いらない縁
今日も子猫になって呑気に散歩をしていた。珍しく広場ではなく、いつも縄張りにしている裏路地。ただそれだけ。
、、、それだけだったのに。
「、、、なにこれ」
あーあ、こんなことなら通らなきゃよかった。
目の前には赤い液体を流している人間がいる。関節が外れて首から血が出ていたようだ。血の流れが遅くなっているような気がする。
「に、逃げないと。」
獣人になり、ただ走る。
「逃げるな。怜、捕まえろ。」
「わかっているよ。ちゃっちゃと捕まえてくるさ。」
男が命令すると、後ろに控えていたスーツを着たやつが後ろからナイフが首を狙って切ろうとしてくる。少し後ろをチラッと見てみた。、、、なんだコイツ。ガタイがよくて身長が高い。髪もかなり短い。だが、匂いが女の匂いだ。
しばらく走っていると裏路地の出口が見えてきた。
「よし!」
人通りがあるところに行けば逃げられるはず!
「ざんねーん。猫ちゃんゲットしたわよ〜。」
出口の光に人影ができた。
「彩芽、いい所にいてくれた。ナイス。」
「別にいいんだよ。、、、今夜酒に付き合ってくれるわよね?」
「それが狙いか。まあいいや。この子はさっきのターゲットと無関係なようだ。とりあえず、ボスのとこに連れて帰ってみようかな。」
「えぇー、いやねぇ。こんな裏路地にいる子なんてばっちぃんじゃなぁい?」
「何かの縁だろ。さっさと行こうか。エスコートしてあげるよ。」
「さっすが怜ねぇ。だから惚れる女と男がたくさん増えてしまったんだけどねぇ。キザなこと言うくせに顔が塩顔でかっこいいから似合っちゃうじゃない。」
私は怜という女に小脇に抱えられて運ばれた。隣には彩芽という女もいる。私は連れていかれた。少しイチャついてるコイツらにキレそうになった。




