1.ありふれた異世界召喚と旅の始まり
初めて書きます。趣味で書きます。つまり色々むちゃくちゃになるかもしれないし、更新も不定期です。
おかしなところはぜひ指摘してください。
「なんで!?」
九日ぶりに来た学校でまず言ったのはそんなことだった。
教室のドアを開け、一歩踏み込んだ瞬間部屋全体が光に包まれ、再び目を開けるとそこは、全く知らない場所だった。さっきまでは教室にいたはずだ。が、今いるのは豪華な部屋だった。まるで城のよな……。まず、日本ではない。明らかに。中世的な感じだ。
まさかだけど、ホントに城?
周りでは、クラスメイト達が騒いていた。
「ここどこだよ!」
「ま、まま、まてって。おおおちちつけぇぇ?」
「お前が落ち着けよ」
などなど聞こえてくる。
俺はだんだんと平常心を取り戻す。周りが自分以上に狂乱していると自分が落ち着いてくる。とりあえず状況を確認しようと周りを見回していると、
「みなさん。お聞きください。私はこのアロアの王女をしています、システィアと申しま す。皆さんには申し訳ありませんが魔族との戦いでこの世界が危機にあるため、皆さんを勇者としてこの世界に召喚させていただきました。」
自称王女さんが説明をする。自称王女さんは、金髪を背中まで伸ばしていて、中世的なかなり整った顔をしていた。かなり小柄で13歳ほどだろうか。白いドレスのような服を着ている。何故か、少し顔を青くしていて、息も少し切らしている。もしかしたら彼女が召喚を行ったのかもしれない。かなり負担のある魔法なのだろう。
王女に関してはこれくらいにして今の状況を振り返る。
成る程、ホントに異世界召喚ならばテンプレだな。
召喚される
↓
混乱する
↓
王女からの説明と謝罪
ホントにテンプレだな。
「どういうことだよ!?」
「家に返せよ!!」
「俺らどうなるんだよ!?」
などの台詞もお約束だ。
「申し訳ありません。まず、説明させていただきます……」
なんか長かったのでかなり端折ってまとめると、
この世界には様々な種族がいるらしく、その中でも魔族と人間は戦争を続けているらしい。そして、このままだと人間が滅びそうだから俺たちを勇者として召喚したと。なんとも、勇者として召喚されたものは普通の人間の数倍から数十倍のステータスに、ユニークスキルという一人しか持たない特別なスキルを持っているという。
テンプレすぎる。あまりにテンプレでなんも言えねえ。
「こちらもあまりに身勝手だということは承知しています。しかし、それでもこの国…いえ、この世界を救うためにどうしても皆さん勇者の力が必要なのです。どうか力を貸していただけないでしょうか。」
「わかった、それなら僕は力を貸したいと思う。こんなに困っている人を見逃すことはできない。」
必死に頼む王女に対して、そんな答えを返したイケメンは、うちのクラスで最もモテる神藤 将輝だ。あんなことを言っているが俺がいじめられていた時は助けてはくれなかったし、さらにこっそり参加していた。しかし、顔は良く、基本的に優しいので、結局彼は男女関係なく人気者だった。俺はどんだけ嫌われてたんだろうか。
「わかった将輝がそういうなら俺も手伝うぜ」
「わ、私も頑張ります。」
「うちも手伝うよ。」
ほら、こんな感じでこいつがいつもクラスの中心にいる。
「どう思う?」
俺は隣にいる女子に話しかけた。
「えと、私は無理に手伝う必要はないと思います。まず魔族が一方的に悪いのかも分からないですし、私たちがほかの人より強いといってもどれほどなのかわかりませんし…」
「だよなあ」
俺が話しかけたのは、天城 雫。きれいな黒髪を腰まで伸ばしていて、気弱そうな彼女は、俺と一緒にクラスでいじめにあっていて、俺のたった一人の友人である。それは雫からしても同じようで俺によくなついてくる。小顔でスタイルも良く学校で1位、2位を争うような子がだ。それを見たクラスメイトがさらにいじめをひどくする。雫が俺にくっついてくる。の、悪循環ができあがった。
