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魔獣少女たちの同窓会 ~かつて最弱だった魔獣たちは最強まで上り詰めたので再会するようです。~  作者: カモミール
3章:動く世界とやりたいことをする魔獣四王

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64話.新たな因縁

ガラガラと音を立てて、がれきが落ちていく。



カランと剣が床に落ちる音がする。

リアは目の前の光景に力が抜けてしりもちをついていた。


「すごい」


人間という小さな存在が決してたどり着けない領域を見た気がする。

超高密度な魔法の放出。


あんなものは、自分が一生努力しても成しえないことだと感じた。

仮にその領域に行けるとしたら、勇者という超特別な存在だけだろう。



「今のは…」



モアとタナトスも唖然とした顔をしている。無理もない話だ。

これで…


見たところミリーナという女の残骸はない。

跡形もなく吹き飛んだという事だろうか。確かに、そうなっていても不思議ではない威力だった。


だけど…


「リ…アちゃん」


自分にしがみついていた小さい水滴が落ちてきた。


あわてて手のひらでその水滴を受け止める。

見ると、セレーネの分裂体がグデッとちからなく横たわっていた。


「げん…かい」


どうやら、さっきの魔法は相当な魔力を食うらしい。

まぁ。当たり前か。


「ありがとうね。セレーネちゃん」


このピンチを救ってくれた彼女に礼をいう。

彼女がいなければ、間違いなく私たちは負けていただろう。


その時、バゴンという破裂音がし、がれきが吹き飛んだ。



「なに!?」


振りかえると、そこには、そこら中の肉を抉られ、ボロボロになったミリーナが立っていた。


「うそ!?今のをくらったのに!?」


今にも倒れそうなくらいよろめきながら、ミリーナはゆっくりとこちらに近づいた来る。


「ハァハァ、あのくらいで、死ぬわけ、ねーでしょうが」


ミリーナの視線はゆっくりと、私の手のひらに向いた。

そこには、今にも消滅しそうなくらい小さくなってぐったりしているセレーネがいた。


「なるほどね。セレーネがいたわけ。どうりで」

ミリーナの体からシューっと音を立てながら、蒸気が上がっていた。

その煙の元を見ると、ぐちゃぐちゃに擦り切れた肉が少しずつだが回復していっていた。


「回復魔法が使える霊を憑依させたのね」

「やっぱり私の能力には気づいてたんだ。それもセレーネの入れ知恵?」

「…そうよ」


その返答を聞き、「やっぱりね」とミリーナは小さくうなづいた。


「ああ、口惜しい。ここで、そこの分裂体とあなたを殺してやりたかったのに」


タナトスが真月を構えて、私をすぐにフォローできるようにしているのが、視界の端で見えた。


その時、バタンとドアが開いた。


見ると、駆け付けたのはセレーネとフェルミナだった。


「どうやら時間切れのようね。本当に残念だわ」


「あなたは…ミリーナ・リリエンタール」

フェルミナが呟いた。


「にはは、久しぶりね。フェルミナ。残念。こんな醜い格好で再開なんて」


それから、ミリーナはセレーネと私に交互に視線をやった。


「セレーネ。そしてリアちゃんも。あなたたちは、必ず私が殺してあげるわ。忘れんじゃないわよ!」


「こっちこそ。あなたも、そして、ネメシスも、必ずぶっ飛ばしてあげるわ」


セレーネが睨みつけて言い返す。

ミリーナの顔に青筋が浮かんだ。



その時、ズガッと音がしてミリーナは地面に叩きつけられた。


蜘蛛の王・真蜘羅が上からのしかかってきたのだ。


どこからと思い、上を見ると天井がさっきの私の攻撃で地上に突き抜けになっていたのを思い出した。


「アホか。逃げられるわけないやろ。負け犬」

マクラの口角が大きく持ち上がる。


ボロボロのミリーナを背中から見降ろしがら、真蜘羅は言う。

「ぐっ」

ミリーナはうめき声をあげた。


一瞬で、真蜘羅の糸がミリーナを雁字搦めにした。



「きゃは、楽しみ」

だが、ミリーナは一瞬で糸を引きちぎる。


「なっ!?」

マクラが驚愕に顔を歪める。


それは部屋にいた全員も同じ反応だった。

あの糸にどれほど魔力が込められているかなんてみればわかる。

それをあの叩き伏せられた体勢で引きちぎるなんて、どんなに力があっても不可能だ。


まだ隠してる力があったということか!?

また霊の持つ力?それとも…


だが、事態はそれで終わらなかった。

ミリーナの体が発光し始める。


「じゃ~ね~、間抜けどもっ!!」



次の瞬間。


光が部屋全体を覆った。

「マクラ!!離れて!」


セレーネの大きな声が聞こえた。


そう思うのと同時に大爆発が起こる。


目の前に爆炎がが迫ってきていた。


誰もがはなすすべなく、迫る炎を見るしかできなかった。







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