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第26話 タイレン要塞化計画

 タイレン防衛戦から三日が経った。

 魔物との攻防により町の至る所が壊れたため修復に当たっていた。


 今回の戦闘によりAランク冒険者一名、Bランク冒険者三名、Cランク冒険者五名、Dランク十名が死亡した。

 また多くの冒険者がランクアップすることとなった。



 アンダンテからはリュカ、エミリアがCランクからBランクにランクアップした。

 カイル、ユーリ、アイリはEランクながら戦闘に参加し活躍したことによりDランクにランクアップした。


 中でも特に活躍したフランツは指揮官を討ったことにより英雄視されており、特例として一階級をすっ飛ばしてAランクに昇格していた。

 どうやら王国の上層部が軍の士気を上げるため一番活躍した旅団であるアンダンテのリーダーであり尚且つ指揮官を討ったフランツを英雄視させたかったらしく、それに見合うランクにさせるためギルドに無理を言ってランクアップさせたらしかった。


 タイレンの町の領主にはギルドマスターであるエマさんが辞退したため王国直属の騎士であり、実は王国有数の名家であったソウケン

さんになった。

 ソウケンはタイレンの町の住民達がいる屋敷に迫ってくる魔物達を一網打尽に粉砕していったことから住民達からの人気も高かった。


 リュカが書斎にこもり一人で町の図面を見ながら考えごとをしているとフランツが帰ってきた。



「いやぁ困っちまったぜ!道行く人みんなが声かけてくるんだからな!」


「良かったじゃないか。町の様子はどうだい?」


「順調に復旧しているよ。お前は何をしていたんだ?」


「ソウケンさんが今後の事を考えて町を要塞化したいと考えているらしく案を考えてくれないかと頼まれてしまったんだよ。後は次々とアンダンテへの参加希望者の厳選だよ。これは後でフランツにもリストを回すよ。」


「へえ。ちなみに要塞化ってのはどうするんだ?」


「まず要塞化しようという事の発端はこのタイレンの町はあの戦いが終わってからどんどん人口が増えている。お前の噂に憧れたのと安全な地を求めてな。」



 辺境の英雄フランツの噂が国中をかけまわり人が多くなって現在のタイレンでは、元がそんなに大きくなかったのもありタイレンの町に人が収まりきらなくなっていた。

 そこでソウケンは町の拡張を考え、それならいっそ要塞化しようと考えたらしい。



「そして僕が考えたのは現在の城門を破壊して町を広げるのではなく門はそのままにする。その門や壁の周りに新たな町を作り町の構造を二層に分けようと思うんだ。そうすれば今回のように攻められて門を突破されても次の門で防衛を行うことができると思うんだ。」


「ふーん。よく分からないがお前がそう言うならそれが良いんだろうな。」


「だよなぁ。分からないよなぁ。僕はお前の理解力に期待をしてはいなかったよ。」


「よく分かってるじゃないか。照れるぜ!」


「バカにしてるんだよ!」



 リュカ達がじゃれあっているとルーネが帰ってきた。



「リューカくん!ただいま!」



 ルーネはリュカに抱きついた。

 そしてそのままリュカを持ち上げ自分の足の上にリュカを置いて椅子に座った。



「何を話していたんだい?」


「実は・・・」



 フランツに話していたのと同じことをルーネに話してルーネの意見を求めた。



「もはやされるがままだな。というかルーネさんズルイぞ。」


「ハッハッハ師匠特権なのだよ!リュカくんの考えは悪くないと思うよ。ただ私が思うに町の構造を三層にしてはどうかな?」


「三層ですか?」


「そうさ。なるべく少数と戦えるように三層部には海から水を引き堀を作るのだよ。その堀と門の間に橋を作ることによって場合によっては橋を落とし籠城することが出来るよ。まぁ要は城みたいなものだよ。」


「なるほど!さすがお師匠さまです!」


「後はどうせ町を作るなら町の中にも水を引いて水路を作ってしまおう。これによって大きな荷物を運ぶのにも舟で運ぶことが出来るようになるよ。」


「そうですね。発展して貿易可能になれば船で物資運びやすいですね。」



 二人が話し合っている間にフランツはその場をそっと抜け出した。

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