「あの、俺らほかの人より強いと言っていたがどうやってステータス確認すればいいか教えてくれないか?」
将輝がそんな質問をしたので黙って聞くことにした。俺たちも同じことが知りたかったしな。
「はい、今からステータスプレートというものをお配りします。ここにこの針で血を落としてください。そうすることで、ステータスプレートが情報を読み取り皆さんのステータスを表示してくれます。職業には皆さんが最も向いているものが表示されます。そして、皆さんは称号に勇者とあると思います。ステータスは一般の場合、レベル1で10ほどですのでみなさんであれば、50から150ほどはあると思います。」
試しにステータスを出してみる
月宮 咲
種族:人間
性別:男
職業:古流剣士
Lv :1
年齢:17
STR:8
DEX:10
VIT:6
AGI:12
INT:9
MND:10
スキル:翻訳
称号:
こんな感じだ。ん?名前?ああ、よく女の子っぽいって言われるよ。
しかし、ひどい。ステータスとか普通の人以下だし勇者なんてどこにも書いてねえよ。職業はまあ、地球で古流剣術とか、体術とか、近接戦闘術とか、暗器術とかやってたしね。ちなみにステータスは基礎ステータスだから、素質とかを表しているだけで、自分で鍛えればここに書いてある以上のものになるらしい。
後、雫のステータスはこうだ。
天城 雫
種族:人間
性別:女
職業:古流剣士
Lv :1
年齢:17
STR:5
DEX:11
VIT:9
AGI:10
INT:10
MND:7
スキル:翻訳
称号:
雫もだった。職業は一緒に習ってたからよし。いじめから身を守るためですよ?
もしかしてほかのみんなもこんなステータスなのかと思ったらそんなことは無くて、しっかりチート級のステータスとスキルを持っていて、勇者だった。俺らほとんど不登校だったから仲間外れにされたんだろうか。
「なるほど。よし、俺たちでこの世界を守るよ。」
将輝がそんなことを言うので俺は手を挙げる。
「悪いが俺と雫は抜けさせてもらうぞ。」
すかさず皆が突っかかってくる。
「なんだよ、逃げるのかよ。」
「お前はこの人たちが困ってるのになんとも思わないのか?」
「助けようと思わないのか?」
「悪いな、俺らは普通の人よりステータス低いみたいだし、勇者でもないんでな。」
ステータスを見せながら言うと、将輝が引き留めに来る、
「それでも何かできることがあるはずだ、一緒に困っている人を助けよう。」
「いじめを見て助けもせず、むしろ加担した奴が何を言う?どうせ勇者という立場に浮かれてるだけだろ。とにかく俺らは抜けさせてもらう。そうだな、旅に出て地球にかえる方法でも探しておくよ。どうせ『召喚できたけど返す方法わからないから、魔王が知ってると言っておこ。(´・_・`)』とか思ってんだろうし。その間に世界でも救っとけ。」
「「うっ」」
王女と将輝が言葉に詰まる。やっぱり帰る方法なかったんだな。
そんなことを言っていたら、別の方向から声がかかった、
「えっ、いじめがあったんですか?なぜ言わなかったんですか!?」
うちのクラスの担任の清水 未稀先生だ。背が143センチとクラス全員が知っている。見た目通り気の弱い先生だ。生徒からはよく友達のように接しられている。
「いじめに気付いてなかったの、先生だけですよ。俺らもほぼ不登校なんだから気づきましょうよ。生徒のこと信じすぎです。どうせ『いじめなんてありませんよ。みんな仲いいですし!』っていう誰かさんの言葉を鵜呑みにしたんでしょ。何度言われても学校行かないのそういうことです。」
その言葉に先生は崩れ落ちた。
「生徒のいじめにも嘘にも気づけないなんて、私はなんて教師なの……」
言い過ぎたかな。
「じゃあ、とりあえず俺らはいくんで…。いくぞ雫。」
「はい。」
めんどくさいので、そのまま俺たちは城を後にする。普通に廊下を真っ直ぐあるいて出ていけた。
……なんか雫って名前のわりに気が強くないよな。雫って名前でいじめられる子なんて初めて聞いたよ。




