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物語の中間点とは?

 物語には四段構成の「起承転結」のほかに三段構成の「序破急」というものがあります。

 序破急はハリウッド映画やアニメーションに用いられることが多く、その場合、全二時間なら「三十分、六十分、三十分」というような構成になります。起承転結の中間点は「承」と「転」の切り替わりなのでわかりやすいのですが、序破急の場合は「破」の途中でミッドポイントを迎えるので少しだけ複雑です。


 とはいえ基本的な考え方は変わりません。ともかく「ミッドポイント」では主人公の抱えていた問題に対して一時的な結果が示されます。一時的という言葉がポイントで「一時的に問題が解決したように見せかけるか、あるいはこれ以上悪くなりようがない状況に追い込む」ことで物語に変化を与えるわけです。


 つまり前者は「主人公の抱えている問題」を上手く克服あるいは解決し、後者は「主人公の抱えている問題」を解決できずに最悪の状態に陥ります。例えば午後九時から午後十一時までの土曜ワイド劇場(事件解決が目的)なら、午後十時前後に「真犯人とは異なる犯人が逮捕される」報せがあったり、あるいは「主人公が疑われて逮捕される」などというミッドポイントをよく見かけませんか?


 面白い作品に共通して言えることは、明確な転換期があり、それぞれの異なる状況が描かれているところです。そしてその二つの内容を繋ぐ転換点としてミッドポイントが設けられているわけです。とりあえず多くの方が知っているであろう名作を例に挙げてみましょう。



 天空の城ラピュタ全124分


 START

 07:20 パズー、シータをキャッチ。

 27:00 パズーとシータ、飛行石で宙を飛ぶ。

 38:00 パズーとシータ、ムスカに捕えられる。

 50:08 「40秒で支度しな!」

 MID 62:46 シータ救出の瞬間。

 74:22 夜見張り台のパズー。

 87:02 パズーとシータ、ラピュタにて目覚める。

 100:35 パズー、ドーラから銃を受け取る。

 109:55 「人がゴミのようだ!」

 115:13 「バルス!」

 END



 物語の前半は「ヒロインの救出」で後半は「ラピュタ探索」となります。

 ミッドポイントを上手く利用して前後半で違う物語を演出できれば、それだけで「物語を構築する地力が高い」と評価されることもあります。中間点はプロットの段階でも意識しやすいので、いろいろ模索して物語をより面白い方向へ導きましょう!


 このミッドポイントを意識する方法は中盤で中弛みしてしまう書き手に効果があります。読者からの意見や公募の批評で「展開がだらだらしていて途中で飽きる」なんて書かれたことのある作者は、物語の骨格を構築する際に中間点でどのような転換を組み込むかじっくり考えてみると改善のきっかけになるかもしれません。 N

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