表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/178

フェンのステータス

【鑑定】


 ネーム:フェン(主:ヨシヒロ=タナカ)

 エイジ:0

 種族:ミスリルデュラハン


 HP:25369

 MP:34578

 STR:25369

 VIT:25369

 SPD:32650

 MIN:22652

 DEX:25369


【スキル】

【剣術7】【盾術8】【回避7】【体術5】

【肉体強化7】【観察10】【警戒7】

【嗅覚強化7】【聴覚察知10】


 ブホッ!!

 夕方、夕飯を食べながら、

 フェンのステータスをみたら、

 噴き出してしまった。


「ご主人様?どうかなさいましたか?」


 フェンが可愛らしく

 首をかしげた


「いや何でもない」


 だって、隣のオークの

 王様のステータスが

 最大でVIT12000代だったんですもの!!


 オークキングより強い

 ウチのフェンって??

 恐ろしい子!!!


 あぁ、ミスリルの鎧に

 フェンリルの魔石に

 無心に魔力を

 入れちゃったからな。


 やらかした?

 あぁやらかしちゃいましたね。

 ヤっちまったものは仕方ないか。

 そう思いながら、

 フェンのステータス数値を

 ぼんやりと眺める。


 VIT:25369


 VIT:26400


 え!!ステータスの

 数値が変化した?

 これって、やっぱり

 ひょっとして俺の蹂躙スキルか?

 この蹂躙スキルが

 仕事をしちゃっているのか?

 なるほど。


【体術5】


【体術10】


 うわー引くわー

 スキルの値まで自由自在?

 スキルの数値まで

 ゲームのように弄れるのか?

 もはや人間辞めてる?俺…

 とんでもねー

 あたしゃ神様かよ

 いやいや神様じゃねぇし


 やれやれ

 どこまで行くんだ。

 本当にバグスキルだな、

 この蹂躙ってスキル。


 なるべく自重しないとダメだな。

 殺意持って殺られそうに

 なるまで封印だな。

 って言ってももう既に

 あの王の城でかなり

 やらかしちゃったんだったな。

 このスキルで既に何人か

 何十人何百何千何万人?

 もう今更か

 考えるのは止めておくか。


 ぼさっと夜空を眺める。

 月は出ていない。

 地球で見知った

 見慣れた星座も無い。

 宇宙が違うんだから当然か。


 観る視点から違うし

 方向も違うだろう

 たとえばあちらの世界で

 地球から見たオリオン座を

 構成している恒星は

 同じ方向には見えるけど

 オリオン座方向には有るけど

 地球や太陽系からの

 距離は全く違うらしい


 違う方向から観ると当然

 違う形の星座に見える

 らしいし。


「え~っと、とりあえずフェンはこれからどうしたい?」


 そばにいたフェンに

 気になったので

 聞いてみた


「私ですか?そうですねー、私はご主人様にどこまでもずっと、付いていきます!!」


「いや、そうじゃなくて、何になりたいとか、何をしたいって事」


「はい!!ご主人様のお役に立ちたいです!!ご主人様とずーっと一緒に居たいです」


「えーっ?俺、自分のもといた世界に帰るかもしれないよ?」


「それでも、付いていきます!!」


「俺の世界、魔力の源がなくて、フェン達の存在自体が消えてしまうかもしれないんだよ?」


「はい!!ご主人様が私の魔石に魔力を、入れて下さらなければ、どのみち、あのお城で遅かれ早かれ、倉庫の片隅で消え失せていたかもしれないのですから、当然です。どこまでもご主人様にお仕えするために付いていきます!!」


