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ダンジョンコアを手に入れたのでチートする  作者: くろのわーる
フェイズ1

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第30話:息抜きみたいな


 地下10階の階段を降りて進んだ先はまたもや洞窟型のダンジョンだった。


 地下11階は初めての俺に陽輝がアドバイスをしてくれる。


「ここから15階までボアタンクが出るけど、通路の幅に余裕がないから一撃で仕留めないと逃げ場がなくて突進を生身で受け止めないといけなくなるから注意した方がいい」


 言われてみれば、ボアタンクのサイズと通路のサイズ感がぴったりな気がしてくる。

 確かにこれは避けるスペースがなさそうだ。


「まあ、俺達には魔法があるから問題ないとは思うけどな」


 上の階で時間を無駄にしてしまったのでここからは陽輝の先導で下層を目指す。


 この地下11階から15階まで普通の探索者はボアタンクの突進から逃れられるように分かれ道の場所などで戦うらしいが俺と陽輝なら正面からでも余裕で制圧出来るので最短ルートを進む。


 足早に進んでいると『ドドドッ!』と地響きのような音が聞こえてくる。


「くるぞっ!」


 陽輝の短い忠告に戦闘に備えて身構える。


 ほどなくして通路の先にボアタンクが現れる。

 通路の広さも手伝いボアタンクと通路の隙間はほとんどなく、まさに壁が迫ってきているようだ。


 確かに普通の探索者では手間取るだろうと思っていると隣で馴れたように魔法を放つ奴がいた。


『シャイニングランス』


 光の槍はその名に恥じない速度で翔んでいき、翔ぶというよりも高速の線が走ったと言った方がしっくりくる速さでボアタンクを軽々突き抜けていった。


「こんな感じでやれば問題ないよ」


 実演ありがとう。とても解りやすいよと頷く。


「これが出来れば、ぶっちゃけ他の階層よりも簡単に仕留められるぜ。なんたって相手もスペースがなくてよけられないからな(笑)」





『ダークランス!』


 俺の放った闇の槍もボアタンクを一撃で沈め戦闘は一瞬で終わる。

 面倒なのは倒した後に残る死体が通路をふさいでしまいボアタンクによじ登り通路の天井付近に空いた僅かな隙間から通り抜けていることだ。


「戦闘は楽なんだけど、この通り抜けなんとかならないのか?陽輝」


「そんなこと言われても死体が消えるまで待つのも時間がもったいないだろ」


「いっそのこと、強めの魔法で吹き飛ばすか」


「う~ん、それもありだな」


「よし!そうと決まれば、まだ試したことのない上級闇魔法使ってみようかな」


「それは楽しみだな」


 陽輝の期待に応えるべき、考えてある魔法の中からハデなのをチョイスする。


「(あれにしよう)」


 内心で使う魔法を決めるとタイミングよくボアタンクが来る気配を察知する。


 上級魔法の発動に備えて早めに準備を整えて構えておく。


 すでに聞き慣れた地面を踏み砕くような足音を確認しつつ、射程に入ると魔法を発動。


『ダークベーゼ』


 闇の波動が通路ごと包み込むように放たれ、ボアタンクをも簡単に呑み込んでいった。

 ボアタンクは闇の波動に触れるなり、塵となり削られてゆく。


 自分で放った魔法ではあるがあまりの威力に絶句してしまう。少し後ろにいた陽輝も同様、言葉がなく静かな時間が流れた。


「やり過ぎたな・・・」


「そうだな・・・」


「ま、まあよじ登る手間は省けたな」


「ああ・・・上級魔法ってすごいな」


「そうだな」


 呆然としてしまった俺達ではあるが時間が経つにつれ、次第に興奮が高まってゆく。


 結局、その後陽輝も上級魔法を3発に俺も2発放った。


 しかし、低レベル帯の二人には上級魔法は精神への負担が大きく数を撃つことが出来ずに長くは続かなかった。

 この問題も陽輝が倒したモンスターをアイテムボックスに収納することを閃き、見事に解決した。


 もっと早く気付けよという話しである。


 それ以降は何事もなくすいすい進んでいき、気付けば地下15階ボス部屋の前だ。


「ところで優斗、ここのボスなんだが・・・」


「タイラントウルフなんだろ」


「知ってたか・・・」


「そりゃあ、探索者サイトに情報が載ってるからな。」


「それで大丈夫なのか?」


 大丈夫とは1度、タイラントウルフに殺されかけてトラウマになっていないかを気遣ってのことなんだろうが正直、相対してみないことには分からない。


「正直、わからんがあの時の借りを返してやろうという気持ちはあるぞ」


「そうか・・・なら優斗に任せようと思う」


 この先、特定ではあるがモンスターに対してトラウマで戦えないなんてことになれば探索者として致命的と言える。一度死にかけたくらいで心は折れていないだろうなと陽輝は暗に言っているんだと思う。

 特に意識はしていなかったが任された以上、気合いが入る。



「ああ、任せといてくれ」


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