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第9話 ~ミラクルミックスカレー(?)~

マロン「この小説内で出てくる設定はあくまでこの小説内での設定です。実在する認識・諸説や設定、一般論とは何の関係もありません。ご了承ください」

ハーマン「うむ。カレーは美味ければ何でもよい!」

マロン「そういう話じゃない!」


「あっはっは、ごめんリオ」

「もう。激おこプンプン丸だよ(ふんすっ)」←死語(笑)

 ルルセナがリオの頭を撫でながらあやすがリオは激おこ中である。……みんなから貰ったお菓子を両手で頬張りながら怒っているので全然怖くないけど。


「ぬぅおおおおおおおおおお!?」←健太

「ノックバックノックバックー!」←マック

「あがががががががががががg───」←ロッテ

 リオが激おこ中でルルセナがあやしているのでその分他のみんなの負担がかかり、今現在絶賛超防衛中。若干1名、己の武器に振り回されてガクガクしているが脳震盪のうしんとう起こさないか心配だ。


「──カルダモン……オリオペッパー…クミン、ナツメグ……これはフェンネルかな?」

「フェンリル?」

「狼じゃなくてフェンネル。薬にも使われているやつだね」

 がおーっと可愛らしく狼(犬)のポーズを取るティーナを華麗にスルーして佐夜は真面目に説明。今は遊んでいる場合じゃないからな。

 佐夜はリオが回収して来たカレー鍋の材料を錬成術にて解析中。ちなみに科学者じゃないので成分の分析は出来ないが分解は出来る。


「後はターメリックにローリエ、軽く焦がしたニンニクとオニオン……ホーリィバジル!?」

「ど、どうしたの急に!?」

 すると最後に出て来たカレーに含まれている食材に佐夜は仰天した。


「ホーリィバジル………初めて見たよ(現物はカレーに溶けて無いけど)」

「えっと……何ですかそれ? 『ホーリー』という名からして聖属性っぽい物ですか?」

「一説によるとそう言われているけど、これはかなりレアな植物なんだよ。僕の(元いた)世界にもあったそうだけどフレッシュのままだと入手が困難だとかで市場にはあまり出回っていないんだ」

「そ、そうですか」

「でも何でこれだけでコードイーターがカレーを避けたんだろう?」

 そう。見た目からして闇属性っぽいコードイーターの瘴気に対して有効そうな聖・光・白魔法の類は既に試したのだが全然有効打にならず、みんなで地道に削っていたのが現状。

 ホーリィバジルは料理は勿論、様々な場面で活用され、当然医療や魔法薬にも使われる。実際佐夜は元いた世界では見た事は無いけどレニアナでの学校生活の授業の一環で扱った事がある。


「これ以上は時間も無いからいっその事ゼロを呼んで早急に分析してもらった方が早いですね」

「だね。そしそれが分かれば一気に突破口が見えるしね」

 これ以上専門外の者達が話し合った所で無駄に時間が過ぎてしまうので佐夜は急々(いそいそ)とスマホを取り出してゼロのアドレスに指が掛かった。


 するとその時、

「呼んだか?」

「うわぁっ!?」

「きゃ!? ゼ、ゼロさん、いつの間に!?」

「まだ呼んでないよ!?」

 いきなりゼロが陽菜々と共に転移でやって来たので佐夜はスマホを宙に投げてワタワタする。あ、上手く胸元でキャッチした。

 ……けどどうせなら女体化した状態で胸に挟めよ。


「こんな事もあろうかと先にレイレイ呼んじゃった。偉い?」

「ああ、ファインプレイだリオ。よくやった」

「えへへ~♪」

 ルルセナに撫でられながら菓子を頬張るリオ。何だコイツ、かわええ。


「おい、どうでもいいが誰かこっちに人手回してくれないか!?」

「若干押され気味……デス!」

 ロッテ以外の女性陣が離脱しているので攻撃陣に人手不足が生じている模様。


「仕方ない。リオ、私達も加勢するぞ」

「もうしょうがないなぁ」

「「「「「仕方ないって何だ、しょうがないって!」」」」」

 いつの間にかサボっていた癖に何を言っているんだか。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「……なるほどな。瘴気……もといコードイーターが避けたカレーの成分分析を頼みたいと?」

