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幻影道R 第九巻   作者: SAKI
18/83

「商業区防衛戦・中編」その7

 ノア


「・・・・おしまいですね」


 ひとまずはこれで少し余裕ができそう、服装もいつもより露出が少なくてなんだか変な気分。正直最初はエッチだと思いましたが着慣れると客受けよさそうと判断して今に至りますがやっぱり皆さん際どい、エッチだってたまに痴漢されそうになる人の手首をへし折ることもしばしば。私的には色気に釣られて商品や食事や依頼をどんどんこなして稼いで欲しいのです、その為に過激な衣装にまでしたのに一番働いてくれるのは可愛い女の子達だなんて。


 少し休憩を挟むと別の人達がぞろぞろ歩いて来るのを確認する。


「数十人ですか」


 エインデさんもお人が悪いようであんな奴等を雇ってしまうなんて捨て駒としては使えますが怪我は避けられないでしょう。


 後でそれも兼ねてお話もしてみようかな。


 私は崩れた建物に隠れて背後から一気に畳み掛けようとしたが違和感に気づいた頃にはもう一人殺していました。


「っ!?」


 突然両腕を掴まれて左右を見ると両腕には爆弾を抱える人がいますが目は完全に生気が無く、まるで操り人形のように私の目の前に集まってくる。


「罠でしたか」


 一定間隔で動いていたのが不審でしたがあの人の魔法で無理矢理動かさせられてると考えればもっと早く気付けただろうに。


「ノア先輩♪」


 四肢に群がり気持ち悪いぐらいに抱き締められ身動きが取れなくなってしまった。前方から来る変態ストーカーが見えた。


「お久し振りに見たら何とか淫乱な格好でお仕事されてるなんて・・・ワタクシの傀儡に是非とも参加して頂きたい・・・」


 エロい目で見つめるこの保護服を着た変態男はマッドマリオネットさん、入った時から私にセクハラやら寝てる時に肌を舐められたりして不快と殺意と男の人が苦手にさせた張本人。


 尾行されたりするのが嫌いなのはこの変態が私ばっかり標的にしていたせいでもあります。


「くっ・・・離してください!!」


 ひょろひょろなのに全く振り払える気がしない、この人の闇魔法はその名の通り傀儡と呼ばれる放出される糸に首元に突き刺さると数時間で操り人形となる魔法で戦う殺し屋の中でも皆から生理的にキモいからほぼ全員に嫌われているのを思い出しました。


「これで憧れのノア先輩の身体が私の物に・・・・!!!」


 最悪な状況だと言うのに罵声を浴びせたくなる気持ちを抑えて動かそうにもテコでも動かない。


「ふふ、バン☆」


 変態ストーカーは指をパチンと音をした次の瞬間、私は猛烈な爆発を身に受ける光に包まれた。

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