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ダーク・プリンセス  作者: ノリック
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「始まり、そして旅立ち」1 ミシェルのデート3


 射的屋さんに行った後は、水ヨーヨー取り屋さんに訪れた。


「よぉ、兄ちゃん姉ちゃん。水ヨーヨー取り一回どうだい?」


 水ヨーヨー取り屋さんは気さくにそう話しかけてくると、水ヨーヨーを取る棒を渡してくれた。今度は私が「じゃあ」と棒で水ヨーヨーを掬い始めた。


「うん……っと、はっ――えいっ――っと――うんっ!」


 私は水ヨーヨーを水の中から一つ掬い出した。水ヨーヨー屋さんが「おめでとう!一つ取ったね!」と称賛してくれた。


「ミシェル、やったじゃないか!」


 ニッシュも私を褒めてくれた。私は素直に嬉しくて「ありがとう、ニッシュ」と言葉にして、するとニッシュは「よーし、今度は俺の番だな!」と張り切った。


「ふっ……うんっ――よしっ――と」


 ニッシュは水ヨーヨー屋さんから棒を渡してもらうと、さっそく水ヨーヨー取りを始めた。そして、


「ふっ……うんっ――ここだ!」


 ニッシュは一つ目の水ヨーヨーを引っ掛けてもう取れそうなんだけれど、もう一つ二つ目の水ヨーヨーにも棒を引っ掛けて、そして、


「どりゃあ!」


 なんとニッシュは水の中から水ヨーヨーを二つ掬い出した。これには私も素直に驚いた。


「へへっ、ミシェル。どうだい!」


「凄いわ、ニッシュ!!二つも水ヨーヨーを掬い出すなんて!」


私もニッシュに感嘆して褒めると、ニッシュも得意げにしていた。


「おめでとう!でも……なぁ……ひゃあ~、かなわねぇな。二つも一気に取っちゃたのかい」


 水ヨーヨー屋さんもこれには驚いて、感嘆の声を上げていた。


「ニッシュ、次はどのカートンショップに行く?」


「そうだな、まだ時間もあるし、もうちょっと遊戯系のカートンショップ巡りをしようか」


 そうして、私達はフライングディスクやボール投げなど遊戯系のカートンショップを巡った。


 正直、ニッシュとの時間は楽しくて、私はデートに来て本当に良かったと思えた。ニッシュとの時間が私に煌めきを与えてくれて、こうして遊んでいる時も普段大好きなレイピア術を忘れるぐらい私の心は満たされる。


 普通の女の子の感覚をどこか遠くに感じていた私も、今は普通の女の子以上に大切な時間を過ごしているようにも思えた。


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