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0話 プロローグ
「朝か…」
時計を見ながら呟いてはみたものの、瞼は重い。
現在時刻は午前9時。曜日は土曜。
昨晩は推しのプロ野球チームの試合について、友人と通話で語り合っていた。劇的な逆転サヨナラ勝ちだったので、通話は盛り上がり、寝るのがかなり遅くなった。
休日だし本来ならもう少し寝ていたいところだが、今日は午後からサークル(野球)の練習があるため、そろそろ起きておかねばならない。
「やべぇ…何も無いじゃん。昨日ちゃんと確認しとくべきだったなぁ」
とりあえず朝飯を、と冷蔵庫を覗いたり台所を捜索したが、食料が何も無かった。
大学進学に伴い、実家を離れてから数か月。一人暮らしには慣れてきたが、こういうミスが未だにある。
「コンビニで何か買ってくるか」
顔を洗いながらそう考え、服を着替える。
自宅からコンビニまで片道徒歩4分程度。眠気覚ましには丁度良い。ポケットに財布を突っ込み、出発。
良い天気だなぁ、などと考えながら階段を降り、そのままマンションの入口を出る。
マンションから出た、まさに一歩目だった。
「………は?」
馬車、露店、大勢の人、多数の建物。
そこには全く知らない景色が広がっていた。




