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神人戦争  作者: 鈴仙R
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初任務・前夜

「あぁ…暇だな…」

俺は呟いていた。というかそれしかすることがなかった

「暇すぎて死にそうだな、おい」

隣にいた大上もそう呟いていた

珍しく喧嘩腰じゃない大上を見るのは楽しいかもしれないと思った

あれから約三週間が過ぎた。任務という任務はなく、毎日行う基礎トレーニング以外何も行わなかった。

疑問に思った俺は清水に何もしなくていいかと聞いたところ

「以前、情報収集に出かけた別隊が帰ってくるまでは待機」

と言われた。

何もすることがなかったせいか、この基地にはすっかりなじんでしまい最初に抱いていた敵対心は欠片もなくなっていた。

とはいうものの、大上とはやはり気が合わない。顔を合わせるたびに牙を向け合う。

逆に連れの中川とはとても気が合う。だからよく大上とは顔を合わせることになりそのたびに清水に怒られる。

そして、今日もいつも通り基礎トレーニングをやっていた。その最中にハカセから通達があった。

別隊の帰還のようだ。

俺たちは別隊の帰還に備え、トレーニングを中止し迎えた。

しかし、帰ってきたのはわずか二人。清水の話では5人くらいはいたはずだ。

血相を変えて清水が飛んできた。

「何があった!?なぜこんなざまに!?」

「申し訳ない清水君…私がついていながら、彼らを救えなかった。」

どうやら、彼ら別隊は調査の最中、彼らの家族を発見。別隊の隊長の教授が止めにかかるも隊のうちの一人が勝手な行動で家族に駆け寄ったところ、殺された。

その隊にいた初任務だった隊員が隊員の死を見て叫び、神に存在がばれ、隊は壊滅に陥ったようだ。

どうやら、このシールは、神から見えなくなるのではなく、神に気づかれなくなるものだったようだ。

そうして生還したのは、別隊隊長兼ハカセの上司長谷川教授(35)、衛生兵の大上雫(16)衛生兵の方はどうやら大上の妹のようだ。

帰還した二人は医務室に移動し、清水が話を聞く、ということになった。

次の指示が出るまで、ほかの隊員は武装の確認、出撃できるようにしておけとのことだった。

清水が医務室に行ってる間、大上は妹の帰還に安心して、珍しく向こうから俺のところにやってきた。

「おい、こうなっちまった以上てめえみたいないけ好かないやつでも貴重な戦力だ。欠かすわけにはいかねえ。おそらく、近いうちに出撃命令が出されるだろう。隊長は清水さんだが、あの人はほかのことで手いっぱいになる。副隊長の俺のいうことを聞かねえとてめえだけじゃなく、俺や清水さんまで危険になる。あくまで勝手な行動をとるなよ」

珍しくまじめな内容だった。

その後中川が言うに、大上は任務のこととなると仲間のことや、無事生還のことを第一に考えるようになるとのこと。

正直驚いた。あの大上にそんな一面があったことに。

すると、医務室から清水が出てきた。

「いいか諸君。今回別隊の調査によるとここより北西に約3.2㎞離れたところに、食糧庫が見つかったらしい。無論我々人類のではなく神の集めたもののようだ。我々は明朝6時食糧確保にそこへ向かい、その後、食糧庫にハカセ特製の発信機を設置、神の居城を探り出すぞ」

