オルフェンズ大島の隠しダンジョン(1)
ノボルたちは船に乗り、オルフェンズ大島の海岸線に到着する。
やはり、オルフェンズ諸島の中でも一番大きな島だ。
ここなら飛竜を飛ばすのにもちょうどいいと思った。
ノボル、リディア、カトレーダは、ついにオルフェンズ大島の隠しダンジョンの入口に到着する。
「入ったら最後、後には引けないな…。」
緊迫の表情を浮かべる。
ノボルは、隠しダンジョンの入口から、その先へと進んでいく。
ところがここでとんでもない事実が判明した。
なんとここは、1フロアを制限時間内に突破しないと、天井から岩が落ちてくるという。
おまけに、一度外に出てからまた中に入ると、入るたびにフロアの構造が変わっているという。
さらには、途中で全滅させられてゲームオーバーになってしまうと、また最初からやり直さなければならなくなるという。
「いろんな難しい条件が重なっているものだな…。」
果たしてノボルたちは、この隠しダンジョンをクリアできるのか?
ノボル「あれ?だけどなんで、こういうことになったんだろう。
僕らの冒険の当初の目的って、何だったっけ?」
と言いながら、まずは地下1階から攻略。
地下1階は人工のダンジョンになっていた。
下に降りていくごとに、フロアの形状も変わるらしいが、とにもかくにも先に進んでいく。
そしてここのダンジョンを攻略できた暁には、『魔物使い』というスキルが手に入り、そして魔物使いだけが使用することを許される、特殊な武器を手に入れ、うまくいけば、倒した魔物を自分たちの仲間にしたり、また合体させてより強い仲間モンスターを生み出したり、LVを上げて強くすることもできる。
ノボル「魔物使いか…。いずれは身につけたいスキルの1つだな。」
やがて、ノボルはリディアと、魔法の系統の話に入った。
リディアはヴァルキュリアという魔法戦士というだけあって、魔法の系統に関してはパーティーで一番詳しいということを、自分でも自慢している。
槍、ムチ、杖、魔法と、多彩な攻撃ができる。
あれっ?ヴァルキュリアって、剣は装備できないの?と思ったノボル。
実は、神に仕える聖戦士でもあるヴァルキュリアは、剣やナイフのような刃のついた武器は装備してはならないという、暗黙の決まりがあるという。
じゃあ槍はいいのか?ということにもなるが、どういうわけか、剣を装備しない代わりに、槍は認められているという、これもまた聖戦士ヴァルキュリアの暗黙のルールらしい。
その代わり、槍、ムチ、魔法の杖、魔法の種類、系統に関しては、徹底的に教え込まれるという。
当然、槍の種類、系統、ムチの種類、系統、魔法の杖の種類、系統、といったことは知識の中に入っている。
リディアはノボルと普通に雑談をしながら、迫り来る魔物たちを撃破していく。
リディア「ああん!もう、邪魔しないでよ!」
グリーンスライムたちがピョンピョン飛びはねてくる。ゼリー状のピョンピョン飛びはねてくる、いわゆるザコスライムだ。
バシッッ!
リディアが軽くムチを振るっただけで、グリーンスライムたちは蹴散らされる。
これはグリーンスライムだが、ザコスライムにはブルー、レッド、イエロー、ブラック、ホワイトなどもいる。しかし、色による能力の違いはない。
リディア「まず最初に、攻撃魔法の基本的な系統と、回復魔法の基本的な系統ね、いくよ。」
火の攻撃魔法
ファイアボール
攻撃魔法で一番最初に覚える魔法。
回復魔法
ヒール【基本】
回復魔法で一番最初に覚える魔法。
ノボルはこれまで町づくりでいろんな町や施設を建設していくことばかり考えていて、武器や魔法の知識などは皆無に等しかった。