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第16話 ~狂気(悪意)感染~

作者「えっと、何で自分正座させられているのかな?」

マロン「あん? そんなの決まっているじゃない。投稿が遅れたからよ」

作者「え、でも今回期限は守ったよ?」

マロン「いやいや、貴方前回『次回は早く更新する』とか言っていたじゃない」

作者「それは出来たらの話だよ!?」

ハーマン「ふんっ、ふんっ」

マロン「ほらそこも。こんな時にまで筋トレしない!」

ハーマン「ぬ?」



 シュォ─────


「ここは………」

「アニカの中………だと思うけど舞華の時とは何か雰囲気全然違うね」

 これで3回目となる魂中侵入スピリットダイブに佐夜は辺りをキョロキョロする。

 イングの時は三途の川(っぽい所)、舞華の時は何かの神殿っぽい所だったがアニカの場合は真っ暗だ。近くにいる筈の新の姿どころか自分の手すら見えない位真っ暗。


「何だか嫌な所ですね。普通なら発狂しそうですよ」

「だね。大声で叫んでみたいね」

「いや意味が違う」

 どうやら2人の感覚に大きな違いがありそうだ。ちなみに新の方が正しい感覚だと思う。暗所恐怖症的に。


「それで、アニカはどこにいるんですかね?」

「さぁ? これで3回目だけど遠かったり意外と近くにいたりしたからどの道探さないと分かんないよ。って事ではい、明かり」

「……便利ですよねアイテムボックス」

「無限に入るやつじゃないけどね」

 苦笑しながら佐夜は懐中電灯を1本新に渡す。

 佐夜が持っているのはあくまで『次元収納(小)』と『空間収納(小)』の2つで異世界あるあるの『無限収納インベントリ』よりは容量が圧倒的に少ない。

 だが容量少ないとはいえアイテムボックスを持っていない者からしたら喉から足が出る程欲しいだろう。……そこは足じゃなくて手じゃね?


 少し話が逸れたが2人は懐中電灯で辺りを照らす。

 

 が、

「……ここどんだけ広いんだよぉ」

「壁が見当たらないですね……」

 照らすが照らす先の壁が見当たらず、ライトの光がその先で消える。


 その後も少し周りをうろつきながら何かないかとライトで周りを照らし続ける。


「あ、あそこに何かありますよ」

「え、ホント?」

 するとようやく何かを発見した新が佐夜に声を掛け、2人でそこに向かう。


「何かの魔物……ですか? まるでキメラみたいですね」

「え、これって────」

 色んな魔物がグチャグチャに混じり合った様な奇妙な化け物が動きはしないが宙に浮いていて、新は不気味そうながらもマジマジと観察している。

 だがその一方、佐夜はそれを見た途端顔が青褪めて後退る。


 何故ならその化け物は以前授業で習ったクトゥルフ(・・・・・)神話に出てくる邪神(名無し)そのものだったからだ。

 まさかアニカに取り憑いているのが邪神だったとは露知らず、佐夜は「自分で何とかする」と言った数時間前の自分に後悔する。


「新君、流石にコレを相手にするのは無理なのでここは一旦引いて直接アニカを探そう」

 とはいえここまで来ておめおめと簡単に逃げ帰る訳にもいかないが、多分襲ってきても勝てると踏んでそうな新に危険だと警告しようとした。


「………」

「? 新君?」


 ガッ────


「がぁっ!?」

 が、時既に遅く、目が合った瞬間何故か(・・・)新に首を掴まれ絞められる。その新の目が真っ赤になっている事から何かしらの精神攻撃を受けたか狂気(悪意)に染まっているのだろう。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「まるでキメラみたいですね……」

 まるで悪の(マッド)科学者(サイエンティスト)が生物兵器を創ろうとして大失敗したかの様な出来の悪い生き物の様な化け物を観察する新。相手の力がどんなものなのかは知らないが油断しなければ何とかなるだろうと観察しながらも警戒は怠らない。


 だが今回、2つの悪い要因からこの行動が仇となる。


 まず新は佐夜と違って協会のメンバーではないので当然神マロンの加護が無い。

 そしてもう一つが油断しないからといってうっかりその化け物(邪神?)を見続けてしまった事だ。


『許さない』

(……え?)

 それにより脳内に直接邪神からのテレパスが送られ、新は硬直する。


『何で、どうして、理不尽、憎い、許さない、殺す─────』

(あ……あ、あ………)

 ここでようやく新は敵の罠に掛かった事に気が付くが時既に遅く、脳内に送られてくる憎悪や悪意を何とか消そうとするが、


 殺す殺す憎い憎い殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す死ね殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す何で殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺すどうして殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す理不尽殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す死ね殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す憎い殺す殺す殺す憎い殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺すKILL殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す滅ぼす殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す滅ぼす殺す殺す殺す殺す殺す殺す滅ぼす殺す殺す殺す殺す滅ぼす殺す殺す殺す殺す憎い憎い憎い殺す殺す殺す殺す殺す殺す滅ぼす滅ぼす滅ぼす滅ぼす滅ぼす滅ぼす滅ぼす滅ぼす滅ぼす滅ぼす滅ぼす滅ぼす滅ぼす滅ぼす滅ぼす滅ぼす滅ぼす滅ぼす滅ぼす滅ぼす滅ぼす滅ぼす死ね滅ぼす滅ぼす滅ぼす滅ぼす滅ぼす滅ぼす死ね滅ぼす滅ぼす滅ぼす滅ぼす滅ぼす滅ぼす滅ぼす滅ぼす滅ぼす滅ぼす滅ぼす滅ぼす滅ぼす滅ぼす滅ぼす滅ぼす───────────


(ぅ、うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!?)


