表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/22

1.事態発生!いつもの朝?

ある日の昼下がり、流れ星が見えたという話題で、地区中が持ちきりになった。空の上をかすめただけで、何も落ちて来なかったものの、何かが光る様子が、明るい空にもはっきり見えたらしい。僕は学校が終わって妹を迎えに行ってから一緒に家に向かって歩いていたけど、見ていた方向の加減か、建物の間を歩いていたからか、全く見えてはいなくて、夜の食卓でニュースを見た時に初めて知った。それから一夜明け、僕たちが朝を迎えると、街中は騒然としていた。うちの家族も、もちろん例外ではない。最初に気づいたのは、母さんだった。

「ギャー。」

家中に響く母さんの悲鳴で目を覚ました僕は、声が聞こえた方向に向かう。階段を滑り降り、廊下を歩きながら、

「母さん、おはよう。どうしたの?」

と言って洗面所を覗いて、言葉を失った。じいちゃんの家で見たアルバムの中の母さんそのものだった。小さい母さんは、

「私、中学生の時の体になっちゃったみたい。たっくん、驚かせてごめん。学校行かないとだよね。ごはん準備するね。」

と言って、キッチンに向かった。僕は、少し早く起きたのをいいことに、テレビをつける。朝のこの時間は、アニメの再放送をしているはずだ。でも、チャンネルを切り替えても、どれもニュースのような画面だ。でもやっぱりそこに映し出されている人は、どこからどう見ても小学生か中学生に見える。もし、さっきの洗面所での会話がなくて、状況が読めていなかったら、子供の職場体験中のローカルテレビと勘違いすると思う。でも、話してるアナウンサーの名前の字幕は、いつものニュースさながらだし、

「この時間は、予定を変更して、今朝から始まった混乱の様子を、各地から中継しています。サクラバさんお願いします。」

と、アナウンサーは大真面目なようだ。話し終わったアナウンサーを映していた画面が切り替わり、

「はい。名古屋放送局の桜庭です。後ろをご覧ください。ここは名古屋駅のJRの改札前です。普段ならばこの時間は、ポツポツと通勤のサラリーマンが来始めるこの場所も、今日は普段着の方しかいないようです。また新たな情報が分かり次第リポートいたします。」

と見たらわかることだけを言って、中継を終えた。スタジオの映像に戻って、アナウンサーが、

「ありがとうございました。この時間は、緊急特番をお送りしております。今朝、何らかの現象により、大人が未成年に若返ってしまったと言う情報が全国各地から多く寄せられています。」

ここまで聞いて、テレビを切った。時計を見たら、いつもの時間になっていたから、支度を始めないといけないと思ったから。階段の方からいつもよりも軽い足音が聞こえて、

「おはよう。」

と、父さんがリビングに来た。

「おはよう。」

僕がすれ違いざまに答えた。母さんは、

「あ、パパも小さくなってるわね。どうする?仕事。」

と、言った。

「え?ママ?どうしたんだ?」

と、言ったから、

「あなたもよ。鏡見て来たらわかるわ。」

と、言って、洗面所に行くように促した。しばらくして、

「わっ!」

と、小さな悲鳴が聞こえて、

「ママはどうする?」

と、聞くと、

「りっちゃん送るのはしますよ。パパも一応準備して職場に行ったほうがいいかも。」

と、伝えていた。

「そうだな。みんなが仕事を投げ出したら大変だもんな。急いで準備しよう。りっちゃん起こしてくる。」

と行って出て行った。

こうして、いつもと同じような、少し違うような1日が始まった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