六十八話 二人
「母さんー!」
「どうしたの夜乃?」
実家に帰ってきた。
相談したいから。
「鉄冶君は?」
「今日はきてないよ」
私は一瞬右下を見た。
「わかったわ、とりあいず上がって父さんもいるから」
「うん」
母はなにかあったと気づいてくれた。
来て正解だったかな。
「なるほど」
「うーん」
母さんと父さんに修学旅行での話をした。
すると二人は考え始める。
「これは推測でしかないが鉄冶君はその危険からなにかを守るために演じているのではないか?」
「ええ、私も」
二人ともそういう答えが出た。
「でも鉄冶が守りたいなにかはなんだろう?」
「こればかりはわかっても言わない方がいいわ」
母さんがそう言ってくる。
なんでだろう?
「鉄冶君が守りたいのは本当に大切なのだから、たとえわかっても言わない方がいい」
父さんも同じようなことを言ってくる。
でも二人が言っていることは正しいと思ってる。
誰にだって本当に知られたくないことだってあるはずだ。もし知っても黙っているべきだから。
「あと最近鉄冶が夜にどこかに行っているみたい」
「浮気か?」
「あなた、冗談でもやめてあげて」
「ああ、すまん」
そう最近鉄冶が夜にどこかに行っているみたい。聞こうにも聞けない状況なので本当に浮気かもしれない。
本当に浮気だった場合私は耐えれるだろうか?
そもそも私が怒ったから悪いんだ。
「夜乃」
「父さん?」
「そんな暗い表情するなよ」
どうやらバレていたらしい。
「いいか、よく聞け、鉄冶君は浮気なんて絶対にしない」
「父さん…」
ハッキリ言ってくれる。
そしたら分かった。
「うん、また来るよ」
「またいらっしゃいね」
私は今はスッキリしたので帰ることにした。
「鉄冶君は本当に危険を知っているのだろうか?」
「何か言った?」
「夜乃には関係がないことだよ」
父さんが言ったことは聞こえなかったがいいかな。
「一度呼んだ方がいいかもしれないな」
「ええ」
「やべ、寝てた」
自室にあるパソコンの前で寝てしまっていたようだ。
炭酸うまうまだ。
さて襲撃がいつか分かったからやるしかないか。
あとちょうど一週間後であり、その時に研信が学校にいるという情報も手に入っている。
エゴイストもわからなかっただろうな、俺がエゴイストの一員としてスパイをしていたことに。
普通ならバレるが俺は超能力を持っている。バレなくすることなんて朝飯前だ。