 邪神(というかコードイーター?)が取り込んだ瘴気とこの世界で死んでいった異界人(殆どが物質界の日本人)達の怨念・憎悪・殺意・狂気・悪意が頭の中を覆いつくし新の頭がパンクした。


「………」

 そしてフリーズしている所に、

「新君、流石にコレを相手にするのは無理なのでここは一旦引いて直接アニカを探そう」

「………」

 そう話しかけてくる佐夜と目が合った。


(────殺す!)


 ガッ─────


「がぁっ!?」

 その瞬間、佐夜に対して猛烈な殺意が沸き、全力で首を絞めて殺しに掛かった。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「ぁ、あら、た君。……な、何を………」

「殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す!!」

「っ!?」

 いきなり新に首を絞められながら佐夜が新を見ると目が真っ赤に染まっており、尚且つ高圧な殺意と狂気に一瞬事前に掛けていた身体能力向上魔法バフが解けそうになる。

 本来なら明らかに佐夜より攻撃力のある新が首を絞めるといった攻撃をした場合、佐夜の首程度なら1秒も持たずに首が折れる筈なのだが、佐夜は先ほどあの邪神を見て瞬時にバフを掛けたおかげで運良く即死を免れている。

 まぁ、死んだとしてもアルゴノートに転送されるだけなのだがその場合、任務失敗となり、ゼクター達が現場に向かってアニカごと葬るBADENDになるが。


「ぁ……らた、く……っ」

 そしてバフのお陰で即死を免れているとはいえ超危機的状況なのには変わらず、首を絞める新の手を掴んで剥がそうにも新の力の方が上なので剥がせない。もって後数秒だろう。


「死ねぇ!!」

「……かは……っ」

 そして止めといわんばかりに一層強く手に力を込めた新に佐夜の意識が遂に途切る。身体に掛けたバフも解かれ、即座に首も折れて死ぬだろう。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 キィン───────



「───っ、はぁ、はぁ………っ」

 しかし佐夜の意識が途切れ(・・・・・・)、命をも消えかけたその瞬間、佐夜の腕輪『刻詠の腕輪』が発動して時が止まり、佐夜(・・)は精いっぱいの力を込めて新の両手を首から剥がし新から距離を取って時が止まっている間に息を整える。


「ま、まさかこんな所にクトゥルフ神話の邪神(名前は忘れたけど)が隠れていたなんてね。マロンの加護が無かったら佐夜(・・)まで狂気に冒されている所だったわ……」

 何か佐夜が本物の女子の様にへたり込んで心も落ち着かせる。


 ここで過去の話を見た人ならもうお分かりだろうが、佐夜の意識は新によって気を失っている。じゃあこの人は誰なのか?

 そう、佐夜のそっくりさんで『刻詠の腕輪』を作ったアイテムクリエイターの【喜屋武きゃん美里みさと】だ。勿論女性です。


「後少し代わるのが遅かったら終わってた……。首痛いし、どんだけ力込めてたのよ全く……」

 と、佐夜代行の美里が首に回復ヒールを掛けて溜息。



 カチッ、カチッ────


「っとと、あまり悠長にやってる場合じゃないわね」

 すると時間止めのリミットが迫るタイマー音が鳴り、美里は空間収納よりリオから借りた『神玉』を先ほど佐夜の首を絞めていた新の両手に握らせてこう言った。


「そして時は動き出す。……なんちゃって♪」


 パキィン───────


 どこかで聞いた事のある様なセリフを言った途端、カラスが割れた様な音がして時が再び動き出す。


「ぅ、うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?」

 すると神玉を持った新の真下から光の柱が出現し新の精神を浄化する。


「おおおぉぉぉぉぉぉ─────お、お? アレ?」

「はい、おはよう」

「お、おはようございます?」

 神聖なる神玉のお陰で狂気(+その他の精神異常)を浄化された新の目の前に美里(姿は佐夜)がにっこり笑ってご挨拶。何故おはようなのかは分からないがとりあえず挨拶を返した。


「気分はどう? まだ頭の中ぐちゃぐちゃする??」

「いや、妙にスッキリします。何かしたんですか?」

「………その様子だと自分の身に何があったのか覚えてなさそうね」

「?」

 先ほどの醜態を覚えていない新に美里は簡単に説明する。


「油断しなかたとはいえ、まさか敵の悪意に感染するなんて……」

「いや普通は誰でも感染するわ。私だって佐夜が神の加護を受けていなければ佐夜も狂気に冒されて貴方と殺し合いをしていたでしょうね」

「? そういえば何で自分の事を名前で呼ぶのですか?」

「あ、あー。そこから説明しなきゃダメ?」

「ダメです。それによく見れば先ほどまで無かったその大きな胸も一体どうしたんですか!?」

『GOOOOOOOOOOOOO………』

 クトゥルフの邪神っぽいのがすぐ近くにいるっていうのに佐夜の異変の方が気になってしょうがない様子の新に美里は困惑する。


「まぁ、アレですよ。私は貴方の中にいるメアリーさんと同じ様な者です。私の場合は融合ではなく憑依ですが」

「では今、佐夜さんは?」

「貴方が首を絞めた所為で今も気を失っているわ。後でちゃんと謝りなさいよ」

「分かりました。……でも今は───」

「そ。こいつをどうにかしないとねっ」

 融合と憑依は全然意味が違うが経緯なんていちいち説明してる暇は無く、2人は先ほどから全く動く気配のない邪神を睨みつけた。



マロン「全く……出来ないなら出来ないで最初から期限を延ばせばいいじゃない」

作者「でもそれだとドンドン延びていくよ?」

ハーマン「そして最終的には未完結(エタる)訳だな?」

マロン「それは嫌!」


で、出来るだけ頑張ります。ではまた。


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