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転生?私の睡眠なくなった先  作者: 小鳥 まどか
現代編
79/84

職場

カツ丼とラーメンが届いた


「はい、これがカツ丼ね」


彼女に渡す


「これが」


湯気の立つ丼に顔を近づける


「美味しそう、そっちがラーメンね。それも美味しそう」


「いただきましょう」


「はい」


「いただきます」


一口食べた


「お、美味しい。こんなに美味しいの初めて」


やっぱりおかしい


「それは良かった」


「それも一口欲しいのだけどダメかしら?」


「いいわよ」


小鉢を持ってきて取り分けし渡した


ラーメンを食べる


「これもよ。こんな物があるなんて信じられない」


「ねぇ、一つ聞きたい事があるのだけど」


「何ですか?」


「ここではちょっと、今日、帰り一緒帰らない?」


「いいですよ」


食事を済ませて仕事へと向かう


私の感があっていれば、今は仕事に集中しないと


彼女と仕事に戻る


「それはこうだよ」


一つひとつ教え込んでいく


一通り教え終わり仕事の時間が終わる


「今日はこれで上がっていいわよ」


「真紀さんは?」


「私?ここをある程度終わらしたら私も上がるわ」


「そうですか、お手伝いしましょうか?」


「大丈夫よ、先に上がって」


「わかりました。お先に失礼します」


彼女は私より先に上がらせた。自分の仕事が終わっていないのでそれを済ませる


1時間後


やっと終わった。残業になっちゃったよ。早く帰って子供のご飯作らないと


タイムカードをかざし帰宅準備を済ませて建物を出る


早歩きで駅に向かう途中


「真紀先輩」


声がする方に向きを変えた


「こんな所でどうしたの?」


「知り合いに会っていたんです」


「そうなんだ」


「ごめんね、今急いでてまた明日ね」


「そうですか、ではまた明日」


「気をつけて帰ってね」


「真紀先輩も」


手を振りながら駅に向かう


「あの人であっていたんだよね」


その声が届く事はなかった


電車に乗って自宅へ帰る


「ただいま」


「ママお帰り今日遅かったね」


「うん、仕事が長引いたよ」


「今からご飯作るから」


「私も手伝う」


「ありがとう」


子供に手伝ってもらい早くにご飯ができた


「いただきます」


時間を見ると19時を回っていた


今日のメニューは野菜炒めで簡単にした


「今日、味が濃いね」


「そんな事ないよ」


「ならよかった」


子供と食事を済ませる


「ごちそうさま」


「はい」


子供が食器を片付ける


「ありがとう」


台所で洗い物をしていると


「ママ」


「どうしたの?」


洗い物をしながら振り返る


「なんか疲れてるように見える」


「大丈夫よ」


「それならいいけど」


子供がお風呂に入りに行った


そんなに疲れているのかな?


手鏡を取りに行き鏡を見る


顔に手を当てて


うーん?疲れているのかな


体にはよくないか。一度は横にならないとまずいかな。異世界の体とこっちの体ではかなり違いがあるかも


一通り終わらせ、シャワーを浴び布団に入る


「うーーーーーん!


かなり体がだるいかも。少し体のストレッチをしはじめた


気持ちいい


体を左にひねりながらそのまま維持、反対も同じようにして維持


肩を回したり伸ばしたりしてストレッチを終わらせる


時刻は20時を回った所だった


今日の新人かになる事言っていたなぁ。どうしようかな行こうかな。子供心配かけてるし、今日はやめて体を休ませよう。でもただ休ませているだけだと暇だし、異世界にでも時間つぶしに行ってこよう


