↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小さき蹄、大きな約束  作者: sakura540
第5章 番外編など
PR
65/65

番外編9 リトルボス産駒その3 ローズミニスター(前編)

お久しぶりです。

松屋炭の宿題の追い込みではないですが、この話をどうぞ。

「ペロちゃんの名前ですが、ローズミニスターに決定しました。」


ワイの名前はローズミニスター、と名付けられた。

ワイは馬であるがどうやら人間の話してる内容の理解が高いらしい。

ここは北海道某所、サウザンファーム。

ワイの生まれ故郷。女の子だが人間はペロと呼んでる。どうやら近づいてくる人間の顔をペロペロ舐めるかららしい。でもワイの名前、なんとなく牡馬っぽくない?


母はローズラビット、父はリトルボス。

この辺りは人間の話してる言葉で理解できる。

私の父は世界を制したらしく、父の子供たちも活躍馬が多いらしい。

母はワイと同じくここで生まれ育ち、芝、ダートの両方で中央の重賞、地方交流重賞にも出走しそれなりの戦績を残し、引退後はここで繁殖牝馬となったらしい。


ワイも牝馬なのでいずれは、と思うとゾッとする。でも、そこそこの実績を残せば生き残れる牝馬と、国内最強レベルじゃないと最悪お肉にされるらしい牡馬だと、牝馬でよかったかも?


ワイは頭が多分いいので乳離れから馴致、調教はあっさりとできた。おかげかデビューも7月と早く決まった。

ワイの周りの人間どもについてだがワイに関して決定権を持ってるのはサタデーレーシングというクラブというなの法人、つまり法人馬主。サタデーレーシングでワイの担当になった加藤がいうには一口:150万円×40口。まぁまぁ高いのかな?調教師は栗東の伊藤。なんでもワイの父馬の主戦騎手だったらしい。そんな縁もあり所属することになったようだ。鞍上はK・ドイル騎手。この外国人、調教で乗ったが違和感が全くないな。どこぞのスタッフとは雲泥の差の腕前だった。そして最終追切へ。


・・・


『えへへ。ペロちゃん、はどうだった?私は勝ったよ~。』


『ペロちゃんいうな。シャヴァも勝ったのか。ワイも勝ったぞ。』


ワイの隣にはシャヴァンヌというクソガキ(同い年だけど)がいる。

こいつも牝馬で私と同じ厩舎で同じ鹿毛。確か父は何とかタイガーという今の日本でリーディング1位の種牡馬娘らしい。母はオークスやジャパンカップなどで活躍した馬らしい。こいつの鞍上は横川っていう中堅の騎手。あいつらもいいコンビみたいだからいずれは大きい舞台でライバルとして戦う運命、そう思ってたのだが今はまだ同じレースに走ってない。


2戦目はアルテミスステークス、早くも重賞レースであったがここも2番手から先行押切で難なく勝利した。シャヴァの奴はデイリー杯2歳ステークスへ。ハイパーラビットという牡馬に後れを取り2着になったらしい。ワイの隣で泣き叫ぶなと言いたいが。


そしてワイの次走はホープフルステークス。早くもG1レースとなった。

遠征、寒さ、牡馬ばかりの三重苦のレース。

既にそこそこの実績を積めたと思うので無理をする必要はなさそうだがせっかくだしG1の一つでも…。


『おい、そこの牝、待ちな。』


『ん?ワイを呼んだか?』


『威勢がいいな。てかワイって…お前牝だろ?』


『で、何の用だ?』


『ああ、アンタもこのレース走るの?牝はアンタしかいないから出るレース間違えてるんじゃない?』


『いや、多分お前と同じホープフルってレース走るぞ?』


『ふーん、じゃぁお前が負ければ俺の嫁2号になるのか。』


『それはどういう意味だ?』


『いや、単に強い牡に牝はヤられるんだろ?ここに来る牝なら、将来どうなるかくらい分かるだろ?ならここで俺が勝てばお前は俺のモノだ。前のレース、確かデイリー杯だったか。2着のメスもなかなか速かったが所詮は牝、俺のモノになる運命だったようだ。』


あ、こいつハイパーラビットか。シャヴァのやつはこの野郎に負けたのか。

ちょうどいい、このレースで一度〆るか。


『ふーん、もう勝った気でいるとは、奇遇だな。』


『ははは、威勢のいい牝だな。史上最強馬(になる予定の)俺様にその口を叩けるとはいい度胸だ。…おっと、そろそろゲート入りか。では精々頑張るんだな。』


・・・


『直線コースに向いた!先頭はハイパーラビットに代わった!先頭に立って2馬身、3馬身と差を広げ、いや、大外からローズミニスターが追い上げてくる!200を切りました。先頭はハイパーラビット、しかし外からローズミニスターが怒涛の追い上げ、ハイパーラビットに並びかける!先頭は9番ローズミニスター、先頭はローズミニスターだゴールイン!!!9番ローズミニスター差し切ってホープフルステークスを制覇しました!!!1番人気の4番ハイパーラビットは1馬身差の2着。3着以下は写真判定となります…。』


・・・


『はぁ、はぁ、…な、なんだ、と?この俺様が負けただと?しかも牝相手にだと!?』


『ふぅ~、お疲れさん。2着おめでとう。なかなか速かったがワイの相手ではなかったな。』


『な、なんだとこの牝!…ちっ。まぁいい。確かに俺様が負けたのは事実。ただ今回のレースはただの小手調べだ。次は大きなレースに出るからそこで俺様は本気を出す!だから次は俺様が勝つ!オボエテロヨ!』


・・・


年が明け、3歳になった。

同じ厩舎で同世代で期待の馬が二頭も現れたので厩舎内は活気に満ちていた。

次走についてだが…ワイはホープフルS、シャヴァ嬢は阪神JFを勝った。よってこのままでは牝馬三冠を同じ厩舎の牝馬二頭で、っていうのは誰も望んで無かったらしい。結局、ワイは牡馬戦線、つまり次走は皐月賞に直行になった。

シャヴァ嬢は桜花賞直行らしい。まぁワイは誰が相手でも、どんな距離でも負けるつもりはないがな。

『私との勝負をまた避けるの?』とか煽って来るが『ジャヴァ嬢が負ける姿を望んでない人間どもの配慮だ、気にするな。』と言ってやったわ。この程度で暴れるとは、まだまだクソガキだな。

次回は10/31投稿予定。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。