表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
陰キャン do it 〜復讐への道〜  作者: 狼桜
冒険者編 アグスム王国にて
69/97

合間の会議

「よっしゃ! これでっと!」


戦いが始まり数時間。


ようやく、ゴブリン達の殲滅がようやく終わった。


「全員離れろ!  断絶‼︎」


一緒に召喚された仲間、柴田がスキルを発動させた。


断絶は自分達の周りに一定時間破壊不能なバリアを貼るものだが、これで魔物達を囲って時間を稼ぐことが出来るのだ。


これを、一時撤退の機とみなしたラインハルトさんが一時撤退の指示を出している。


こういう所は、流石王国騎士団団長だと思う。


柴田の断絶が切れるのはおよそ1時間それまでに取れる手を取っておかないとな……


その後、王国騎士団の幹部数名と上級冒険者、ギルドマスター、俺達が集まった会議が開かれた。


「え〜疲れているところに悪いが 今の進捗具合の確認をしておく」


もちろん、司会進行はラインハルトさんだ。


「今のところか俺たちの被害は中級冒険者の大体3割死亡、更にもう2割が怪我したぐらいだ。」


「王国騎士団は、せいぜい50人といった所だろう」


「俺達に負傷者はいたが死亡者はゼロです」


「けっ! 勇者様方に死んだやつはゼロかよ さぞ良い薬でも使ったんですかね?」


何故か突っかかってきたのはギルドマスターの隣に座っている、中肉中背の灰色の髪の男だ。


見るからにほとんど私服のような服でまるで防具には見えない。


「おい! グレイ 口を慎め‼︎」


「いやいやいや ギルマスだって分かったんでしょうが こいつらがポンポン使っているような薬が有れば俺たちの仲間だってもっと死ななくて済んだってことぐらい?」


するとラインハルトさんが、


「おい いい加減にしろ この場の和を乱すなら出て行ってもらうことになるが?」


「はっ! じゃあいいぜ 一応これでもこの街の冒険者の中では顔も広くてねぇ〜 今から声かけたら多分だが半分以上の冒険者連れて戦線離脱できるからよ〜 それでもいいんだったら追い出してくれて貰っても構わないぜ〜 勇者さん方が使ったポーションの数教えてもらっても良いですか?」


ラインハルトさんは、その態度に更に怒るがギルドマスターが何も言わない。


「おい、いい加減にしろ ここで首斬り落とされたくなかったら失せるか黙るか決めろ」


「あは! まさか勝てるとでも思ってんの?

 たかが貴族階級で1番強いだけのお坊ちゃんごときが?」


「上等だ クソ野郎今のうちに首から下とのお別れ済ましとけよ」


「いやはや、それは自分に言っているのかな?」


ラインハルトさんが腰にかけた剣を抜こうとした瞬間相手も動き出した。


グレイと呼ばれた男に目にみえるような武器はない。


両手を勢いよく広げたと同時に煙幕が立ち込める。


「クソが!卑怯だぞ!」


「あれれ〜 戦場での侮辱は最大の褒め言葉なんですよね〜あざ〜すw」


その後煙幕が晴れる時には、ラインハルトさんが糸で宙吊りにされていた。


「いや 王国騎士団団長 チョロすぎかよ こんなんで王様の警備大丈夫かよ よく今まで暗殺されなかったな」


「おい!我が君を侮辱するとは本気で死にたいようだな クソさっさと離せ」


糸が体のいたる所を縛り付けて暴れると傷がついている。


「いや〜さっきから傍観している勇者くん達に取り敢えずさっきの質問に答えて貰ってから考えるわ〜 っで? どうなのよ?」


本気の殺気を浴びせられそれに飲まれていると。


「バインド!」


突然のスキルに驚いているとグレイの後ろから赤目赤髪の真っ黒の防具を身につけた小柄な女の子が出てきた。


「げ!姉ちゃん何でいんだよ」


「この馬鹿グレイが‼︎‼︎ テメェ何様のつもりだ? あぁ? 確かに、この街で顔はいお前が呼び掛ければ半分以上の冒険者達は戦線離脱して逃げるだろうよ」


「だろ? 冒険者達には依頼を選択する自由があるんだから別にこれなんて正式依頼じゃないんだよ 違約金なんて発生しないし ランク査定にも関係しないハズレだろうが! つーかこの縄さっさとほどきやがれ!」


「あんたが冒険者を仲間と思うように そっちの団長さんだったて 死んだ仲間を想う気持ちだって多分同じじゃないかしら まぁ、そっちの勇者くん達には分からないことだろうけどね?」


「だろ だったらこいつらには…「じゃあさ、ここであたしら逃げたら逃げなかった冒険者達は確実に死ぬよ?あんたはそれでいいの?」


「……よかねぇよ だけどなぁ……」


「じゃあ黙って戦いな」


「っち わぁ〜たよ とりあえずは大人しく戦ってやる 終わった後に詳しくお話聞かせて貰うがな」


そう言うとラインハルトさんを縛り付けていた糸は消えた。


「会議の邪魔したな 姉ちゃんの顔に免じてとりあえず保留にしておいてやるよ じゃあな」


「すまんな! 私も行くわ」


そう言って2人は会議室から出て行った。


息が詰まるような空気がようやく払拭された。


「おい ギルマス あいつら何なんだよ あんな奴らいるなんて聞いたないぞ」


「そりゃあ この街の秘蔵っ子だからな あいつは性格に難ありだがよ」


「だとしてもヤバイだろあいつら 男の方は……確かグレイとか言ったな、この俺が全く歯が立たなかった……クソが‼︎」


「まぁ、ありゃあ……まぁ言わなくてもいいか

 それよりも先に会議進めろよ 時間やばいんだろ」


「あぁ… 勇者と俺たちの方は思ったより消耗が少ないから次も前線に出ても構わない」


「そうか、俺たちの方はなぁ……あいつそこそこ怒っていたからな 何とかなるといいんだが  

とりあえず特に問題は無いだろう 引き続き掃討する方向で」


「よし、じゃあ会議は終了だ。 各々最大限の力を発揮してくれ‼︎」


「「「おう」」」






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