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第1話〈はじまり〉


最強。世界の頂点に立つもの。


これは、最強を目指す少年の、小さな物語⋯⋯⋯⋯


「渚」

迫真。真面目な表情で父、穂神翼(ほがみつばさ)は俺に呼びかける。

「なんだよ」

どうせあの話だろうなぁ⋯⋯⋯

「旅、出なさい」

やっぱりなぁ⋯⋯⋯

完全に思った通りの言葉が飛んできて、俺は呆れとともにぶっきらぼうに答える。

「出るわけねーだろ。何回目だよ」

「通算10376回」

「なんで数えてんだキッショ」

「ひどいな息子よ」

ひどいのはおめぇだよ父親。

口を開けば旅旅旅旅!

まぁ、旅の重要性は分からんでもないが。

俺の父は、当時最強と謳われる戦士だった。

まぁ今でも化物レベルに強いのだが。それは旅によって身についたものだということはしっかり御本人に叩き込まれた。

ただ、それ以上に今の生活が好きだ。そこらへんの魔獣や怪異を倒し、それをギルドに売り、その金で好きなものを買う。こんな充実した生活を捨ててまで旅に出る必要はないと言うのが俺の持論だ。

「とーにーかーく!俺は旅にはぜっっっっっっったいに出ない!」

「ああそうかい。じゃあお前には旅の相棒を授けよう」

⋯⋯⋯⋯はぁ?

たびのあいぼう?なんだそれ。

「なんかついてくるってことか!?」

「そのとおりよお。お、来たなこれ」

「?」

ダン!と突如、上空から()()()が降ってくる。

タン———とそれは軽やかに地を蹴り、こちらに迫ってくる。

「!?」

俺はそれを上空へ跳んで回避する。

「紹介。お前の相棒候補の如月星奈だ」

淡々と告げる父。

「よろしく!まずは模擬戦で実力が知りたいな!」

如月星奈は、笑顔でそう告げた。


マジか⋯⋯⋯⋯



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