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姫路アリスの非日常的な日常  作者: 多岐川ノリ
ユニットバトラー予選
7/12

 ニュージャパンコロニー予選決勝トーナメント準決勝の試合が始まった。

 私はと言うと、当然のごとく順当に勝利を収め、決勝へと駒を進めることができた。


 さて、準決勝もう一試合の方はどうなっているだろう?たしか、ミスズが草薙シズカと対戦するはずだったけど。

 私は会場中央のモニターを見る。

 ミスズは毎度のように「ジェネラル」で登場する。それに対して、シズカは・・・。

 「な、何よあれ・・・。」

 「チートよ!チート以外にあり得ないわ!」

 見た目は「クサナギ」だ。しかし、クサナギが持っている武装は見たこともないものが装着されていた。

 「フフフ、我が社の技術を結集して開発した「クサナギ アサルトタイプ」よ!この強大な火力の前にひれ伏しなさい!」

 「そ、そんなのあり!?いくらクサナギの設計者の娘といえどもこんなのあり得ないわ!」


 必死に不正を訴えるミスズ、しかし試合は止められることなく試合開始のシグナルが鳴らされた。

 「じょ、上等じゃない!どんな武装でもこの「ジェネラル」でコテンパンにやっつけてあげるわ!」

 ミスズはジェネラルが持つ巨大で頑丈な盾を構えて一気に間合いを詰める。あの強大な火力で攻撃された場合、距離が離れていた場合、機動力が若干劣るジェネラルでは集中砲火を食らって負ける可能性が高い。なので、ミスズの判断は適切だろう。

 しかし、予想外な事が目の前で繰り広げられていた。

 シズカの乗るクサナギがあの強大な火力を持っているくせに機動力が落ちないのである。

 「なぜ!?そんなのあり得ない!」

 「我が社の技術力を舐めないで欲しいわ!」

 「いや、これもう技術力云々と言うよりチートよ、チート以外に考えられないわ!」

 案の定、ミスズの乗るジェネラルは重装クサナギの集中砲火を浴びせられる。

 「くっ!」

 ミスズは巨大な盾と高い防御力を生かし、シズカの乗るクサナギの攻撃に対して最小限の被害で食い止めることができた。

 しかし、ミスズは反撃することができない。攻撃を仕掛けようと射程内にクサナギを捕らえてもクサナギの機動力で簡単に射程外に逃げてしまう。そしてそれと同時にクサナギの持つ強大な火力でジェネラルは攻撃を受けてしまう。

 「ダメだわ。これじゃあミスズのダメージが増えていく一方だわ。」

 イリスが冷静に戦況を分析する。

 「こうなったら手段は一つしか無いわね。」

 「えっ?」




 「こうなったら!」

 ミスズは手にしていた巨大な盾を手放した。

 「これなら機動力でクサナギを上回ることができる!」

 「バカね!自ら防御力を落とすなんて!だったら一気に終わらせてあげる!このクサナギの火力でね!」

 クサナギはここぞとばかりにありったけの弾丸を撃ち込む。

 「ごきげんよう。ジェネラルのパイロットさん。」


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