第19話 寄道
「……あれ。」
無事航海を終え、港町から王宮へ向かう途中。太陽が随分と高く昇ってきた頃、分かれ道に差し掛かったところでリエルが口を開いた。
その少女の視線の先にあるのは、古ぼけた立て札。道標として使われている物らしく、右側の道が王宮に通じていることを示していた。
一方、左側の道を指す矢印の下に、立て札とは不釣り合いに真新しい貼り紙が貼られていた。紙の具合からして、ここ数日のうちに貼られたものだろう。白地に所々赤い斑点のついたそれには、殴り書きで次のように書いてあった。
『村ピンチ。』
以上。う〜んアバウト。
「この先の村に危機が訪れている。見過ごす訳にはいかない。」
そう語るリエルの言葉には、いつもと違って少しばかり熱が込められているようにも見えた。
まぁ、別に一刻を争うような旅をしている訳でも無ければ、急いで王宮に行く必要も無い。それに、気付いてしまった以上、見過ごすのは俺の精神衛生上よろしくない。
「王宮へ行く前に、ちょっと寄り道しようと思うんだが、お前はどうだ?」
一応、妖精の意見も聞いておく。……答えは決まっているようなもんだが。
「構いませんよ。」
例によって、爽やかスマイルがかえって来ました。
かくして、暫し王宮のことは忘れて、村のピンチとやらに立ち向かう事にした。ついでに、貼り紙の隅っこの方に小さく書かれていた、「報酬:村の宝」とかいう文字も見なかった事にしよう。
新章突入です。
新章突入です。
新章突入なんです。
短いのはその為です。切りの良い所で切った結果です。
……嘘ですゴメンナサイm(__)m




