戦闘開始!
勇者達は全員合わせて26人だ。
全員が全員この世界ではトップレベルの能力がある。
それに加えて王国騎士団が参加するのだ住人は慌てているものの、当の勇者達はそこまで焦ってはいなかった。
しかし、王様達や勇者達に何かがあってはいけないと、王国騎士団はすこし張り詰めていた。
魔物の群れは街の南方向から上がってきている。
せっかくのお祭りムードは消えて、物々しい雰囲気になってしまった。
街を覆う壁の前に勇者達、王国騎士団、冒険者が待機し、その上から弓兵や魔法使い、魔術師が
構えている。
衛兵達は、万が一に備えて国王を守る部隊と住人の避難誘導する部隊に分けられた。
ちなみに、指揮権はラインハルトさんが持っている。
「来たぞーー‼︎ 弓兵、魔法使いは、攻撃準備‼︎
撃て‼︎‼︎‼︎」
こうして、今まさに戦闘が始まった。
リゼは、この戦いに魔法使いとして参加した。
目的は、勇者達の実力の計測と暇つぶしだ。
そして、魔物達がついに到着した。
地獄から呼び出しただけあって、そこそこな強さになっている。
でも、所詮はそこそこの強さだ。
私やサクヤが本気を出せば全く手こずることのない強さだ。
「………………撃て‼︎‼︎」
(ふぁ〜めんどくさいなぁ とりあえず様子見も兼ねているから撃たないで上に飛んでいる奴でも狙うかな エアバレット)
無詠唱で放たれた魔法は空にいたワイバーンのうちの一体の眉間を撃ち抜いた。
息絶えたワイバーンはそのまま地面に落ちていき
地を歩く魔物達によって踏み潰された。
(それにしても、さっきの魔法……)
さっきの合図で放たれた魔法は妥当な案として
範囲魔法を使っているやつが一番多かった。
しかし、あの強さのの魔物に範囲魔法なんて選択ミスだ。
範囲魔法は、単体を狙う魔法と比べて魔力の燃費が悪い。
その上威力が弱いから使い勝手がわるいし、範囲の調整がしにくいから仲間がいると使えない魔法ばかりだ。
さっきの範囲魔法では、マッチョなゴブリン達すら殺せていない。
しかも、大半の奴が「私の魔法が効いていない‼︎」
的なことを言っているから笑いの壺に入りそうだった。
勇者達の方は普通の魔法を放ってそこそこの数を減らしてから、空にいる魔物に攻撃の矛先を向ける。
しかし、なにぶん距離があるのでなかなか上手い様に当たらない中、勇者達は時々当てれるぐらいであった。
それでも、魔法に長けている人は問題なくワイバーンの数を減らしていっている。
「魔法使い 弓兵がやってくれた 次は俺たちの番だ‼︎」
『うぉーーーーお』
そう言うと近接攻撃をメインでしている人たちが魔物達に向かって突撃していっている。
こんなの大丈夫かと本気で心配した。
はぁ〜〜〜




