プロローグ
最初に言っておく。
これは、俺が異世界から帰ってこなかった理由だ。
俺は、あっちで骨を埋めることにした。帰りたくても帰れなくなったんだ。俺の心があいつらと共にいたいって。
俺だってお前の墓参りに行きたかったよ。けど。俺は、恋人同士のあいつらを別れさせるなんて、とてもじゃないが無理だった。
俺の愛をお前が受け止めてくれた。逝っちまったお前の愛は俺の中で生きている。
だからな。俺はあいつらを別れさせてまで、こっちに戻るなんて出来やしないだろう?
俺はお前の墓参りへ行きたいが、俺の死後、お前の世界に戻れるかどうかは……。
まあ、そういうことだ。俺はあいつらと最後まで生きて、こっちで骨を埋めることになりそうだ。
あぁ、そうだ。俺があっち、いや、この異世界に来てしまった理由だが……。
俺は、どうやら生きたまま連れて行かれた。なんでも、ルーレットで当たったらしい。飛行機に乗ったらこのザマよ。生きていて一番不思議な感覚だった。
そんなわけだ。
お前と共に生きた年月。俺は幸せだった。これからはこの異世界で、俺は生きてあいつらと笑うことになりそうだ。
ちなみになんだが。お前の好きだったクマのぬいぐるみ。
俺はあの姿だったんだよ。この異世界では。どうしたらそうなるんだろうな?
笑って生きろってことか。
死後に会えるなら、その話しも出来るといいが。
あぁ、しまった。呼ばれている。お前とここで生きられたらって、思いながら生きていく。
わかったって! あいつら、俺をなんだと思っているんだ? ああ、クマのぬいぐるみか。それじゃ、あの世で待っていてくれな。




