オルフェンズ大島の隠しダンジョン(4)
町の中で情報を聞いていた通り、ドラゴン系は基本的にドラゴンソードという特殊な剣でなければ倒せないのだという。
そしてこの系統の剣は、ドラゴンソード→ドラゴンキラー→ドラゴンスレイヤーという順番で、強くなるのだという。
アースドラゴンと今まさに戦っていた。
ファイアボール、効かない。
拳銃も、ドラゴン系に効くような弾でないと、効かない。
ノボル「だめだ…、まるでダメージを与えられない…。」
次は剣で攻撃するが、これも少ししかダメージを与えられない。
ノボル「強いな、今までのザコ敵とは段違いだ…。」
そのうえ、ノボルたちを追いかけてきていたミニドラゴンたちも、ノボルたちを取り囲んだ。
そうこうしているうちに、アースドラゴンはアシッドブレスを吐いてきた。
このアシッドブレスは、威力はそれほどでもないが、広範囲にダメージを与えられる。
ノボル「くっ…。」
ノボルたちのダメージはそれほどたいしたことはなかったが、広範囲にダメージを与えられるということで、なんと周囲を取り囲んでいたミニドラゴンたちも、アシッドブレスによってダメージを受けてしまう。
ミニドラゴンたちの間に不協和音が生じ、同士討ちまで起こる始末。
アースドラゴンはもう一度アシッドブレスを吐く。
すると今度は、ミニドラゴンたちがバタバタと倒れ、なんとアシッドブレスによってミニドラゴンたちは全滅してしまう。
ノボルはダンジョン脱出用の魔法を唱える。やれやれ、どうにか脱出できたようだ…。
ノボル「アースドラゴン、強いな、今までの敵よりも、段違いに強い。
そう感じた。少なくとも、ドラゴンソードくらいでないと、まともにダメージも与えられないな…。」
オルフェンズ大島は人っ子一人いない、まさに無人島の中の無人島。
文明の恩恵など受けているはずもなく、手つかずの自然の風景が広がる。
当然、宿屋などの休むところも無い。
テントなどで休んでいて、猛獣やら魔物やらに襲われたりでもしたら、それこそ立つ瀬が無い。
仕方がないので、ひとまず瞬間移動でテミス王国の城下町まで戻る。
てか、最近の移動はほとんど、ダンジョン脱出も含めて、瞬間移動ばかりだ。
瞬間移動の魔法で、帆船や飛行船などの乗り物もそのまま瞬間移動して、ついてくるのだから、これは便利だ。
できれば乗り物の旅を満喫したいんだけど、そうもいかない。
テミス王国の城下町に戻った。そこで思いもかけない情報を耳にする。
住民「このあたりじゃ、たまにレアなアイテムを持って、逃げ回っている盗賊を見かけるんだ。
そいつを見事に仕留めれば、そのレアなアイテムが手に入るんだが、何しろそいつが逃げ足が早くてな。
逃げられる前に、仕留めないとな。」
ノボルは何とかして、その盗賊を仕留めようと考えた。
ノボル「もしかしたらそいつがドラゴンソードとか持ってたら、そいつでアースドラゴンを仕留められるということだな。」
リディア「だけど、その盗賊がどのへんにいるかというのも、まだわからないんでしょ?」
カトレーダ「だけど、なんでその盗賊は、わざわざそんなレアなアイテムを持ってて、それでわざわざ逃げ回るような生活をしているのかな?」