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モモちゃんのリリーよりも凄い任務

ナナがベン親方からの伝言をギルドに受け取りに行った時、顔見知りの魔法使いシグマさんに会った。

ナナは魔法の使い方が少し他と違うので、特に誰とも敵対はしていないけれど、親しくしてくれる魔法使いもあまりいなかった。

シグマさんは、ナナに対してフレンドリーに接してくれる数少ない魔法使いだ。


そんなシグマさんが、ナナに抱っこされているモモを見て言った。


「ナナさんは従魔ファミリアを使わないのかい?」


「モモちゃんは従魔ファミリアですよ」


「いや、そうじゃなくて、いつも抱っこして歩いてるだろ?仕事を任せてないんだなと思ってさ」


「仕事?」


「そうそう、手紙を運んだり、追跡させたりさ」


ナナは、モモをじっと見る。


従魔ファミリアって、仕事するもんなんですか?」


「まあ、普通はそうだね。ただのペットじゃないしね。どんな仕事をさせるかは魔法使い次第だけどさ」


「シグマさんのリリーちゃんは、どんな仕事を?」


ナナは、シグマさんの肩に止まっている小鳥のリリーちゃんに目を向ける。


「うちのリリーは、パーティの伝達係だよ」


「凄い!そんな重大な任務を!」


「リリーはインコだから、言葉を覚えられるからね」

シグマさんが、うれしそうにリリーちゃんを自慢する。


「モモちゃんは、討伐に連れて行くと、たくさん森の恵みを見つけてくれます」

負けずにナナも自慢する。


シグマさんは優しい顔で笑うと「そうか、ナナさんの従魔ファミリアも優秀だね」と言った。



▽△▽△▽△▽△▽△



ギルドからの帰り道、モモはプンスカ怒っていた。


「モモだって、ナナちゃんからお願いされれば、何だってできるんだからね!(小声)」


「わかってるよー」


「リリーより、ずっと上手にできるんだから!(小声)」


「うんうん、わかってるよー」


「ナナちゃんは、わかってない!モモはナナちゃんの使い魔なんだから、もっと凄いことお願いして!リリーよりも凄いやつ!」


「モモちゃん、もうちょっと声を落とそうか。お外だからね」


「モモも、重大な任務できる(小声)」


「わかってるよ、モモちゃん話せるしね。ロックとも仲良しだし、伝達係なんてお手のもんだよね」


「そうだよ、モモしゃべれるし(小声)」


「うんうん、じゃあ、ロックと話して、モモちゃんの任務決めよう」


「リリーより重要なやつにして(小声)」


「うんうん、当然だよ」



▽△▽△▽△▽△▽△



「----っていう事があってね。ロックとモモちゃんの仕事について相談したいの」


「なるほど」


「モモは、ナナちゃんのお願いなら、なんだって聞いちゃうんだから」


「肉球スタンプのときは、最初渋ってたじゃない」


「後でまとめて押したかったの!最高にステキに押したでしょ?」


「確かに、場所が揃ってて良く押せてたな」


「でしょ?ロックわかってるぅ!」


「モモちゃん、伝達係やる?」


「リリーよりも凄いのって言ったでしょ!まあ、ナナちゃんがお願いするなら、やってもいいけど」


「モモ、重大な任務を頼みたい。高い所に登れて言葉が話せるモモにしかできない事だ」


「なになに?」


「モモは猫だし木登りも得意だから、俺たちの戦闘を高い場所から見れるだろう?上から見ていて危なくなったら、ナナに知らせる事はできるか?」


「もちろん!」


「俺たちが気づかない魔物が近づいてきてたり、後ろから狙われたりした時、知らせてくれたらすごく助かるんだ」


「モモちゃん、お願いできる?」


「できる!モモに任せて!」


「それから、偵察も頼めるか?お願いした時に、魔物に見つからないように様子を見に行って欲しい」


「モモちゃん、お願いできる?」


「わかった、任せて!」


「モモちゃん、すごく助かる!ありがとう!」


「モモ、隠密魔法あるから、そういうの得意」


モモちゃん、今サラッと重要な事をカミングアウトしました。


「モモちゃんって魔法使えるの?!」「モモ魔法使えるのか?!」


「使えるよ?使い魔だもん」


「他に、どんな魔法を?」


「魔法は隠密だけだよ。特技なら『幸運』があるよ」


「モモちゃん、『幸運』って、どんな特技?」


「いいものを見つけたり、いい事を引き寄せたりする特技」


「ああ、どうりで・・・」


「だから毎回森の恵みがあんなに・・・」



その日からモモは、使い魔として凄いお仕事を任される事になった。

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