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「うっはあ〜! ご飯だあ〜!」
両腕を天井に付きあげ、大きく伸びをする。大変だったけど、やりきった充足感もあるなあ〜!
大学生の頃のお昼といえば、頭を使った疲労感はあったけど身体はバキバキだったし、面白くない授業だと睡魔が来てたからなあ…。好きな授業は時間も忘れて頑張ったりしてたけど。
「きょっおのご飯は〜」
メニューに書かれた文字は読めないけど、絵を見るにオムライスのようだ。受け取り口に並べば、昨日と同じように前後の人に距離を作られてしまう。
仲良くとは言わないまでも、普通に会話するくらいにはお近づきになりたいなあ。そのほうがお仕事もしやすそうだし。
「ずいぶんとご機嫌ね」
「窓拭きの達成感でテンション高いかもしれないです」
「かもしれない…?」
アレッタ先輩は疑いの目で凝視してくる。
「あなたって割と…ひょうきんよね…」
「そうですか?」
「ええ。とっても」
あれ…? “割と”から格上がってません?
先にお盆を受け取ったアレッタ先輩は、細かいことだから大丈夫よ、気にしないで。と付け足し、そそくさと空きスペースへと移動する。
んー、まいいか。目くじら立てることじゃないし、ひょうきん者の自覚もあるしね!
一歩遅れて先輩の後を追い、隣りに座ってご飯を食べ始める。
昨日からここのご飯を食べているが、どれも美味しい。衣食住がちゃんと保証されていると、仕事の熱も入るってもんですよ。
さて、ご飯のあとは魔法の鍛錬をしますよー!
「え、するの?」
「え、しないんですか…?」
「昨日加護がなければ魔法は使えないって結論になったじゃない」
確かになった。なったけど…!
私の不満が表情に現れていたのか、アレッタ先輩は嘆息した。
「まあ、やりたければやればいいんじゃない?」
というわけで仕切り直しまして、魔法の鍛錬を開始する。やることは昨日と同じ、グラスに水を入れて、それを動かす魔法を練習します!
魔法への憧れは簡単には消えませんよ!