どうやら任務のようだ。

「とはいうもの、現在我々の戦力は私以外に大上君、中川君、そして神道君の四人だ。よって今回は、できるだけ救助も兼ねるように。」

ということだ。この基地には戦闘員は少ない。多くが衛生兵、開発組だ。多くといってもハカセ、教授、雫さん以外は彼女たちの助手だ。しかも合計6人しかいない。

「では、諸君。明朝までの時間は自由とする。体を休めるもよし、トレーニングをこなすもよし、ゆっくり過ごしたまえ。以上、解散」

と、いうと開発組は急いで研究室に戻りパソコンを打ち始めた。

珍しくハカセがいつになく真剣というか、かっこよかった。

さて俺はというと、明日までの任務までに何もすることがなかった。

しかし、緊張のあまり寝ることができず、ボーっとしていた。

すると、

「神道君ちょっといいかな?」

と、清水に呼び出しを食らった。

ドアを開けると目の前には珍しく髪をおろしている清水がいた。

普段縛っているせいか、その髪はすごく長く、そしてきれいに見えた。

「あぁ、済まない。シャワーを浴びたあとでね、君に明日の初任務について少し話していこうと思ってな」

「あぁ、そういうことか。なんなら入って話そうぜ、お茶くらいは出すぞ。」

「なら遠慮せず好意に甘えよう。」

そういうと、部屋に腰掛けた。俺はお茶の用意をしながら話を聞いた。

「今回の任務、さほど難しいことではないのだがな、何しろ君は初任務だ。何が起こるかはわからない」

「言ってくれるぜ、これでも元日本公式軍の兵長だったんだぜ」

「ほう、それは初耳だ。なら心配はいらなかったか?」

「まぁ、好意はありがたいが、目の前で人が死ぬのを見ているのには慣れてるさ」

信じてるかはわからなかった。兵長という階級も実をいうとただの数合わせだった。実力は二等兵だ。俺の同期で運がいいやつは少佐なんてとこにいる奴もいる。まぁそいつは軍事系のことが好きでその手のことには詳しかったってのもあるがな。

「しかし、念には念だ。一応明日の作戦について指示をしておく」

そういうと清水は色んなことを話してくれた。シールを使うタイミング、紋章シートの扱い方、そして、支給された武器の使用タイミングについて。

「とまぁ、こんなところだ。わかったか?」

「あぁ、あんた教師になれるよ、教えるのはうまいしな。っとだいぶ遅くなったなお茶が入ったぞ」

実をいうと話に集中しすぎてお茶を出し損ねただけなんだがな

「ふむ、じゃあ頂こうか。」

そういって口に運ぶ姿はなんというか絵になった。すごい神聖なものに感じ、俺は見とれていた。

「どうした?神道君」

と、言われ咄嗟に俺は

「あぁいや、俺は両親いないけどみんなはどうなのかなって思ってさ」

そういうと、清水は少しうつむいて

「あぁ、親か、大上兄妹は元々孤児だったそうだ。この戦争で人員が足りぬと孤児院から引っ張り出されたのが約三年前、兄と離れたくなかった雫君も衛生兵としてついて行ったようだ。中川君は、父親が軍の上層部の人間でやり方についていけず脱退、母親は過労で亡くなったそうだ。教授については、あまり過去を話したがらない。ハカセは教授の養子のようだ。」

大した意図もなく聞いちゃいけないことだと思った。

俺はただ条件反射で聞いただけだったのに。しかし、ここまで来ると人間的好奇心で清水のことも気になってしまった。

それを聞こうとした矢先感づかれたのか

「そろそろ時間も遅い。今日はこの辺で失礼しよう。」

といい去っていった。

俺は初任務前に頭にでかい荷物を積み込んでしまった。

明日の任務のこと、みんなの過去を何気なく知ってしまったこと、そんなことを考えながら俺は深い眠りについた。

どうも鈴仙Rです。

この作品を読んでいただき誠にありがとうございます。

今回から書き始めたあとがきです。

まず、最近スマホが壊れました。おかげで、家族共用のPCを使っての更新となり、作業効率が非常に悪いです。理由は母親が某ソーシャルゲームをするためにPCをかわれとせかすからです。まったくこのままでは前途多難な作者でした。

さて、今回から登場キャラクターの紹介を少しずつしていこうと思います。

神道しんどう 卓夢たくむ

175㎝ 65㎏ 18歳

どちらかというと熱くなりにくい、だが、一度火がつくと、だれよりも熱い男

神人戦争以前は一般高校生、頭は良い方ではなかったが、運動神経がよかった。中でも俊敏性は優れており、新人戦争では、火がつくとだれよりも早く行動できており、まるで夢の中に普段の神道が現れたようで一部では「線上に現れる夢」と二つ名がつけられていた。本人はというと、熱くなった時の記憶は割とあいまいなようでよく覚えていないことが多いらしい。


清水しみず いずみ

164㎝ 50㎏ 17歳

少し小柄だが、そのハンデを補う運動神経と頭脳を持ち合わせている。だが、スタミナがなくバテやすい

あまり自分のことは話さなく、謎が多い。

しかしその割に、仲間からの信頼は人一倍厚い。

髪は長くおろすと、腰近くまである。普段はほとんど帽子の中におさめ、少しだけ外に出している。

強い心の持ち主だが、時折追いつめたような顔をする

何よりも命を大事にする。

以上今回は重要キャラ二名を紹介しました。

このような感じで、続々紹介していこうと思います

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