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九話 甘い昼食

「キーンコーンカーンコーン」


四限目の終了のチャイムが鳴る。

俺はすぐに屋上に行く。


着くとフェンスに腰をかけ、弁当を置く。

すると、


ガチャ


戸が開く。誰かはわかっている。ここに来るのは俺ともう一人だけだ。


「鉄冶〜」


夜乃は珍しく俺に飛び込んでくる。普段は俺からしているのに。

俺はタイミング良く抱きかかえる。


「どうしたの?夜乃」

「特にないもないけど、強いて言うならやってみたかった」

「なるほど」


夜乃だって乙女だ。理想はあるはずだ。

俺としてもこのままでもいいけど昼食が出来なくなる。


仕方なく、夜乃を抱きかかえるのをやめる。

夜乃は気づいて俺の横に座る。


「鉄冶」

「なに?」

「あーん」


何度見ても可愛いな。

俺はあーんをしてもらう。

俺もあーんを仕返したりと二人しかいない屋上で甘い空気が漂っていた。


「食べたし、もう戻りますか」

「わかったわ、あと」

「なに?」


夜乃は少し恥ずかしがり、


「今日も一緒に帰ろうね」


可愛すぎるだろ!俺萌え死してしまうわ!これも俺から言っているのに!


「も、もちろん」


焦って言ってしまう。夜乃が可愛すぎるからだ。


「ふふふ」


笑う夜乃。

それもまた可愛らしい。


「鉄冶、先に、戻るね」

「わかった」


夜乃は屋上の戸を開いて戻っていった。なぜかは知らないが空を見る。


「少し、曇ってきたな」


上を向いたまま独り言を言う。

俺は気になることがある。

それは今日の朝に会った六道さんのことだ。

なにをしにどこにいっていたんだ?


そんな疑問を抱えつつ俺はクラスに戻ることにした。




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