スウェード王国設立武術・魔法学園(10)
そのあと、特に何もなくぐっすり休んだあと、ご飯を食べ、お風呂に入って、寝た。異世界といえば、なんかお風呂は貴族の特権で、平民は入れないというイメージがあったのだが、この世界では普通に風呂に入れるし、トイレなんかも水洗式である。なかなかこの世界の生活水準も侮れないな。
そして次の日になったのだが、学校ではシエンがおとなしくなっていた。なんか入試首席で入ったからって調子に乗っていたら、父に叱られたらしい。そういえば俺はもう少しチヤホヤされるのかなーと思ったら、全然そんなことなかった。なんか先生たちが先に手を打ったらしく、口外することは禁止された。
「さて、今日から通常授業だ。真面目に授業受けろよー。」
そう言って、ホームルームを終えて、先生は出て行った。すると、タングルが、
「さて、今日から通常授業が始まるね。スグルはこの学校を卒業したら、何をしたいんだい?」
「それは、始業式の次の日に聞くことじゃないと思うんだが。」
「まぁそう言わずに。」
卒業後かー。今のところは特にないからなー。
「まぁ強いて言うなら、故郷への帰り方を探すことかなー。」
世界のどっかには異世界の帰り方はあるだろ。
「おや、君は故郷に帰れないのかい?」
「んー、まぁそんなとこだな。じゃあタングルは何をしたいんだ?」
タングルは、世界に何かを訴えかけるように、
「……俺は、世界の苦しんでる子供たちを助けに行きたいと思っているのさっ。」
と言った。‥‥‥無視していいかもな。そう思っていたら、先生が入って来た。
「あっ。」
「ふぉっふぉっふぉっ。久しぶりじゃのぉ。」
「ルーのおっちゃん!」
忘れてる人もいると思うが、ルーとは、俺に魔法を教えてくれたおっちゃんである。
「にしてもなんでこんなところにいるんですか?アンジェリア王国にいたはずなのに。」
「ワシ別に金に釣られてやって来ただけで、本来ならここの教師なんじゃよ。」
……金でどっか行っちゃう教師をなんで雇ってるんだ、この学校は……。
「いいんじゃ、いいんじゃ。細かいことは気にしないで。」
「それじゃあ、皆のもの席につけい。」
その言葉で、皆一斉に席に戻ってゆく。そして、タングルが俺にこそっと、
「ねぇ、スグルはあの人と知り合いなのかい?」
と、聞いた。
「まぁ知り合いと言ったら知り合いなんだろうけど……。」
「ふむ、そうか。ますます君への謎が深まるばかりだね。まさかこの王国一の魔術師と呼ばれている人と知り合いだとは。」
へ…?あのおっちゃん、そんなすごかったのか。
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