第80話 サバイバル戦8
【14ハンド目 ブラインドレベル4:30/60】
BTN …… ザック (1365)
SB …… ステラ (3490)
BB …… ヘインツ (1640)
UTG …… シャーロット (1440)
MP1 …… アナスタシア (1980)
HJ …… 遊都 (940)
CO …… 巴 (1145)
「ん? 2倍差かどうしたものか」
ザック (クラブの6 クラブのK)
ステラ (スペードのJ クラブの9)
ヘインツ (ハートのA ダイヤの8)
シャーロット (ダイヤの5 クラブのQ)
アナスタシア (スペードのA ダイヤのT)
遊都 (スペードの4 スペードの3)
巴 (ハートのT クラブのA)
シャーロットがぼやきフォールドする。
「レイズ180です」
アナスタシアがスキルを制御しながら参戦してくる。スキルのかけ直しはしないようだ。
「フォールド」
「コールよ」
か細い声で巴が宣言した。心配になり巴を見る。
「何よ……大丈夫よ。フロップのカードがぼやけることもないだろうし」
「それに……」
「いや、いいんだ大丈夫ならそれでいい」
ザックが思案し、巴のチップを一瞥し降りる。
「……コール」
その宣言はステラの魔力の影響もあって吹雪いて見えた。自信が、確信が圧となる。チップリーダーはステラだ。優位にことを進められるだろう。巴のチップを削るのだけは勘弁して貰いたいが、敵にとられるよりはいい。
「コール」
ヘインツも参加する。2対2か。
【フロップ】
スペードの7 クラブの3 ハートのQ
チェックアラウンド……全員がチェックを選択した。
【ターン】
ハートの6
またしてもチェックアラウンド。
【リバー】
ダイヤの9
「……ベット60」
ひんやりとした空気が地面から流れてくる。バロンが無駄に暖めていた場が嘘のようだ。
静かに全員が降りステラにチップが移動する。流れというものは確かに存在する。恐らくステラはこの勝負飛ぶことはないだろう。問題は巴もそうだが俺もそうだ。余裕がない。巴のチップが減り会場がどっと沸く。売国奴やら犯罪者などと言った罵声が浴びせられる。巴はそのたびに下唇を咬み俯いた。この公開処刑じみた催しの熱気は会場の外にも届いているようだった。会場に人が次から次に流れ込んでいる。
【14ハンド目 終了時点 ブラインドレベル4:30/60】
BTN …… ザック (1365)
SB …… ステラ (3490→4030)
BB …… ヘインツ (1640→1460)
UTG …… シャーロット (1440)
MP1 …… アナスタシア (1980→1800)
HJ …… 遊都 (940)
CO …… 巴 (1145→965)
「ぶらいんどあっぷ ぶらいんどあっぷ」
::::::::::::::::::
15ハンド目 リミット:レベルアップ
レベル ブラインド アンティ
4 30/60
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
5 40/80 5
::::::::::::::::::
6 50/100 10
7 60/120 15
8 75/150 20
9 100/200 25
10 125/250 30
11 150/300 40
アンティが始まった。チップが魔法の力か何か不可思議にテーブルの中央に移動する。全てのプレイヤーからチップを5徴収されて、テーブルのサイドポットにチップ5が7枚。つまりチップが35積まれた。勝者はこのチップ35も手入れることができる。これまではSBとBB以外はチップをとられることなく参加できていたが、その意識が変わる。ただ漫然とフォールドするだけでもチップを取られていくのだ。より参加して貪欲にチップを掻き集めないと生き残れない。敵が敵だけではなくなった。
――時間がついに敵に回る。




