スウェード王国設立武術・魔法学園(11)
「では、授業を始めるぞい。」
「まず魔術の授業を始める前に、魔法の存在を定義しないと始まらん。えーとじゃあ、スグル!答えてみぃ。」
はぁ、俺かよ……。
「はぁ、魔法というのは、人のイメージを魔力を介して、具現化したものです。」
「そう、その通りじゃ。」
おぉー、と周りから拍手。
「じゃあスグルよ。魔術とは何かね。」
魔術とは‥‥か。この前カイルがなんか言っていた気がするが……。あぁあれだ。というよりこの人説明がめんどくさいだけじゃ……。
「本来、イメージで勝手に作られる魔法陣を一から構築し、魔法を使うことじゃないでしょうか。」
「そう!その通りじゃ!じゃあ今度は、その魔法陣の構築の仕方を言っていってみてくれ。」
ほらやっぱり。
「知るわけないじゃないですか。何のためにこの学科きたと思ってるんですか。」
「そうか、知らないか。お主ならしっかり予習してくると思っていたのに……。」
としょげて、少し良心がいた……あれ?なんで俺が悪いみたいになってるんだ?
「まぁサボるのは、ここまでにしてと、」
やっぱりサボってたんじゃないか。
「さて、まず魔法には3種類ある。まずは、火、水、風、土、雷、光の自然系魔法、そして、回復、自身強化、弱化、強化の支援系魔法、召喚、空間、時間移動の次元系魔法の3つじゃ。自分で魔法陣を作ることを構築というのじゃが、まずは火の構築から始めていくぞい。」
そう言って、俺たちに一枚の紙を渡していく。
「そこに大きな円を描き、その中にちっちゃな丸を書描くと、」
そう言って黒板に、さっき言っていた通りに描くと、描き終わった2秒後に軽くボワッと火が出て来た。
「これが魔術じゃ。今、構築した後、魔法が出るまで時間があったじゃろ?これを魔法待機時間という。魔術が難しい理由は、これを計算してやらなくちゃいけないからなのじゃよ。じゃあ皆もやって見るがいい。」
と、実習という名の授業放棄をしたルーは、とっとと教室から出て行った。渡された紙にさっき言われた通りに、紙いっぱいに縁を描き、その中に、小さな丸を入れた。すると、
「うわぁ、紙が燃えてる!」
そりゃそうか。紙だから燃えるわなぁ。と、水生成の魔法で、火を消すと、教室の真ん中で、
「うわぁ、なんか変なの出たぁ!」
と、シエンが叫んだ。シエンの方を見ると、紙の上に狐のような動物がいた。その風貌は、まるで子犬のような、あどけなさを持っていて、いかにも女子ウケしそうな感じだ。案の定女子達がキャッキャと騒ぎ始め、
「こっちおいで〜。」
などいい、触ろうと、ソーッと近づいていた。しかし、その動物の目線は、女子達のネックレスなどの金目の物にいっていた。
「なぁタングル、あの動物はなんだ?」
「あの動物は、ヴォレルナと言って、純粋なフリをして人に近づき、金目の物を奪ってくという、なんとも厄介な魔物だよ。ほらあんな風に。」
と、女子達が触ろうと手をそーっと手を伸ばすと、ヴォレルナはぴょんと跳ね、腕をとっとっとと走り、首にかかっていたネックレスをひょいと持って行き、サッと教室の外へ逃げて行った。
「あっ、この泥棒狐!」
と言って、女子達も教室の外へ追いかけて行った。面白そうなので後をついて行って見た。
ヴォレルナは、女子達が捕まえようとするとひょいとジャンプして、逃げて行ってしまう。なんともすばしっこいやつだ。
「なぁタングル。捕まえるだけなら、魔法使えばいいんじゃないか?」
「それがそう簡単にいかないんだ。もうしばらく見てれば分かるさ。」
と女子達がついに追い詰めたようだ。結構息が切れているなぁ。
「よし、せーのでいくわよ。」
「「「せーの!」」」
と、飛びかかっていった。まぁ難なく躱され、自分で空間移動出来る穴を作り、その穴に飛び込んで行って逃げていった。女子達はというと、
「くっそー。逃げられたわ!」
と地団駄を踏んでいた。
「と、散々弄んだ結果、あのように空間魔法を使って逃げるという性悪な魔物だよ。」
うーん性格悪いなぁ。というより魔物存在してたんだな。
「でもなんであの魔物が出てきたんだ?」
「それは誰かが構築をミスしたからじゃないかな。」
あー呼び出したのはシエンだったな。女子達がシエンを睨んでいる。
「あなたが構築をミスしなければぁー!」
とシエンに一斉に殴りかかりに行った。シエンさんお疲れ様です。とカツカツカツと歩く音が聞こえてきた。
「誰ですか、廊下で走り回って、騒いでる人たちは!」
あー、先生が来たな。まぁあれだけギャアギャア騒いでたら怒られるわなぁ。
「タングル。怒られる前に逃げようぜ。」
「僕も同意見だね。さっさとおいとましようか。」
そう言って俺たちは教室へ逃げるように帰っていった。教室
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