「うん。コードイーターが避ける原因が分かれば一気に攻略出来るかもしれないんだ」

 佐夜が分解しティーナが書き出したカレーの材料のメモを見てゼロは尋ねる。


「……どうやらその必要は無い様だぞ」

「え?」

 しかしゼロはカレーの材料を見て一目でその必要性が無い事を悟った。


「───まさか長年悩まされていたコードイーターの対処法がこう簡単に解明されるとはな。ククク……さぞかし提供者エンターテイナーもこれには焦るだろうな」

「ゼ……ゼロ?」

 顔を片手で押さえながら笑うゼロに若干引く佐夜。


「お前……いや、お前達は『星喰い(コードイーター)』への画期的な攻略法を生み出した。大いに誇れ」

「「へ?」」

 「うっはっはぁー」と普段とは違って盛大に笑うゼロに佐夜とティーナはキョトンとなる。意味が分からない。


 閑話休題という名の説明中(そんなのいいから一緒に戦えー! by健太)


「なるほどね。このカレーには『ホーリィバジル』と他のカレースパイスが混じった事で聖・光・白・炎・水・風(雷)が混じった特殊な魔法薬になるんだね」

「勿論入れるスパイス・ハーブの種類や配合、水の分量により属性が変わるけどな」

 はぁ~っと新しい発見をしたかの様に何か楽しくなってきた佐夜にゼロが説明する。


 先ほども説明したが古来より薬膳、そしてカレーに使われるスパイス・ハーブ・生薬には毒消しや色んな薬に使われたり、魔法(呪術)を使う世界では魔法薬の材料に使われるので当然これらのスパイスには『聖』と『白』の属性が付く。

 次に当然カレーなので水を入れる為『水』も添付。

 そして燃える様な辛さの唐辛子系にて『炎』。

 後は痺れるような感じとハーブの清涼感で『風(雷)』。

 それぞれ単体では大した効果は期待出来ないのだが何故かカレーにしたとき、それぞれが混じり合って効能が何乗にも倍加されているらしく、聖・白・光耐性を持つ闇属性相手にも有効となっている。

 要は悪魔にニンニク、幽霊(悪霊)に塩、的なアレだ。

 ※:勿論これはこの小説内での設定です。実際どうなのかは異世界に行って確かめて下さい(そう簡単に行けるか! byヴァン)


「とりあえず俺は先にアルゴノートに戻ってカレー液の量産を進める。佐夜、お前カレーのルゥ持っているか?」

「う、うん、市販の物ならあるけど?」

「とりあえずそれでも効果があるのか試してくれ。後、何倍まで薄めても効果があるのかも検証してくれ。当然具無し味付けもいらないから簡単だろ。大至急な」

「え、ちょ、ちょっと!?」

 そう言ってゼロはアルゴノートに行ってしまった。


「え、さやや、カレー作るの? 食べたい!」

「いや作るけどさ。具無し味付け無しの超薄味のやつだよ。アレにどれだけ薄めても通用するのかゼロが検証しろって」

「えぇー。どうせ作るなら美味しいのが良いよー?」

「だから食べる為に作る物じゃないってば」

「BOO、BOOー!」

「何で英語なんだよ!?」

「ぷしゅー」

 分かりやすく頬を膨らませてブーイングするリオの頬を両手で押し潰す。


「とりあえず今から作るのは料理じゃなくて魔除けの薬みたいなものだから食べ物を粗末に扱う訳じゃ無いんだからね!」

「え、誰に言っているのさやや(・_・)?」

 何かツンデレっぽくカメラ目線で指差して言う佐夜にリオがポカンとなる。


「おい佐夜! だからどうでもいいけどやるなら早くやってくれ! リオもサボってないでこっち戻って来い!」

「あ、バレた」

「バレた、じゃないよ。僕は急いで準備するから早く戻って加勢しなさい」

「ちぇー」

 手応えの無い相手に飽きているのかリオは退屈そうに後ろ手に手を組み、仕方なく現場に戻る。


 ポンッ!