魂を移動させる






ちょうど視察をしている途中だった


「マリー様」


名前を呼ばれ振り向いた


「エブァンどうしたの?」


「それがですね、資材が少し足りなくてですね、ここから調達しようかと思いまして」


「それなら、ミー聞こえる?」


「マリー様どうしたの?悪いんだけどこの資材が足りないんだってある場所知ってる?」


「それなら知っているよ」


「エブァンミーと一緒行ってみてきてよ。それであるようなら人数揃えていけばいいよ」


「そうですね。わかりました明日にでも取り掛かります」


「そうして」


だいぶここも出来上がってきてる。規模も大きくなり、学民も増えた


カリドの動向も気になる所だけど、今動いてはいないようだしもうすこし様子見てても平気そう。色々な報告も上がって来ているけど、特にこれといったことはないからね


視察を終えて自室に戻る


「マリー様、もしかしても戻られておりますか?」


「よくわかったわね」


「なんとなく雰囲気が変わったように思えたので」


「向こうの体が無理している感じなんだよね。だから休ませているの。それに暇だし」


「暇って」


「だって眠れないんだよ、体は寝てるのに意識は常にあるのよ起きようと思えば目も開くし、体も動かせるなよ。便利なんだけど体には負担なのよ」


「ではこちらの体の方も同じなのですか?」


エブァンには前に現代のことや体の事を話してはある。そのおかげで話しやすくなっていた


「それが違うのよ。こっちの体は回復魔法が効くからなんでもできちゃうの。でも向こうは魔力そのものが無いから回復魔法を使うとすぐ魔力切れになるから使いたく無いの。最悪ここに戻って来れば済むんだろうけど、それもめんどくさいのよね」


「何がいい方法があればいいのですが」


「無理だと思うわよ、そもそも私の体が2体ある方がおかしいんだから。普通一つの体に魂一つでなのよ。それなのに魂が一つで体は2体あるんだから嫌になるわよ」


「それはそれで羨ましいと申しますか」


「考えようによってはそうかも。二つの人生同時にしているんだからね」


「そうですよ。前向きに考えた方がいいと思います」


「たしかにマイナスな事言ってても状況が変わるわけでも無いしね」


「そうですね」


向こうで携帯のアラームがなるのが聞こえた


「私戻るわね」


「わかりました」


魂を移動させる




携帯を手にして画面を見ると朝の6時のアラームだった


「それにしても早いわね」


家の事を済ませて子供を送り出す


「ママ言ってきます」


「いってらっしゃい」


バタン!


扉が閉まり戸締りと電気が付けっ放しになってないか確認を済ませて家を出る


気になる事が多すぎて困る


自転車に乗り、電車に乗り職場へ到着する


「おはよございます」


着替えを済ませタイムカードをかざす


ピッ!


仕事がスタートする


「真紀先輩おはようございます」


「おはよう」


「それじゃ昨日の続きね」


「はい」


「紙は持ってきた?」


「あります」


紙を見ると色々赤字で昨日教わった細かな部分の修正がされていた


偉いな、ちゃんと覚える気はあるようね


教えながら自分の仕事もこなし始める


「真紀先輩、ここなんですが」


「どこ?」


書類に目を通す


「ここです」


紙を受け取りシャーペンで手直しを行う


「こんな感じよ」


「ありがとうございます」


そんなやりとりを続けお昼になる


「真紀、これから外でご飯食べない?」


今月子供の出費が多くて金欠なんだよね


「ごめん今月ピンチだからまた誘って」


「わかった」


同僚が外へ出かけていく


私はと言うと食券を買ってあるのでそれで食堂でご飯を食べる予定だった


仕事を途中で終わらせて食堂にいく


今日何にしようかな。


おススメメニューにしよう


注文をして席に座り、携帯をいじっていた


「あ!真紀先輩」


顔を上げると新人が立っていた


「どうしたの?」


「一緒に食べませんか?」


食べる相手もいなかったので


「いいわよ」


にっこりと笑い席に着くと自分の食事が運ばれてきた。今日のおススメメニューは鯖の味噌煮定食だった


「真紀先輩のご飯美味しそう。このメニューはなんて言うんですか?」


「今日のおススメメニューよ」


「そうじゃなくて、これですよ」


「え!」


指を刺されたのは鯖の味噌煮


「鯖の味噌煮だけど?」


「これ鯖の味噌煮って言うんですね」


昨日と同じ。会話に違和感を覚える


「何を頼んだの?」


「か、かれ?なんでしたっけ?」


「かれ?」


かれ、から始まるメニューはカレイの煮付けか、カレーうどんとか、カレーライスもか


考えていると席に届けられる


「それはカレーうどんだよ」


「そう、それですよ」


食事を済ませ席を立つ


「真紀先輩、今日仕事終わったら少しだけ時間をください」


「どのぐらい?私も忙しいから長いと困るんだけど」


「30分程でいいですから」


「それぐらいなら」


「ありがとうございます」


そのまま職場に向かう


もしかして何か企んでいるとか?あり得るわね。


急いでトイレに駆け込む


念の為魔法を自分に貼っておく


これでいい


仕事が一通り終わり上がる時間になった


「お先に失礼します」


同僚に挨拶をして着替えタイムカードをかざす


ピッ!


