スウェード王国設立武術・魔法学園(12)
学校生活が一か月過ぎた頃……。
アンジェリア王国は危機に面していた。
「王女様、魔王軍が侵攻して来ています。しかし未だ魔王復活していないようです。ですが、大変まずい状況でございます。明日には城壁まで来るでしょう。」
「軍はどうなっているの?」
「はい、現在調整中です。しかし勝てる見込みはないでしょう。逃げ道を作っておくべきです。」
と秘書が念を押すも、アンジェリアは首を横に振り、
「いえ、私は逃げないわ。此処には愛していた夫と子どもがいるのだから渡すわけにはいかないの。」
その頃、グロッグはアンジェリア王国をこっそり助けるため、軍を進めていた。
「後、どれくらいで着きそうだ?」
「今日の午後には着くかと、」
「そうか。ならよかった。」
その頃学園で、エミリーと俺は流の型の練習をしていた。この流の型というのははなかなか難しい。受け流す事はできてもはできてもそのあとの体重移動がうまくいかない。
「はぁっ!」
エミリーが剣を振り下ろすのに合わせて、俺も受け流しの構えをとる。キンッという金属音がしたと同時に、エミリーの剣の勢いが殺されていく。
シュッ。肩にツーと切れ込みが入り、血が滲んでくる。
「いってー。またキレちまった。」
とエミリーが、
「しっかり体重移動が出来ないと耳とか飛ぶわよ。」
うわぁ、こわいな。
「私が見本見してあげるから、よく見ときなさい。ちょっとカイルー、こっち来なさーい。」
とさっきまで、外庭の隅で寝っ転がっていたカイルがめんどくさそうにこちらへ向かって来た。
「なんのようだ?せっかく気持ちよく日向ぼっこしていたというのに。」
「スグルに見本見せたいからちょっと切り掛かって来て欲しいの。」
それを聞いたカイルがスチャッと剣を抜くと、
「ふっ、死んでも文句は言うなよ。」
と少し小馬鹿にしたように言った。
「あんたのへっぽこな剣じゃ私に傷一つつけるのすら難しいわね。」
と、エミリーも負けじと馬鹿にし返し、二人はお互いに見つめ合いながら不適な笑みを浮かべ、火花を散らしあっていた。
「じゃあ行くぞ!」
「えぇ、かかって来なさい!」
カイルが剣を勢いよくを振り上げ、ふり下げると同時に、エミリーは剣先を上から下に向けるような受け流しの構えをとった。そして、自分にあまり負荷がかからない体重移動もなんなくこなし、カイルの剣は流れるように受け流された。
「あぁもう!この無力感が嫌いなんだよ、この流の型は。」
と、カイルが憤慨するのを無視し、エミリーは、
「どお?なんとなくわかった?」
「まぁ、なんとなくですね。」
「おい、エミリー。まだ勝負は終わってねーぞ!びびってんのかぁ?」
その言葉にエミリーがカチンとときたらしく、
「あなたごときにびびる?そんな事、私が今赤ちゃんだとしても、思わないわね。」
と言い返していた。
「エミリーさんよぉ。そろそろ決着をつけようじゃないか。」
「奇遇ね。私もそう考えていたところよ。」
あぁこれ長くなるやつだ。ちょうどその時、学園の鐘が鳴った。
「おっ、そろそろ部活の時間か。じゃあ先輩たち、俺もう行きますね。」
「じゃあ行くぞ。本気出すから覚悟しろよ!」
「上等よ!」
あぁ、鐘の音どころか俺の声すら入ってないみたいだな。俺はハァとため息をつき、部活へ向かっていった。
最近サボっていてすいませんでした(汗)




