確認事項は大事
「入るで~。あなたがガルドさんですか?」
「おぉ、そうじゃ。礼を欠いた状態ですまぬな。」
「ええよええよ。俺別に気にせ~へんし。それより、仕事の確認をしたいんやけど今大丈夫?」
ギルドの依頼書を見せる。
「あぁ、構わんよ。」
ガルドはベッドの上で端坐位になってこちらを見ていた。
了承を得たので俺は軽く自己紹介と改めてギルドの紹介で来たことを告げた。
【アセスメント】を使用し、画面を見ながら状況と仕事内容を確認した。
色は薄ーい黄緑が表示されている。多少受け入れてくれてるんか。人体は腰の部分が赤いマーカーがピコンピコンと点いていた。その他可動域は若干%が落ちているもおそらく年齢的なものだろう。ってか85歳って中々の高齢やな。
「じゃあさっそく聞くけど、日常生活の介護で内容はどこまでやればええかな?」
「食事は大丈夫なんじゃが移動と入浴、それと腰の治療じゃ。」
いや、治療って。リハビリは理学療法士や整体師の仕事やん。
「ごめんやけど治療は俺、できへんねんけど。」
「そうか。なら薬師に痛みを和らげる物を貰ってきてほしいのじゃ。」
買い物代行ね。まぁ、それぐらいなら大丈夫やな。
「わかった。痛むのは腰だけ?」
「魔力が乱れていてのぅ。整えば魔法で何とかなるんじゃが。」
「おじい、魔法使いなんや。すごいな。」
思わずおじいと呼んでしまった。アセスメントを見ると人体の周りのオーラみたいなものが腰を中心に乱れている。これが魔力なんかな?ガルドの方はカカッと笑った。
「好きに呼んでええ。」
「治療はできへんけど、マッサージ……筋肉をほぐすことぐらいはできるで。それもやるわ。後はおいおい言うてくれたらやるし。」
「わかった。必要以上の事をやってもらう場合は追加で金を出すぞ。」
「ホンマに?ありがたいわ~。」
とりあえず仕事内容はこんなもんかな?次は俺はこれからどうすればいいかを聞いた。