「真紀先輩」


後ろから急ぎ足で駆け寄ってくる


「それで話というのは?」


「ここではちゃっと、こっちに来てください」


連れてこられたのは、屋上だった


「こんな所まで何を話すの?」


警戒をしながら答えを待つ


「私、帰りたいんです」


「帰ればいいでしょ?」


わかってはいたが簡単に言う訳にはいかなかった。誰が聞いているかわからないからだ


「そうじゃなくて」


「何を言いたいのよ」


本人の口から言わなければこんな人気が多いい時間に言えない


「私異世界から来たんです」


小声で彼女は言い放った。私にしか聞こえないほどに小さな声で


「やっぱり、そうだったのね」


「あなたなら返してくれるって聞いたの」


「誰に?」


「リアリから」


「あいつまだ良からぬことをしているのね」


「はい、リアリは次なる実験を始めています。私がここに来たのは1人娘の為に来たんです。でも帰れないことが最近わかって」


「帰れない?」


「私にアイテムをくれたのですが、それは帰る為のアイテムだったはずなのですが起動するだけで何も変化がありませんでした。しかもそれは起動してすぐ壊れてしまって」


「そのアイテム今あるの?」


「あります」


「ちょっと見せて」


受け取るとそれはアンクレットだった


手の平を下にして見えないように魔法を起動させ確認を行う


「成る程ね」


「何か分かりましたか?」


「ええ、とてもいい情報をありがとう」


調べた結果それは位置を把握する目的と盗聴の魔法、記憶する魔法が施されていたのがわかった。


今は記憶魔法は破壊されているけど家に持ち帰ればなんとかなりそうね


「これ、もらってもいいかしら?」


「はい、それで私は帰れるのですか?」


「帰えるわよ。でもその前にここでの会話はこの辺で終わり、スマホを出して」


なんか言葉が噛み合って無いような


「ないです」


「それなら」


カバンから紙とペンを取り出しメモをする


「それを持って帰るわよ」


「はい」


メモには"22時に海辺まで"と書いてあった


私の家の近所に浜辺がある自転車で30分ほどで着く距離にある。海辺で一番近いのはそこしかないのだ


途中まで帰りが一緒だったのは驚きの事実をこの時知りながら家路に着いた


「ママおかえり」


「ただいま、今からご飯作るわね」


「うん、今日は何?」


「今日は焼うどんよ」


「やったー、ママの焼うどん美味しいんだよねぇ」


「そぉ?それなら張り切って作らないとね」


「出来上がるまでに色々済ませておきなさいよ」


「はーい」


夕飯の支度を済ませる


「できたわよ」


「はーい」


食事がテーブルに並べられる


「いただきます」


「どうぞ召し上がれ」


「いただきます」


食事を済ませ、片付けをする


「ママ今日は顔色いいね」


子供のくせに親の顔をよく見ていること


「ありがとう、ママも片付け終わったら寝るわね」


「今日早いね」


「昨日の今日だから早めに寝て体を休めておけば倒れたりしないでしょ?」


「そうだね。ゆっくり休んでね」


「美希も早めに休みなさいよ」


「ママ、すごく久々に私の名前呼んだね」


「そうだったかしら?」


「そうだよ、普段から呼ばないじゃん」


そんなに呼んでなかったかな?そう言われてみれば、最後に呼んだのはいつだったかな?


「ママ!ママってば!」


「あ!ごめんごめん」


「もー、どーせいつ呼んだか考えて混んでいるんでしょ?」


「よくわかったわねぇ」


「ママ抜けてるから」


「こら、親に向かって」


「ごめんなさい、でもいつって言われてもかなり前だよ」


「そんなに呼んでなかったのね」


「ずっと仕事してたから」


「ごめんね」


「いいよ、ママ私の為に一緒懸命に仕事しているんだもん」


「それでも子供名前呼ばないなんて、ママ反省するわ」


「いいってば、たまに呼んでくれればいいから」


「わかったわ」


「ママおやすみ」


「おやすみ」


洗い物を済ませ、お風呂に入り気合いを入れて海辺に向かった。もちろん魔法陣を使って


海辺に着くと彼女が立っていた


いたわね。感知魔法には反応していないようね


彼女に近づいて声をかけた


「時間通りに来たのね」


「真紀先輩!」


「あのー」


!?


