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第十話 旅

「そおか……。……それでこれがお前の本来の姿だ」


 帰ってきたカナリアはシルビアに洞窟で起きた出来事を伝えカナリアのスキルボードを映し出した。


===============================

名:カナリア 歳:18歳 性別:女 種族:狐種

魔法適正:全魔法

魔力:∞

スキル:変化へんげ・創造[魔法]・創造[スキル]・鑑定スキル・気配察知・危険察知・探知サーチ・弱点察知・身体強化・音速・魔力制御・咬合力強化・飛行制御・気配遮断・気配調節・空間移動

加護:神の加護《獣神王》・妖精の加護《妖精の祈り》・フェニックスの加護《再生能力》《不老不死》・竜の加護《白竜の願い》

状態:ワイバーンの魔石・白竜の魔石

耐性:毒耐性・風圧無効

魔眼:竜眼

===============================


 使用不可能または発動不可であった項目はなくなり状態には魔石が表示され新たに魔眼が追加されていた。


咬合力強化:噛む力を強化。

飛行制御:自由自在に速度を変えられる。

気配遮断:自分自身の気配をなくすことができる。

気配調節:自分自身の気配を調節することができる。

空間移動:様々なところへ自由に移動できる。

風圧無効:受ける風をなくすことができる。

〇〇の魔石:魔石を取り込むと魔物の力を得ることができる。

魔眼:効果はさまざまであるが基本は魔力や魔法を見ることができる。

竜眼:魔眼の一つ。効果:相手の心を感じ取ることができる。


「なるほどな、お前が縛りで使えなかった魔力を使えていたのは魔石を取り込んだことだったんだな……にしてもいつの間に」

「ワイバーンに関しては覚えてない」


 覚えていないとかではなくその記憶そのものがないだけなのだ。


「それはそうとお前このあとどうするんだ?」


 そんな彼の質問に「……どうしよう」と考え込んでしまった。


 特訓も終え使用不可だった能力も扱えるようになった今、ここにいる意味はもうないのである。考えているうちに自然に「……外の世界を見てみたい」、そうつぶやいていたのである。


 そうだ、カナリアは10年を獣人の国に住んでおり外のことを知らず、記憶の覚醒をしてからの特訓で8年、ドラゴンに会いに行ってから帰ってくるまで3年、合計21年という時間を森の中で過ごしていたため今の世の中を何もしらないのである。


 だからこそ今、外に出るタイミングだと思ったからだ。


「それがお前の答えなんだな……。それじゃあお前にこれをやろう」


 シルビアの確認にうなずくカナリアに彼は空間魔法である『収納』を使い仮面と衣装というどちらも黒という統一されたものと、文字が刻まれている紙を取り出した。


「これは?」

「これはお前が外に出るときの正体を隠すための変装服とスキルの書だ」


 カナリアは死んだ人間なので公の場などは常に避けるための衣装だということであり女声やステータスを見せる際に隠すためのスキルが書かれていた。ただこの時、衣装に対しては感謝だがここでスキルの書という物が存在したことにカナリアはシルビアを視線を送った。しかし彼女が特訓していた森は彼の魔法によって生成された仮想の森なためスキルの書を出現させることができないためスキル習得は気合いで得るという方法をとったのでだと教えてもらった。


スキルの書に書かれていたスキルは声帯変換とステータス偽装である。


声帯変換:声を自由自在に変えることができる。

ステータス偽装:ステータスの内容を自由自在に細工できる。


「あとは……お前があの時馬車の中で握りしめていたペンダントだ」


 そういってカナリアと同じ色のペンダントを取り出した。その真ん中には金色の宝石がはまっていた。ペンダントを受け取ったカナリアは「あ、忘れてた」と言葉をこぼしてしばらくペンダントを眺めていた。


「それじゃあ渡すもん渡したし今夜はお前の遠征前の飯と行こうか!」


 ポンと手を叩いたシルビアは嬉しそうに夜食の準備を始めた。


 今夜はたくさんの料理を目の前にし森の動物たちも一緒に楽しい夜を過ごすのであった。 



 朝、旅立ちの日。


「お前がここに来て長い間、俺の特訓によくここまできたな。正直どこかで挫けると思ったが何百年も耐えきったな。ほんと俺の予想を超えるやつだな」

「ッフ……面白いことを言ってくれるね……ん? 何百年?」


 特訓をしていた場所はシルビアが生成した空間なので時間が通常よりも遅くなっていたためシルビアからしては8年だがカナリアは気づいてないだけで本当に何百年という時間をあの森の中で特訓していたのだ。その真実に目を丸くするのは当然である。


「ほれ、果物フルセット持ってけ」


 そんな空気の中でもシルビアは果物を沢山入っているバスケットを渡してきたので果物好きの神獣なのだと改めて思い返し言葉がこぼれ、


「……本当に果物が好きなやつだな」


 ここに来て初めて笑みを浮かべたカナリアにシルビアも笑って返した。

第一章:完


感謝

一章を読んでいただきありがとうございます。小説を書くのは初めてなのでうまく物語りが描けているかが不安です(笑)。今後も黄色い狐と黒の冒険者をよろしくお願いします

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