表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ミスター・ブルーズ 〜命運を握る背中のあざ〜  作者: マフィン
竹林と月とかぐや姫

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

174/174

お開き

 クロとカイが死に、この星の時を司る神が消えた。そして、代わりに新たな二人が時と瞬間を司る存在となった。


 僕は瞬間を司っていたカイを引き継ぎ、クロが司っていた時を司ることになったのは、メイジーだった。


 やはり、僕の読みは当たっていた。


 彼女はこのちからを引き継ぐことが出来るのは囚われし者と言っていた。だとしたらこの星に囚われているメイジーも、その資格に値するのでは?というのが僕の読みだった。


 そして僕は彼らを倒した後、カニカマやブルターたちに最後の別れをした。もう会う事はない。何せこの星は監獄惑星。こんなに異星人が出入りして良いわけがない。


 その後まもなくして、IGTOは解体された。タガニウム事件を隠蔽するところから始まり、さまざまな面で組織の粗が出てきたようだ。まるで布団をはたいて出てくる埃のように。


 それこそゲルダファ関連のことでもあったみたいだが、それはまた別のお話。


 かといって、このまま銀河を統率する組織が不要になったわけではない。そこで、新た組織が生まれた。その名も、「KGY」


 もちろん、トップは名前を聞いてお分かりの通り、かぐや姫だ。果たして組織として体裁を保っているのか不思議なものだ。


 この星もまた大きな変化が起きた。あんなに大規模な戦いが起きてしまった後だ。世間的にも宇宙人の存在については、さまざまなところで議論されるようになった。それに対して、 KGYは特に隠蔽工作も何もしなかった。そのうちほとぼりが覚めるだろうとのことだった。


 その時僕はその見立てについては半信半疑だった。何せ今回の事件はこの地球全体の問題として取り上げられ、なんなら、もし今後地球外の驚異からの攻撃を受けたときのために、各国で協力して地球の防衛を約束する取り決めをする会議が開かれるところまでいったぐらいだ。


 これほど世界が手を取り合う瞬間はないだろうとさえ思えた。


 まぁだがこの後すぐにKGYの判断は間違っていなかったことが証明される。


 結局その取り決めの最中に揉め事が起き、再びお互いを憎み合ういつもの国際情勢へと戻っていった。


 人間・・・いやジーブスというのは何も変わらないのだ。


 地球のことはこれくらいにして、クロとカイの行方を話す前に、僕にもあれから不思議なことが起こっていた。それは、毎日のようにあの夢を見るのだ。


 そうモーニングルーティンのあの夢だ。それに加えてさらに最近では、母の夢まで見る。まるで二本立ての映画のように毎晩二つの夢をダイジェストのように見てはうなされていた。


 僕はどうしても気になってしまい、ついに禁忌を犯してしまった。何せ僕は今や瞬間を司る存在。その時よりに訪れることなんて、散歩するようなものだ。


 僕はあの時の、あの家に向かった。懐かしい光景だった。東北、仙台のあの街並み。今は・・・今とはいつのことを指しているのだろうか?どちらにしてもあの後、あの地に家が建つことはなかった。


 僕は家の中を覗き込んだ。そこには、ソファに座ってテレビを見てくつろいでいる自分の姿が見える。あの夢と変わらなかった。


 どういうことなのだ?僕はゲルダファであって、あの記憶は嘘のはずでは?だが、今僕の目の前には夢で見ている・・・いや記憶にある光景が広がっているのは間違いない。


 僕はベタに一発頬を叩いた。かなりの激痛が僕を襲う。どうやら現実のようだ。ということはやはりあの津波も現実に起こる。僕はそう思いながら空を見上げた。


 タガニウムがこちらに落ちてきているのがわかった。


 けれど僕は、何かすることはできない。してはいけないのだ。何せ、瞬間を司っている身として公私混同をするわけにはいかない。種族の全員の運命にか変わってしまうからだ。


 だが、果たして僕はこの衝動を抑えることができるのだろうか?この時から、僕の人生は大きく左右されたに等しい。この時から、僕の今の人生が決まったということになる。


 「ダメよ!絶対にダメなんだからね!」


 メイジーは時々僕の頭の中に話しかけてくることがある。プライベートもあったものではないというのが本音だ。


 そしてクロとカイ。二人はなんとあの大戦の後、まさかの双子としてこの世に誕生していた。場所は、アメリカだった。


 二人はみるみるうちに育ち、そしてみるみるうちに歳をとり死んでいった。そして不死鳥のようにまた生まれ変わり、そしてまた死んでいった。


 二人はどの時代でも社長やある国の大統領など、リーダーとして活躍することがほとんどだった。


 そして何よりも不思議なことは二人は毎回、双子や兄妹として生まれていたのだ。果たしてこれは偶然なのか?それともまた二人で何かを企んでいるのだろうか?それは僕にもわからない。


 どちらにしても二人は楽しそうに、そしてその瞬間瞬間を誰よりも大切にしながら、人生の輪廻を続けている。


 そして最後に語るのは、カニカマについてだ。


 あの戦いの後、彼は普通に地球に残り、何事もなかったかのように、謎の基地で生活しているみたいだ。


 そしてベリングキャットの一員として日夜、犯罪と戦っているようだが・・・。


 母親であるメイジーいわく、もう少しちゃんとして欲しいとのことだった。いくつになっても子は子なのだ。


 まぁなぜ彼について最後に語るのかと言うと、実は彼の書いた物語がいま話題になっている。


 しかもこの物語は何世代にも語り継がれ、本に始まった媒体も様々な形を変えて我々と共に時を刻んでいくことになるのだ。


 そのタイトルは「ミスターブルーズ・運命を握る背中のあざ」


 なんとも間抜けなタイトルである。しかも中身をみたら、随分とカニカマが美化されているではないか!


 僕は今から奴にわざわざその文句を言いに行くところだ。


 そう、あのときのメンバーで唯一付き合いがあるのは彼だけ。彼もまたこれから長いこと共にすることになるだろう。


 そういえば僕の背中のあざはしばらく痛くも痒くもなかった。だがどうやら僕は、またあの激痛に耐えなければいけない時がやってくるらしい。


 だがまたそれは別のお話。


 この話はここらでお開きといたしましょう。


 END

長い間ありがとうございました。

評価、ブックマーク等もしていただけるとかなり嬉しいです!

よろしくお願いします。


感想も待ってます。


記念すべき第一話はこちら!https://ncode.syosetu.com/n3719ku/1

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