第17話 旗揚げ
魔王復活の報告を聞いてから一ヶ月が経っていた。
その間リュカはルーネの元でリハビリを受けてようやく動けるようになった。
ルーネのお許しも出たためめでたく現場復帰となった。
「なんでフランツはボロボロなんだい?」
「それはお前のし・・・」
フランツは言葉の途中でルーネの方を見て青ざめ黙った。
リュカは振り返ってルーネを見たがいつも通り微笑んでいるだけだった。
「いや何でもない・・・兄貴との訓練でミスってな。」
「そうか。後、報酬が金貨三枚分多いんだけどなぜだ?」
なぜかフランツから預かった報酬は金貨が一人一枚ずつ多かった。
「エマさんが今回は私の判断が間違っていたのでお詫びだそうです。ポケットマネーから出してくれたそうです。」
「え?エマさんってただの受け付け嬢じゃないの?」
「ん?エマはギルドマスターだよ?」
「え!?そうだったんですか!?」
「戦鬼のエマというSSランクで二つ名持ちなんだよ。」
「戦鬼って・・・想像もつかないぜ。」
「まぁ・・・昔色々あったからね・・・この話は終わりにしよう。」
「それより屋敷を買おうぜ!実はルーネさんが半額出してくれるらしいんだ!買おうと思っていたより大きい屋敷が買えそうだぜ!」
「え?師匠どういうことですか?」
「私は前々からこの地を主な拠点にしようと思っていてね。フランツくんとエミリアちゃんに拠点を購入するという話を聞いたんだ。リュカくんを守ると決めたしどうせなら私も一緒に住んだらいいじゃないかと思ってね。構わないよね?」
「はい。構いませんが・・・」
「リュカ君と過ごす蜜月の日々・・・ハァハァ!」
「お師匠さま。鼻息が荒いです。」
こうしてリュカ達は屋敷を買うことになった。
そこにアースも転がり込むことになり賑やかな毎日を送ることとなる。
無事に屋敷を買い今後について話し合うことになった。
「いっそパーティを組もうと提案しようと思ったんだけどアースがいるのなら5人になってしまうね。」
パーティ登録というのは原則4人までとなっており、それ以上では登録できないことになっている。
「それでは旅団を作るというのはどうでござろう?」
何故かフランツ以上にボロボロになっているアースが提案した。
その事について触れるとアースはルーネの顔を見て青ざめ依頼で少しヘマをしてしまったと言った。
後にエミリアにそのことについて聞くとどうやらあの温厚なルーネが怒り狂ったらしくフランツとアースをボコボコにしてしまったらしい。
エミリアは心配されただけで特に何もされなかったらしい。
リュカはフランツとアースに申し訳なくなった。
「そうだね。旅団なら一定の手数料をギルドに支払わなければならないかわりに人数制限がないからね。旅団名もアンダンテのままでいいだろう。」
クランとはある一定の金額をギルドに納めることによって設立できる冒険者の集団である。
一種の傭兵団的な扱いでギルドから情報を貰いやすくなったり、有名になれば領主や国から依頼をされたりするようになる。
またギルドを介さずに依頼を受けることも出来るようになる。
「冒険者になってから大体一年。とうとう旅団まで設立しちまうのか!」
「やりましたね。フランツ様!」
その後ギルドに行きリュカ達は旅団申請をした。
リュカ達は当初ルーネに団長、アースに副団長を打診したが本人たちは柄ではないと拒否した。
結局フランツが団長、リュカが副団長となり旅団アンダンテを結成した。
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