「?」

 いや、戻ろうとしたリオの頭に佐夜は手を乗せて撫でてこう言う。

「大丈夫。この戦いが終わったら美味しい物いっぱい作ってあげるから♪」

「嬉しい事言ってくれるのはいいけど、それ前回言った上に死亡フラグだから!?」

 見事に前回と同じ死亡フラグを立てる佐夜にリオは両手を上げてツッコんだ。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 ~SSシャルルのクッキー


 それぞれが分散して仕事に当たる前の話。

シャルル「あ、あの東島さんっ」

東島「ん、どうした?」

 シャルルとは違ってこの世界の人間の異世界移住に回る東島にシャルルは綺麗にラッピングした袋を渡す。


シャルル「こ、これ。さっきキッチンを借りてクッキー焼いたんです。小腹が空いた時にどうぞっ」

東島「お、おう。ありがとうな?」

シャルル「ひゃあああああぁぁぁぁぁ───」

東島「???」

 「何故このタイミングで?」と思いつつ東島はクッキーを貰うとシャルルは嬉しさのあまり顔を真っ赤にして走り去って行った。


リオ「ふふん。シャル、やるじゃん」

シャルル「ふぇ!? リオ見てたの?」

リオ「見たよ~。バッチリ☆」

シャルル「うぅ……恥ずかしいです」

 物陰に隠れた所でリオに補足される。


リオ「そんなことよりほら。掃除屋の人が食べるみたいだよ?」

シャルル「え、もう?」

 リオの言葉にシャルルは東島の方を覗く。


佐藤「お、何だそれ? 誰かの差し入れか?」

東島「ああ、シャルルから貰った。……一枚食うか?」

佐藤「いいのか? 丁度小腹が空いていたんだよなぁ」

 そこにはたまたま同じ班に回っている佐藤がやって来て東島からシャルルのクッキーを1枚貰って一気に口に入れて咀嚼する。


佐藤「………? ごふっ!?」

リオ・シャルル「「!?」」

東島「………やっぱりか」

 すると一瞬しかめっ面した佐藤が次の瞬間噴き出してぶっ倒れ、東島が顔を手で覆った。


東島「おい、そこの2人。とりあえず出て来い」

リオ「あ、バレてる?」

シャルル「は、はい!?」

 覗いていた事がバレていたのでとりあえず東島の元へ。


東島「リオ、このクッキーの匂い嗅いでみろ」

リオ「? (くんくん)……え、何コレ? 何の匂い?」

東島「恐らくだが重曹だ。シャルル、何でこんなに入れたんだ?」

シャルル「え? 重曹なんて入れていませんよ? 小麦粉を入れた筈です」

東島「じゃあ単純に間違えたんだろう。重曹が纏まるかは不明だが……」

リオ「ぜ、全部重曹?」

 普通は水に溶けるんじゃないだろうか?


佐藤「ぐはっ!? はぁはぁ……死ぬかと思った………」

リオ「あ、生き返った」

佐藤「死んでないわ!」

 リオのどうでもいい奴を見る様なセリフを吐かれた佐藤が魂の叫び。


佐藤「ぺっぺっ。何だコレ、塩辛い上に苦くて口に入れた瞬間、爆発したかの様な熱が発して気を失ったぞ!?」

リオ「塩辛い?」

東島「小麦粉だけでなく、砂糖も塩と間違えたのか。何てテンプレな……」

リオ「砂糖&塩はともかく、重曹と小麦粉は間違えないでしょ」

シャルル「何か酷い言われ様です!?」

 3人に酷評されてショックを受けるシャルル。

 実は事前に東島はゼリア軍に「シャルル少将は料理が壊滅的だから気を付けろ!」と言われていたので食べるのを躊躇し、そこに偶然通りかかった佐藤を生贄にして食わせたのだ。

 

椿姫「お、何じゃ何じゃ。お主等だけ美味い物食ってないで妾にも食わせろ───ぬはぁっ!?」

リオ「ぅゎ、出オチで撃沈☆」

東島「状況を知らずに喰うとか命知らずだなこいつ……」

シャルル「うぅ……皆さん酷いです」

 するといきなり出て来た椿姫の手が伸びて来て1枚取られ、そのまま出オチで撃沈した。



ハーマン「具無し味無し薄味のカレー、か。マッスル的に流行るな!」

マロン「流行らないわよ!?」

作者「あ、あはは……」


で、ではまた。


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