 まじかー、ダメだ。

 こんな良い可愛い子を

 俺の気持ちだけで

 消し去る訳には行かない。

 やっぱりこの世界で

 生活するしかないのかー。


「そうか。でもな俺はフェンには消えて欲しくはない。だから、この世界でフェンと、フェン達と楽しく暮らす。今そう決めた」


「よろしいのですか?」


「あぁ。これからもよろしくな」


「はい!!」


 見張りをしている

 オークキングは再び思った

 MOGEROと


「あ、そうだ。王様、あの国の通貨って使えるのか?」


「あぁ、うちの割り符を持って出入り出来ている商人は出入り出来るからな。使えるぞ?」


「そしたら、この通貨が使える商人達の中で、金属関係に強い商人と薬屋を、門の外まで、ここまで連れて来てくれない?お金は山ほど有るし。」


 アイテムボックスから硬貨やら

 貴金属っぽいお宝を

 出して見せた。


「あぁ、分かった分かった」


「頼むわー。」


「やれやれ、王様使いの荒い奴だ。」


「ハハハ、全くだ」


 再び王様は門の中に

 入って行った


 ◇◇◇


 空を見上げながら我ながら思う、

 あぁ流されてるなと。

 でもなー

 こんな可愛い子を

 自分自身の都合だけで

 消し去る事なんて、

 俺には絶対に出来ない。


 一途に俺を慕い、

 忠誠尽くしてくれる奴を、

 俺の自分勝手な都合だけで

 不幸な目には遇わせられない。

 遇わせたくない


 自分が作り出した

 責任は有るしな

 例え魔力で作った

 仮初めの命でも

 俺が作り出したのに

 見捨てて投げ出して

 放置する

 そんな無責任な

 真似はとても出来はしない


 それなら自分が

 我慢をするしかないのか?

 あちらの世界とフェンや軍曹、

 きっとどちらも欲しいなんて

 欲ばりな願いは叶わない。


 仕方ないよな。

 きっと、遺してきた家族も

 判ってくれるよな。

 でも、神隠しにあった人の家族は、

 どれだけ心配しているのだろうか。


 何年か前に隣の国が

 自分達の国の人を

 拉致している話を、

 聴くまで何にも

 思ってもいなかった。


 あの家族はいつまで泣くのだろうか。

 俺の家族はいつまで泣くのだろうか。

 俺の居た国では、

 居なくなって何年かたつと、

 死亡扱いとかになるらしいけど、

 家族は年月ではきっと

 納得出来ないんだろうな。


 でも、俺が居ないってことは、

 俺が存在する事により発生した

 因果関係も無かった事に

 なるのだろうか?

 俺が原因でそうなった事も、

 誰か他の人のせいに

 なったりするのだろうか?


 俺をいじめたあいつらが

 いじめた事を認識すらせず

 罪悪感も抱かずに

 のうのうと大人になって平然と

 家族を持っていたりするのだろうか?


 俺という生命体、

 その生命体を構成する原子も

 あの時空間から

 消滅するということは、

 あの世界にどんな変化を

 もたらしたのだろうか?


 突然あの世界から

 俺を構成する分子が

 消滅したら?


 過去から未来まであの地球やら

 宇宙を構成するはずだったのに

 突然因果関係を無視して

 こちらの世界に引き抜かれた


 どのような影響があちらで

 起こっているのだろうか?

 物体消滅?

 エネルギー発生?

 核分裂?


 あれ?最初から

 あちらの世界に居なかった

 扱いにされてる

 可能性も有るのか?

 そんな可能性もある世界に

 無理矢理に帰ったとしたら

 とても混乱するのだろうな。


 謎が多すぎるな。

 取り敢えず今の時点で

 判っている事は、

 この世界は地球の

 構成元素が同じだが、

 魔法があり、

 スキルがあり、

 ステータスが高いと、

 所得出来るスキルが

 多くなるって事だな。


 こちらの世界に来て、

 何日か経つけれど、

 神様もしくは管理人からの

 連絡は未だにない。


 今のところ大した問題でも

 無いって事なのか?

 もしくはこちらの世界に

 管理人や神様

 そのものが居ないか、

 居ても対応出来ないし、

 する気が無い?


 もし何か問題があるなら、

 前の人の召喚時に

 何らかの対応が有ったはず。

 管理者自体があんまり

 この世界を見ていない

 監視していない

 可能性も有るのか。


 やれやれだ。

 まぁ取り敢えず、

 自分の命や身体が

 ヤバくなるまで

 蹂躙スキルは封印か?


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