オマケの話 世界征服したら、それからどうするの!? ――if(もしも)の世界――
「勇者よ、その程度で終わりか?」
――20XX年――
突如現れた、驚異的な力を持つ、魔族の群れ。
平和だった世界は、一瞬にして恐怖のどん底につき落された。
世界中の勇者は、勇者に協力的な一部の魔族(魔王軍)と共に、凶悪な魔族との激しい戦いを続けていた。
しかし
あまりにも、力の差がありすぎた。
激しい戦闘の末、
――とうとう世界は、凶悪な魔族によって征服された――
残ったのは、荒れ果てた大地。
汚染された海。
空は、青さを取り戻すことはなかった……。
「ついに、世界は我れらの物に!!」
ウオォォ――!!
魔族たちが、勝どきをあげた。
それは、大声のはずなのに、遮る物が無くなった大地に吸い込まれるように消えていった。
その時。
グー。ググー。
一斉に、お腹の音が鳴った。
不眠不休で戦い、ろくに食べてなかった魔族の空腹は、限界に達していた。
「よし、戦いも終わったし、何か食べるか」
てっとり早く、果樹園の果物を食べようとした。
しかし――
「果樹園が破壊され、何も残っていません!!」
「なんだと!?」
すさまじい攻撃によって残ったのは、瓦礫の山。そこには、食料は残ってなかった。
「では、魚をとって食べるか?」
「海は、汚染されて、魚は生きていません」
「………。」
魔族たちは、途方にくれた。
水は水道が破壊されている。
何一つとして、食糧は、視界に入らなかった。
「これから、どうやって生きていけばいいんだ……」
魔族たちは、ガックリと膝をついた。
その時。
脳裏に浮かんだのは、
「世界を征服しても、何もいいことはないぞ――っ!!」
必死に叫んでいた、なぜか人間と共に戦っていた、一人の魔族の姿だった――。
――――――
うわぁ!!
ストラウスは、目を覚ますと、周りを素早く確かめた。
ゆ、夢だったのか……。
妙に、リアルで怖い夢だったな。
朝日の眩しさに、目を細める。
世界は、いつもと変わりないようだった。
良かった……。
世界は、平和が一番だ。
ベッドの横に手を伸ばし、スマホを探す。
これがないと、一日が始まらないんだよな……。
ベッドから落ちそうになっているのを発見すると、サッと手に取った。
もう、こんな時間か。
ストラウスは、スマホを片手に、今日の取り引き先と、どう交渉するかを考えるのだった。
――終――
夢オチにしましたが、当初は、こんな世界観で書こうと思っていました。シリアスに耐えきれず、結局フワフワな話に……。
オマケとして、お楽しみいただければ幸いです。