真紀は気がついた、彼女自身に何かされていた事を


「今日は付き合ってくれてありがとう」


指を一歩立てて口に近づけてシーのポーズを取る


!?


「いえ、とんでもないです」


「ここはね、とってもいい場所なのよ。嫌な事があるとよく来るの」


そういいながら彼女の胸に手を当てて刻印の在処をさがす


「そうなんですね」


手は左肩の所で手を止める


「貴方にも見せてあげたくて、呼び出したの。ほら見て、月と星が海の水面に映って綺麗でしょ?」


指海辺に刺して向きを変えさせる


コクリと頷き向きを変え会話が進む


「本当に綺麗、男の人とか連れて来たいですね」


彼女も私に付き合い会話を進める


「男の人はもういいかなぁ」


肩に置いた手をゆっくり背中にずらすと


あった!ちょうど首の付け根より15センチ程下にあった


「真紀先輩は結婚してますよね」


「ええ、だからもう要らないのよ」


魔力を手に込め刻印の破壊をした


「これでいいわよ」


「え!」


「貴方のあった刻印は無くなったわよ」


彼女はへなへなと地面に座り込む


「本当に無くなったのですか?」


「ええ、貴方は死んだ事になっているわよ」


「真紀先輩の所に来たのは正解だった」


「それでいつ、つけられたの?」


「帰ってすぐです。本当は真紀先輩に近寄ってはいけないのに私が近寄ってしまったせいです。しかもアイテムを渡したのがバレて」


「そう、それは災難だったわね」


「私死ぬとばかり思っていました」


「あの刻印がなんなのか知っていたってことよね」


「はい、散々使って来ましたし、してるのも見て来ましたから」


「ちょっと待って、今どれだけの数があるの?」


「今100人程ありまして真紀先輩が返した数を引いてもそれだけの数がいます。ただそれも最近暴動が起き始めて数を減らしていますがここ数日で2人程増えました」


「それは厄介な事をしているのね。カリド何が目的なのかしら?」


「カリド様をご存知ですか?」


「貴方様はやめてほしいわね。カリドがこの計画の張本人なんだから」


「そんなぁ」


「嘘は言わない」


「私は真紀先輩を信じます」


「それはいいけど、どうするの?帰る?」


「はい、お願いします」


「ここでやり残した事は無いわね」


「ここよりも娘が心配です」


「一つ忠告」


「忠告?」


「ええ、が魂が帰ると異世界の体に異変があるの」


「どんな?」


「人それぞれだからなんとも言えない。でも貴方は若いから歩ける事は確かね」


「そうですか」


「それでも帰る?」


「留めたいのですか?」


「いいえ、覚悟をして帰るか、魂になって生まれた変わるかよ」


「生まれ変わって娘に会えるのですか?」


「いいえ、人生そのものをやり直しって思ってくれればいいわよ」


「それは困ります。帰ります」


「本当にいいのね」


「お願いします」


「わかったわ」


唱え始める


(魂を答えよ、天より高く、海の神秘よりも汚れを知らない者達を私の声に答えよユートリア)


魂が異世界帰り始めた


「戻ったら子供と一緒にウォンに行ってウーゴに会いなさい。マリー様から会うように伝えられたと言うんだよ」


「真紀先輩ありがとう」


「ちゃん行くんだよ。きっと助けてくれるから」


「はい」


魂が異世界に帰っていった


まさかそんなに増えていたとはねぇ。あ!聞くの忘れちゃった。場所どこかしら?まーいっか異世界に帰ってから聞きに行けば済む事だし


誰も居ない事を確認して魔法陣を起動し、帰ってくる


疲れた布団に横になり、目を閉じる。眠いと思いたくなるほどに体が重く感じた



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どうだったでしょか?感想をお待ち申し上げております。 これから先、主人公を取り巻く状況をお楽しみくださればと思います。読んでいただき誠に有難うございます
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