25.悪の組織と融資
丁京都フリーヶ丘。
住みたい街ランキング常連・スイーツの聖地として知られるこの街には──
今日も恐ろしい(?)悪の組織が存在していた。
それと同時に恐ろしい金銭問題も発生していた。
にこじゅわがお金を借りにくる回です。
「ダメよ」
「お願い、アレプトちゃん!」
「頼む、もう君しか頼れないんだ!」
ブエルが帰宅すると、「Nico×Jumeaux」の二人がアレプトに縋り付いているのを目撃する。
「……なにあれ?」
端の方で巻き込まれないように静観しているオティスとグシオンに聞く。
「聞いておくれよしたむら!僕ら、アレプトちゃんにお金を借りにきたんだ!」
「僕らの活動預金が尽きたんだ」
「だからしたむらじゃ……って金ぇ?」
Nico×Jumeauxの二人は手を合わせる。するとどこからかスポットライトが当たり、二人は歌い始める。
「ロリィタは一着、十万以上するの〜」
「僕らは可愛いを諦めない、だから好みのものは買う〜」
「「年間十着、ノルマにしてる〜」」
「メリカリで売りなさいよ」
アレプトがツッコむ。
「ロリィタのこゝろ、簡単には売れない〜」
「だってこれは僕らのこゝろ〜」
「「可愛いは、変えれない価値〜」」
「とりあえず銀行で融資してもらいなよ」
ブエルが言う。
「銀行、もちろん行ったさ〜」
「でも悪の組織法で融資はNG〜」
「「資金が底を尽きた!」」
そう言うと二人は崩れ落ちる。
「僕たちは双子玉川をロリィタで埋め尽くすまで、悪事をやめることはできない!」
「でもそのためにロリィタを諦めるのは本末転倒!」
「だから」
「僕たちは」
「「お金が欲しい〜」」
「働きなさいよ」
アレプトの正論が入る。
「今流行りのテイミーをやったらどうですか?意外と儲かりますよ」
「……テイミーとはなんだ?」
オティスがグシオンに問う。
「日雇バイトの募集です。僕も研究費用が足りなくてちょっとだけやってるんですよ」
「ほう……修行にちょうど良さそうだ」
「だからお願い、アレプトちゃん〜」
「頼む、アレプト〜」
「「お金貸して〜」」
「却下よ却下!」
アレプトは一刀両断する。
「ただでさえカツカツだっていうのに貸せないわよ!それにあんたたち、どうせ金借りてロリィタ買うんでしょ?!私に送ってきたロリィタ服返すからそれ売りなさいよ!」
「嫌よ、ロリィタを売るなんて……僕たちの魂なんだよ?」
「そうだ、ロリィタを売るくらいなら悪魔に魂だって売ってやる……!」
「今悪魔って言いました?」
その瞬間、部屋のエレクサが作動する。
そこには天使セラのホログラムが映っていた。
「今ちょうど、悪の組織の実験体が欲しかったんですよ。一回十万。どうでしょう」
「ちょっとあんたら、やめなさいよ?!なにされるかわかったもんじゃないわよ?!」
「「やります」」
「バカ!」
「わかりました、では私の研究所へ来てください」
それだけ伝えるとホログラムは消える。
「あんたたち、よりにもよって天使セラに頼るとか正気?!」
「ロリィタが着れないほうが僕らには耐え難い苦痛だ!」
「思想のためならなんだってしますわ!」
「……はあ、そこまで言うなら止めはしないわ。後悔しても知らないんだから」
後日、双子玉川で口から火が出るロリィタ服の双子の噂が立ったが、真偽は不明である。
お金というものは人を惑わせる。
にこじゅわも例外ではありません。恐ろしいですね。
みなさんもお金の怪しい融資には気をつけてください(合法の範囲内で)。
次回更新は明日土曜日です!
お楽しみに!




