇つぶしに蹴散らしながら。

 リーンはヘイストをかけているとはいえ重装備なのに凄い軽やかな動きをしている。ありえねえ。


 とにかく、今日から旅が始まる。世界を知るための旅が。


らんまる

カード使い

ヒューマン

レベル45

MP850

ATK350

DEF298

SPD380

スキル:ブランクカード作成、カードコンボLv28、パワーコンボLv12

パッシブ:カード熟練度Lv42、封印(スキル&魔法)Lv48、封印モンスターLv1;上限3、鑑定Lv14、片手剣熟練度Lv16、筋力強化Lv7

所持カード:レイドスラッシュLv90、バッシュLv40×3、モノボルトLv60、サンダーバーストLv40×5、ヘイストLv70、ヒールLv20、グロウアップLv40×3、インビジブルLv25×3、サイレントウォークLv30、キャッチャーネットLv30×5、ハウリングLv60


リーン

アーマードナイト

ゴブリン

レベル44

MP1020

ATK480

DEF540

SPD340

スキル:バッシュLv25、アーススキンLv20、バトルクライLv20、ソニックダイブLv15

パッシブ:愛の戦士Lv7、片手剣熟練度Lv35、シールドブロックLv35、指揮Lv9、カリスマLv25

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