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Hunter and Smith Online  作者: 栗木下
第8章:黒狼騎士と樹巨人

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219/249

219:遺跡-16

新年お年玉サービス三話更新の二話目です

 さて、試し切りをするのはいいのだが、どういうのを相手に試し切りをすべきだろうか。

 ガントレットのオッサンたちの話だと防具の作成完了までもう少しかかるそうだし、ある程度手応えのある相手の方が良いだろう。

 ついでにレベル上げや素材集めにもなれば一石三鳥だ。


「うーん。」

 となると、とりあえずウルグルプは論外だな。弱すぎて試し切りにもならない。肝は美味しいけど。

 ただ逆にセンケンジンキや殺人機械たちだとレベルが高すぎると思う。

 三神殿や灯台だと行くのが面倒。

 雑魚相手だとよほどの数でないとウルグルプ以上に試し切りにならない。


「ん?よほどの数?」

 と、ここで俺は数ある遺跡の罠の一つを思い出す。

 考えてみればあの罠のせいで事前準備が出来ずにセンケンジンキに挑むことになったので、リベンジの対象として入れてもいいだろう。


「となればだ。」

 そして、目標を決めた俺は自分のプライベートエリアに戻ると帰還石を含めた必要そうなアイテムを持つと、狩猟神の神殿経由で遺跡へと向かうのであった。



---------------



「さて、遺跡に来たわけだし黒潰丸の使える祝福について確認しておくか。」

 俺は魔鎚・黒潰丸の使える祝福を確かめる。

 現在使えるのは≪闇属性適性≫の効果で出ている【ダークヒールⅢ】【ダークエンチャントⅡ】【ダークキュアⅡ】の三つに、魔鎚・黒潰丸固有の【ダークスイングⅢ】【ブレスハント】【ロングエッジ】【リフレッシュ】の四つ。

 この内【ダーク○○】系のは下位の物をそのまま上位互換しただけだからさておいて。

 【ブレスハント】については≪BP自然回復≫の組み合わせで、推定だけど狩猟神の蜜月とかダークナイトメイスの頃に混ぜたあれやこれの影響で出て来た祝福っぽい。

 効果は敵を攻撃した際に与えたダメージの量に応じてBPが回復すると言うもの。ただし効率はそれほどよくない。


 【ロングエッジ】はセンケンジンキ素材による効果で、≪メイス職人≫も関わっているようで、≪メイス職人≫を外すと使えなくなる。

 効果は一定時間黒潰丸の打撃部が伸びて攻撃範囲が広くなると言うもの。メイスだと微妙な所かな。片手で持つには重量バランスが悪くなるし。


 最後の【リフレッシュ】については……出た理由は不明。関連スキルも≪メイスマスタリー≫だけっぽいし。

 効果はHPの回復に加えてあらゆる状態異常の確定回復。回復系スキル最高峰の一つと言っていいと思う。


 で、センケンジンキの変身祝福は出ていないが、これは防具にセンケンジンキ素材が含まれていない上に必要なスキルを満たしていないからだと思う。


「ま、どうせレベル上げだしな。」

 と言うわけで変身に必要そうなスキルを見繕って2つあるストック技能石を2つとも消費、≪両手持ち≫と≪装備変更≫を取得する。

 ≪両手持ち≫に関しては与ダメージアップを兼ねると同時に、発動するとどうしても重量バランスが悪くなる【ロングエッジ】対策にもなるので取得。

 ≪装備変更≫については純粋にセンケンジンキへの変身の為だが、有れば複数のメイスを使い分ける事で対応できる属性に幅を持たせたり、連続で回復を行ったりできるようにもなるので外しても惜しくは無いだろう。

 そして、スキル構成を新たに取得した2つのスキルを絡める形で新しいものに変更する。

 で、レベル上げをしつつ戦いに適した場所へ向かって俺は移動する。



--------------



「まっ、ここが一番マトモか。」

 そして攻撃の瞬間だけ≪両手持ち≫をするようにして敵を倒しつつ、≪装備変更≫も小まめに使ってレベルを上げながら俺がやってきたのは以前の逃走劇で通った無数の吊り天井がランダムに落ちてくる広間。

 なお、この吊り天井だが当然の様に上に乗れるし、広間と言うだけあって複数の入り口が有るのだが、それは吊り天井の上下動に合わせて出現するようになっている。

 ちなみに吊り天井の上にある本当の天井にはしっかりと棘が生えているので、乗り続けていると容赦なく潰される。

 流石は安心と信頼のHASOクオリティである。殺しにしか来ていない。


「にしてもアラームが罠だらけの西エリアにしかない辺りに悪意を感じるな。」

 俺は手近にある罠を示す赤い円に鼻を近づける。すると、仄かにだが火薬のような匂いがする。

 ≪嗅覚識別≫のレベルが上がったおかげなのか最近は遺跡の罠相手でも臭いで種類が判別できるようになった。

 そして、その≪嗅覚識別≫で調べたところ、アラームの罠は遺跡の中でも特に罠が多く、種類も凶悪な遺跡の西エリアでしか見つからなかったのである。


「無い理由は……センケンジンキに万全の状態で挑ませないのと他の罠とのコンボか。」

 後はHASOスタッフおなじみの心折設計故にだろう。上手くやれば俺が今からやるようにレベル上げにも使える訳だし。


「まあ、いずれにしてもだ。」

 俺はゆっくりと右足を振り上げる。


「リベンジ開始だ!」

 そして俺が足を振り下ろして思いっきり踏みつけると同時に周囲一帯にアラーム音が鳴り響き、警戒用の赤い光が放たれた。

リベンジですよー


04/02誤字訂正

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