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8.ギルドは苦悩が絶えない

ミスがあったら遠慮なく言ってね

俺がシンク国に着くと、リーハが門の前に座っていた。

「おーいリーハ、どうしたんだ。」

不思議に思いリーハに聞いてみた。

「・・・入るのにお金かかるんだって。知らなかった。」

頭を下に向けながらそう言った。

まずい、忘れていた。入るためにお金が必要だった。俺は冒険者登録をしているからカードを持っていたが、リーハはそれを持っていなかった。

「すまないリーハ、俺がそのことを忘れていた。ほら、お金。」

俺がリーハに金を渡すと力強く奪い取り、無言で門の衛兵の方へ行った。俺もそのあとに付いて行った。

門が開く、リーハが門の衛兵に金を渡したらしい。それに続いておれは衛兵に冒険者ギルドのカードを見せた。

シンク国に入った。

「なあリーハ、どうせならお前と冒険者登録するか?登録料はおれが持つから。」

冒険者登録をしておけば今後楽になると思いリーハにそう提案した。

「・・・分かったわ、私も冒険者登録する。」

「よし、ならばまず冒険者ギルドに行こう。」

「ええ。」

冒険者ギルドに向かった。


少し迷ってしまったが冒険者ギルドに着いた。どうやら中はかなり人がいるらしく外まで喧騒が聞こえる。

「リーハ、大丈夫か?お前は吸血鬼だから人より五感がいいはずだ。俺でもかなりうるさいのにお前は辛くないのか?」

「大丈夫よ。私、自分で五感操れるから。」

「そ、そうか。」

杞憂だったようだ。

冒険者ギルドの扉を開けると、ギルド内にいた人達全員の視線が俺とリーハに向けられる。

それを俺は無視してギルドのカウンターに向かう。

カウンターに着いた。

「こんにちは、冒険者ギルドシンク国支部です。本日はどういったご要件でしょうか?」

ギルドの受付が定型文で俺に聞いてきた。

「ああ、今回は俺の連れの冒険者登録をしたくてな。」

「かしこまりました、登録料銀貨2枚です。」

金貨を1枚渡した。

「少々お待ちください、銀貨を98枚持ってきます。」

「いや、大丈夫だ。いまはあまりものを持てないからな。」

「はあ、分かりました。それでは登録する人の血をこのライセンスカードに1滴たらしてください。」

「リーハ、お前の血をこれに1滴たらしてくれ。」

「分かったわ。」

リーハが血をたらす。血がギルドカードにおちた瞬間一瞬光り、すぐに光が消えた。

「これで登録は完了です、ランクについてもお話しますか?」

「ああ、頼む。」

「ランクはギルドの依頼達成によって上がります。まずは皆Fランクから始まり、一定の依頼量を達成すると昇格試験があります。ただし、昇格試験があるのはCランクからです。Dランクまでは依頼を沢山やっていれば勝手に上がります。それと受けられる依頼難易度は自身のランクの2つ上までです。もし自分より上の難易度の魔物討伐や薬草採集を達成しても依頼達成量には含まれないのでご注意ください。これで以上です。」

「ありがとう。」

「感謝するわ。」

「それとリーハ、そのギルドカードは身分証がわりになるから絶対失くすなよ。」

「分かってるわよ!」

「ならよし、では服屋に行くか。」

「ええ、早く行きましょ。」

そんな会話をしながら冒険者ギルドを出て服屋に行く途中、いかにもガラの悪そうな連中に足を止められた。

「おいそこの兄ちゃん、少し隣にいる嬢ちゃん貸してくれないか?」

こいつはなにを言っているのだ?

「断る、すぐに立ち去ってくれ。」

「おいおい、つれねぇなー。少しだけでいいんだよ、ねえ頼むよ。」

「お前ら、本当にやめた方がいいぞ。あれを見てみろ。」

そう言い俺はリーハに指を指した。

リーハはすごく笑っていた。むしろ怖くなるぐらい。

「あらちょうどいいわ、最近あんまり人を相手にはしなかったの。」

そう言いながら腕を鳴らしていた。

「ああ?何言ってやがるチビで女のくせに。俺らに勝てると思ってるのか!」

あーあ、もう知らない。

リーハがチンピラ共に向かって走っていった。

そして1番目の前にいたチンピラ共のリーダーと思われるやつの顔に勢いよく拳を入れた。

リーダーと思われるやつのうしろにいるやつらも巻き添えになりうしろに約10メートル程吹き飛ばされる。

「ああ、久しぶりだわ、この感触。本当なら剣が良かったのだけど剣もあの時亡くなったから仕方なく拳でやったけど拳もいいわね。」

俺も少し怖くなってきた。

そのあと、リーハは残りのチンピラに向かって蹴りをを入れ、ものの数秒で全滅した。

改めて分かったがリーハってとても強いんだな。レグリスの記憶で強いってのは分かっていたつもりだったがいざ実際に見てみると数倍強く感じる。あんまりリーハには逆らわないようにしておこう。

そう心に決意するとリーハが俺に向かってきた。

「レグルス、これ片付いたし早く服屋に行きましょう!」

「あ、ああ、分かった。行こう。」

そのあと冒険者ギルドから注意勧告がきた。ギルドの仲間同士で揉め事は禁止だと。圧倒的にあっちが悪いと思ったがリーハがすごく苛立っていたので何も言わなかった。そして数分で開放された。





次回は18:00予定

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